【WEC50】クルーズ×ベナビデス、スイッチ対決開戦間近
18日(水・現地時間)にラスベガスのザ・パールで開催されるWEC50「Cruz vs Benevidez」の公開計量が、17日(火・同)に同所で行われた。日本の水垣偉弥がユライア・フェイバーと対戦する一戦が、フェイバーの負傷で早々に取り消され、トーンダウンが危惧されたが、8カ月のラスベガスに戻ってきたイベントだけに、中盤では力の入ったラインナップが揃っている。
メインで世界バンタム級選手権試合を戦うドミニク・クルーズとジョセフ・ベナビデスの両者は、1年前の8月9日に対戦。ファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得する競った内容ながら、クルーズが判定勝ちしている。この対戦でタイトル挑戦権を獲得したクルーズは、今年3月のブライアン・ボーウェルズを下し、世界の頂点に立っている。キャリア唯一の敗北を喫したベナビデスは、ハニ・ヤヒーラ&元王者ミゲール・トーレスを下し、チャレンジの時を迎えた。
二人揃って、1ポンドダウンで計量をパスし、挑戦者は「以前とはもう別人だ。素晴らしい観客たちの前で、以前、自分を破った相手に、この間の成長の跡を見せることができるなんて、これ以上の対戦相手はいない。ベルトを獲る」と力強く宣言。王者クルーズも「前回の試合は、ミスだらけだった。今度はそんなことないように戦って、ベルトを守ってみせる」とコメントを残した。
両者ともスイッチを有効に使ったファイトスタイルで、対戦相手を混乱させることに長けており、どちらが相手のペースを崩すか、それが自らのペースを守ることを意味する勝負になる。
また、この世界戦の勝者へ、次期挑戦者決定戦的な意味合いを含むバンタム級の一戦が、スコット・ヨルゲンセン×ブラッド・ピケット戦だ。現在4連勝中のヨルゲンセンと、WEC出場以来2連勝中の英国人ATTファイター=ピケットの対戦。ウルトラアグレッシブのヨルゲンセンに対し、かつてはワンパンチの異名通り、完全な打撃系ファイターだったピケットが、ATTでトレーニングを重ね、抜群のテイクダウンを誇るようになった。目の離せない試合になるに違いない。
アグレッシブといえば、フェザー級戦でユライア2世=チャド・メンデスと対戦するカブ・スワンソンも負けていない。動きすぎて名参謀グレッグ・ジャクソンから、「もう、いい動くな」という指示が飛ぶほど、ケージ内で止まることがない。とはいえ、メンデスのレスリング力はその彼をキャンバス釘付けにする可能性もある。
ポーランド軽量級最強との呼び声も高いマーチェズ・ユトゥスコ、ミレニアMMAを離れエリック・パーソンをセコンドに帯同したハビエル・バスケスなど、プレリミにも注目のファイターが出場するWEC50、試合開始のホーンはすぐに鳴らされる。
■WEC50 CRUZ vs BENAVIDEZ 計量結果は下記の通り
<WEC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王 者]ドミニク・クルーズ:134ポンド(60.7キロ)
[挑戦者]ジョセフ・ベナビデス:134ポンド(60.7キロ)
<ライト級/5分3R>
シェーン・ローラー:156ポンド (70.7キロ)
アンソニー・ペティス:155ポンド(70.3キロ)
<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソ ン:146ポンド(66.1キロ)
チャド・メンデス:145ポンド(65.7キロ)
<バンタム級/5分3R>
スコット・ ヨルゲンセン:135ポンド(61.2キロ)
ブラッド・ピケット:136ポンド(61.6キロ)
<ライト級/5分3R>
バート・パラジェンスキー:156ポンド(70.7キ ロ)
ザック・ミッケルライト:156ポンド(70.7キロ)
<ライト級/5分3R>
アンソニー・ジョクアーニ:154ポ ンド(69.9キロ)
マーチェズ・ユトゥスコ:155ポンド(70.3キロ)
<フェザー級/5分3R>
ハビエル・バスケ ス:145ポンド(65.7キロ)
マッケンス・セミザール:146ポンド(66.1キロ)
<ライト級/5分3R>
リカルド・ラマス:155ポンド(70.3キロ)
デ イブ・ジャンセン:156ポンド(70.7キロ)