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【DWCS S07Ep09】マゴメド・ガジヤスロフ、スーパータフなホセ・メディーナに完勝も物足りない内容に

【写真】試合の組み立てからは素晴らしい。ただ──この相手でなく、UFCライトヘビー級で勝てるという試合を見せてほしかった(C)Zuffa/UFC

<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・ガジヤスロフ(バーレーン)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ホセ・メディーナ(ボリビア)

ジャブをボディに伸ばし、勢いのある右ローを蹴ったガジヤスロフ。さらにローからジャブを伸ばし、メディーナのローをかわして逆にローを蹴る。続いて右ハイ、前に出てきたメディーナの顔面を殴り、ボディを蹴り、さらに顔にパンチを入れる。メディーナはサイドキックで突き放され、ローでバランスを崩す。一方的流れのなかで、距離を詰めたいメディーナはミドルだけでなく、ボディショットも被弾して厳しい顔を見せる。

両者のステップインで頭が当たり、クリンチへ。離れ際にケージを蹴ってのショータイムキックまで見せたガジヤスロフは左インロー、続いて左ハイ、サイドキックとメディーナに手を出させない。ガジヤスロフはメディーナのステップインにも左フックを合わせようとし、すかさずスピニングバックフィストを繰り出す。

ローでバランスを崩すメディーナは、それでも右オーバーハンドを振るいながら前に出る。ガジヤスロフは余裕の跳び蹴りを再び蹴るが、直後にメディーナが突進から左を当ててクリンチへ。ケージに押し込まれながらエルボーを被弾したメディーナは、最後に後ろ回し蹴り&ハイキックをかわして笑みを見せた。

2R、ローからサイドキックでメディーナを突き放したガジヤスロフが、左ミドルを決める。蹴り中心だが左右のフックも入れるガジヤスロフが、前蹴りをボディに突き刺す。それでも前に出るメディーナが腹を殴られ、顔面に拳を受けて流血の量が増える。次に左ミドルで動きが止まったメディーナだが、ここで渾身のクリンチへ。付き合って押し込みかえしたガジヤスロフが離れて右を当てる。スピニングエルボーを放ち、離れて左ハイをガードの上から蹴ったガジヤスロフが、ここでケージに押し込まれる。すぐにポジションを入れ替えたガジヤスロフは離れてスピニングバックエルボーを2度繰り出す。直後にダブルレッグでテイクダウンを決めたガジヤスロフはハーフ、ニーシールドのメディーナを殴るが、それほど威力はない。メディーナはクローズドガードに戻すと、ガジヤスロフは立ち上がってロー。足を払ってのパウンドは空振りに。パウンドをよけるために亀になったメディーナはバックを取られる。一度は立ち上がったメディーナは、崩されて後方から殴られる。ガジヤスロフはスタンドにメディーナを逃し、試合は3Rにもつれ込んだ。

最終回、ガジヤスロフは一方的だがピリっとしたところが欠けるファイトとなっており、フィニッシュができるかが焦点だ。メディーナのステップインに組んでテイクダウンを奪ったガジヤスロフは、スクランブルで胸を合わされる。ここでもスピニングバックエルボーを見せたが右ストレートも、メディーナが右を返してまたも笑みを見せる。ガジヤスロフはテイクダウンを決めてバックコントロールも、これをコンテンダーシリーズの最終回に見せるなら。絶対的にフィニッシュが必要だ。

と、離れたガジヤスロフは後ろ回し蹴りが外れ、メディーナがどこを蹴っているんだ?というポーズを見せる。ここでもガジヤスロフの手段は、ダブルレッグでのテイクダウン──MMAとして、全く間違ってないがコンテンダーシリーズは違う。こうなるとパウンドアウトが求められるガジヤスロフは、頭を胸につけてのパンチから立ち上がる。再度、パウンドにいったガジヤスロフはメディーナの腕十字を防ぎ、スクランブルでバックへ。残り30秒でクリンチをやめたガジヤスロフはスピニングバックエルボー、そしてテイクダウンを決めて文句なしの完勝も、もっとできるはずと思われるパフォーマンスと試合内容だった。


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