【DEEP Osaka Impact2023#03】5連勝を賭けた桑本征希戦へ、前薗渓─02─「まだ本当のMMAを知らん」
【写真】自信を実績に変えることができるか。前薗のキャリアに注目だ(C)SHOJIRO KAMEIKE
26日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催される「DEEP Osaka Impact2023#03」で、桑本征希と対戦する。
Text by Shojiro Kameike
MMAを始めてアマチュアも含めて全勝中の前薗は、現在24歳。そのテイクダウンとグラウンドコントロールを武器に、前回のDEEP大阪大会では4連勝中の瀧口脩生を肩固めで下した。DEEP大阪大会でも目立つ存在となった前薗に、次の試合と今後の目標について訊くと——時おり自信のある笑顔を浮かべていた。
<前薗渓インタビューPart.1はコチラ>
――たとえばDEEP東京大会で「序盤」「中盤」「終盤」「メイン」と選手の層を分けた場合、今はどの層まで勝てると思いますか。
「う~ん、今の自分のレベルなら『中盤』かなって思います」
――前薗選手は今までMMAの打撃という面では証明できていない面もあるかもしれません。ただ、組み技が柔道でもレスリングでもなくMMAの組み技として成立しているように感じます。
「そこは意識しています。まず高校から大学に進学して、柔道からレスリングへと競技を変える時に、メチャクチャ試行錯誤しました。それは今も同じで、やっぱり柔道やレスリングからMMAに変わる時から、ずっと考え続けています。
でも、今はまだ感覚でやっているところも多いですね。試合の中で自分がどう組んでいるかというのも、記憶がないところもあって。それこそ東京でも大阪でも打撃が強い上位の選手を相手にどう組むのか、って考えると危ない部分もあるとは思います」
——特にMMAにおいて、ケージを使う攻防を意識してはいませんか。
「はい。僕はレスリングでグレコやったんで、フリースタイルのような綺麗に相手の足を刈るようなテイクダウンは苦手なんです(苦手)。まず相手の懐に飛び込んだら、ドドドッってケージまで持って行く。ケージに押し込めば、そこからはグレコの良さを生かせると思うので。そうしたケージの使い方というのは考えています」
――国内でも海外でも構いませんが、憧れのMMAファイターはいますか。
「MMAを始めるキッカケになったのは、エンターテイナーという部分でコナー・マクレガーです。格闘家として——アスリートとして憧れるのはマイケル・チャンドラーですね」
――もしマクレガーとチャンドラーが対戦していたら……。
「そうなるとヤバかったですね。『どっちを応援したほうが良いんだろう?』って(笑)」
――アハハハ。
「チャンドラーについては、体がガッチリしているじゃないですか。僕は体を鍛えるのも好きで。ライト級でそれほど身長は高くないけど、本来はレスリングをやっていてテイクダウンも強い。チャンドラーのファイトスタイルを参考にすることはあります」
——ではMMAをやるうえでの目標は、どこに置いているのでしょうか。
「ずっとRIZINに出るのを目標にしています。またRIZIN大阪大会があれば、ぜひ呼んでほしいという気持ちはありますね」
——今までRIZIN大阪大会の出場メンバーを見て、自分のほうが強いと思うことはありましたか。
「はい。もちろん全員ではないけど……。『自分のほうが——』と思うことは、たまにあります。それよりも早く今の自分のポジションから飛び出したい、という気持ちが強いですね。まずDEEPの東京大会を荒しに行きたいです」
——マクレガーやチャンドラーが戦っているUFCへ、と考えたことはないですか。
「そこまでは考えたことがないですね。何か現実味がなくて……。僕、まだMMAの試合で良いパンチをもらったことがないんですよ。だから正直言って、自分でも『まだ本当のMMAを知らん』と思っています。一回良いのを食らったら、『まぁこんなものか』となるかもしれないけど(苦笑)、とにかくホンマのMMAを知らんような気はしています」
——要は、マトモに打撃をもらうまえに倒しているということですね。
「まぁ、そういうことです(笑)」
——次に対戦する桑本征希選手は、関西でもストライカーに属します。その桑本選手の打撃で本当のMMAが……。いや、やめておきます。
「え、何ですか?」
——次の相手には打撃をもらわない、という顔をしていますよ。
「アハハハ、そうですか。まぁ、いつもどおり戦えば問題ないと思います。僕の中では前回、瀧口脩生選手に勝てた(7月、肩絞めで勝利)ことが凄く自信になっています」
——ちなみに東京在住の選手のほうが、東京大会に出やすいかもしれません。そのために泉佐野を離れ、関東でMMAをやろうとは思わなかったですか。
「そう考えたことはあります。でも今のところ、どこにも引っ越すつもりはないですね。やっぱり泉佐野が好きなので」
——泉佐野のどんなところが好きですか。
「住んでいる人たちの人柄——でしょうか(笑)。良い感じに発展していて、だけど都心ほど疲れる環境でもなく。別に買い物にも困らない場所なんですよ」
——泉佐野のご紹介、ありがとうございます。今、練習場所はこの吉田道場のみですか。
「基本はこのジムで、土曜日はたまに母校の大阪体育大学レスリング部で練習させてもらっています。おかげで組みについては、MMAでも問題なくやってこられていると思います。そういえば今回の大阪大会で、もともとメインで風我選手と対戦する予定やった濱口奏琉がおるじゃないですか。濱口は大学の後輩で、今もよく練習するんですよ」
——……という話を持ち出したことは、『コイツはメインに出るけど、実力は自分のほうが上なんだよなぁ』と思っているわけですね。
「いやいや、そんなことは——カワイイ後輩ですから(笑)」
——今、明らかにそういう顔をしていました(笑)。では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。
「次の試合も、いつもどおりやって、戦績も5連勝にします。DEEP東京大会やRIZIN大阪大会に出られるよう、煌びやかなアピールできる試合をします!」
■DEEP Osaka Impact2023#03視聴方法(予定)
11月26日(日)
午後1時~ツイキャスPPV
<フェザー級/5分2R>
秋田良隆(日本)
藤田宇宙(日本)
<フェザー級/5分2R>
木村総一郎(日本)
森田敢流(日本)
<バンタム級/5分2R>
関本龍翔(日本)
田中壱季(日本)
<バンタム級/5分2R>
キシシ(日本)
キャプテン禎(日本)
<フライ級/5分2R>
マルザヘンペーソク(日本)
飴山聖也(日本)
<フライ級/5分2R>
松原聖也(日本)
上谷章(日本)
<バンタム級/5分2R>
井上暉也(日本)
千種純平(日本)
<フェザー級/5分3R>
三村亘(日本)
古根川充(日本)
<バンタム級/5分2R>
MG眞介(日本)
山﨑鼓大(日本)
<フェザー級/5分2R>
瀧口脩生(日本)
牧野滉風(日本)
<フェザー級/5分2R>
前薗渓(日本)
桑本征希(日本)
<ミクロ級/5分2R>
古林礼名(日本)
永易加代(日本)
<バンタム級/5分2R>
上荷大夢(日本)
八尋大輝(日本)
<ウェルター級/5分2R>
小林裕(日本)
角野晃平(日本)
<ライト級/5分2R>
泉彰洋(日本)
大野“虎眼”賢良(日本)
<アマチュアルール 49キロ/3分2R>
セアリ(日本)
SAAYA(日本)
<マチュアルール 58キロ/3分2R>
サナエ(日本)
山口恵(日本)