【WEC51】セラーニ、パーフェクトゲームでリベンジ成功
■第10試合 ライト級/5分3R
ドナルド・セラーニ(米国)
Def.3R終了/判定
ジェイミー・バーナー(米国)
いきなり突進して組みついたセラーニ。キックのスペシャリストが、意外な攻めを見せる。バーナーのフックに、左を打ち込んだセラーニは、ダメージで後退するバーナーにフライングニーを見舞うがキャッチされテイクダウンを奪われる。
すぐに立ち上がったセラーニは、踏み込んでローを放っていく。左右のフックで応えるバーナーは、ヒザを突き刺し、テイクダウン狙いのセラーニにアッパーを見せる。場内はコロラド州出身のセラーニを後押しする声援で一色に染まり、その歓声に応え、セラーニはテイクダウンを奪った。バーナーもすぐに立ち上がるが、セラーニが左リードから右ローをヒットさせる。
セラーニは残り30秒でテイクダウンへ。スコアリングを狙ったが、これは失敗。しかし、直後に右をヒットさせるとバーナーがダウン。終了間際の足を止めての打ち合いでは、バランスを崩しかけるシーンもあったが、完全に打ち勝ち、テイクダウンを逃したものの、明確なポイントを得ることに成功した。
2R、大きな構えのセラーニにバーナーの左ボディから、右フックがヒットする。しかし、直後にテイクダウンに成功したセラーニは、パスからサイドに回り、上四方へ。立ち上がったバーナーのバックに回り、離れ際にはハイキックを放つなど、セラーニが攻勢を握る。
再び組みついて、今度はヒザを見せたセラーニ。離れてはキレのあるローを放っていく。さらにセラーニが一拍おいて、左ストレートをヒットさせると、再びテイクダウンを狙うが、これは足を滑らせ失敗。直後のテイクダウン狙いもカットしたバーナーだが、セラーニの右ローを左足に受け、大きくバランスを崩す。
テイクダウンを仕掛けることで、打撃の精度を上げるセラーニは、バーナーのシングルレッグを切ると、両手を広げ観客に攻勢をアピールする。セラーニ優勢のまま試合は最終ラウンドへ。バーナーが勝利するには、KOか一本しかない。
3R、右ロー、左ヒザを入れ、バーナーが距離を詰めてくるとテイクダウン狙いの仕草を見せるセラーニ。距離ができると左ハイを見せ、バーナーを翻弄する。前に出るしかないバーナーは恰好の標的になるかと思われたが、ここでバーナーの右がヒットする。
動きが鈍くなったセラーニに粗いフックを連打するバーナー。しかし、セラーニは持ち直して左ハイでバーナーの前進を止めると、右フックをかわしてテイクダウンに成功する。インサイドガードから、右エルボーを落し、バーナーを流血に追い込んだセラーニは、左エルボーからパスを狙うと、バーナーも背中を預け、走り抜けるように立ち上がった。
シングルレッグで揺さぶりを見せたセラーニは、残り試合タイム30秒となり、コーナーの指示を仰ぐと、距離を取ってロー、左ミドル、前蹴りで距離をキープしタイムアップを迎えた。終始ケージジェネラルシップを握りつつ、ダメージも与えたセラーニ、まさにパーフェクトゲーム・プランを実行した形で、ジャッジ3者が30-27をつけるフルマークでリベンジを果たした。
地元での勝利に、セラーニも「ジャーミー、アリゾナ(バーナーのホームタウン)でリマッチに応じる」と話しかけ、ご機嫌だった。