【Strikeforce】ラシュリーがガス欠、2R終了時にTKO負け
■ヘビー級/5分3R
チャド・グリッグス(英国)
Def.2R終了/TKO
ボビー・ラシュリー(米国)
試合開始早々、ダブルレッグでテイクダウンを奪ったラシュリー。パウンドを一発落としてから、パスガードに成功する。ケージを蹴ったグリッグスだが、ラシュリーはサイドをキープする。グリッグスの左腕を右ヒザで固定して、顔面にパウンドを狙うラシュリーだが、腕を抑えることがままならない。
鉄槌に切り替え、拳を落とすラシュリーは右腕をグリッグスの両足で挟まれ、向きを変えて立ち上がられる。直後にシングルから、腰をコントロールしてテイクダウンに持ち込んだラシュリーだが、ここでもグリッグスは立ち上がり、ヒザにボディを見舞っていく。ラシュリーは組みついたまま、右ワキを差し、太股の辺りにパンチを放つが、レフェリーがブレイクを命じた。
再開直後ラシュリーは、またもテイクダウンを奪うが、この際、グリッグスの右フックで左目の下をカット、鮮血が滴り落ちる。
2R、口を広げ肩で息をするラシュリーは、腰に組み付き思い切り持ち上げてテイクダウンを奪うも、強引な仕掛けはスタミナを失う両刃の剣。カットもあり、このまま試合を決めたいところだ。
左足を一本抜き、ボディにパンチを落とすラシュリーにヒューストンの観客は大きなブーイングを送る。パスに成功したラシュリーは、思い切り右を落とし、パンチの回転数があがっていく。
グリッグスはラシュリーの右ヒジの裏を押し、パンチを避けていたが、ここでラシュリーがマウントを奪取する。グリッグスはケージを蹴って、バランスを崩しに掛かるも、ラシュリーは意外なほどにバランス感覚に優れており、左右のパウンドを次から次へとグリッグスの顔面に落とす。一息つき、呼吸を整えてから再びパウンドを見せるラシュリーだが、攻め疲れがパンチの勢いが一気に弱まる。
グリッグスが左手を差し伸ばし腕十字のチャンスにも、パウンドを落とすラシュリーだったが、マウント状態の彼にストップがかかり、ドクターが傷をチェックする。スタンドで再開となり、ラシュリーのダブルレッグは体が伸びきって失速。片足に必死に捕まるラシュリーをグリッグスのパンチが遅い続けるなか、2R終了のゴングが打ち鳴らされる。と、直後にレフェリーがラシュリーの目前で両手を大きく掲げ、左右に交錯させ試合ストップを宣言した。
2R終了時、TKO負けとなったラシュリー。テイクダウン以外の選択肢のないなかでの攻撃が仇となり、ガス欠状態に陥った。勝者グリッグスは、「素晴らしい、夢のようだ。ボビーは試合を終わらせようとし、ハードに攻めてきた。僕は彼が疲れているのが分かったし、リラックスして攻め時を待っていた。人生で一番素晴らしい瞬間だよ」と語った。