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【DEEP OSAKA IMPACT2023#02】初メインで松岡ハヤトと対戦、松場貴志─01─「パンチの質を変えている」

【写真】パンチとパンツの話に--(C)SHOJIRO KAMEIKE

30日(日)、大阪市住吉区の錦秀会住吉区民センター大ホールで開催されるDEEP OSAKA IMPACT2023#02で、松場貴志が松岡ハヤトと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

GRANDフライ級のベルトを引っさげ、2021年からDEEPに参戦するも、RIZINを含めて3連敗を喫していた松場。今年4月、DEEP大阪大会で早坂優瑠を判定で下して連敗を脱出し、今回は大阪大会のメインを務めることに。そんな松場にインタビューを試みたところ、最初は意外なほど真面目に話をしてくれていたが、徐々に松場ワールドへ――。


――試合を5日後に控えてのインタビューとなります(※取材は7月25日に行われた)。現在のコンディションはいかがでしょうか。

「順調ですね。あとは体重を落とすぐらいで」

――今回は大阪大会でメインイベントに出場します。まず東京で開催される大会と大阪大会では、気持ちに変化はありますか。

「特に何もないです(笑)。大阪大会だと自宅(兵庫県)から行けるので、調整が少し楽になるっていう程度ですね。計量前日や当日の長距離移動も、他の選手に比べると気にならないほうだと思いますし」

――なるほど。昨年はDEEPフライ級GPに出場し、12月の2回戦で本田良介選手に敗れました。改めてフライ級GPの感想から教えてください。

「結果は順当じゃないですか」

――GP全体の結果ではなく、ご自身の試合についてお願いします(笑)。

「アハハハ。GPの試合については自分の悪い癖が出てしまったというか、横着してしまったというか……」

――横着した、というのは?

「僕って、試合に対する自信が凄いんです。自信が凄すぎて、余裕ぶっこいちゃうところがあるんですよ。それで相手に先に動かれ、ずるずると持って行かれましたね。いろいろと詰めていなかった部分が出てしまいました」

――ではGP以降、何か改善したり新しく取り組んだことなどはありますか。

「GPの後というか最近ですけど、パンチの質を変えることを徹底してきました。パラエストラ加古川代表の堂垣善史さん、キングジム神戸代表の小西優樹さんとパンチの質について練っています。スタンド、グラウンド両方とも。今まで流れでやってしまっていたところがあるので、教えてもらって細かく修正しています」

――今年4月の早坂戦は、まだパンチの質を変える前だったのですね。

「まだやっていなかったです。あの試合でフィニッシュできなかったので、ちゃんとフィニッシュできるように練習してきました」

――試合内容としては、松場選手がグラウンドで削り続けて圧勝しました。しかし試合後は苦笑いを浮かべていましたね。試合の出来については納得がいっていなかったのですか。

「試合は想定どおりといえば想定どおりでした。どうせ緊張するだろうな、と思っていて」

――試合前から、いつもより緊張していたということですか。

「そうなんですよ。久しぶりに緊張しちゃって。プロデビューした時以来の緊張だったかもしれないです。理由は分からないけど、『緊張するだろうな』っていう予感がありました」

――緊張の理由は大阪という場所なのか、あるいは3連敗中という現状に対してか……。

「いろんなことが重なったからでしょうね。実際、勝って連敗から脱出して嬉しかったです。それは本当に。でも試合前に『緊張するだろう』と分かっていても、その中で試合をするしかなくて。緊張のせいで全て初動が遅くなっていました。自分からの仕掛けが遅れるというか。僕は試合でムラが大きいんだと思います。選手としてムラムラなんですよ」

――試合中にムラムラしているのは違うでしょう(笑)。

「フフフ。そろそろムラがなくなりそうなんですけどね。試合数をこなしていけば、その状況にも慣れるというか(苦笑)。何か不安なことがあったら緊張してしまいますけど、試合になったら、もうやるしかないですからねぇ」

――その緊張や不安の要因は、DEEPという新しい場で戦うことではなかったのですか。

「あぁ、それはないです。他の団体からDEEPに出させてもらうことになり、ワクワク感のほうが大きくて。DEEPの東京大会に出る時は、精神状態はメチャクチャ良かったですよ。僕はもうDEEPのファイターというか、ディープなファイターですよね」

――……。

「今は『DEEPの最高傑作』と呼ばれていますから」

――誰が誰のことを……。

「僕が、僕のことを」

――もういいです(苦笑)。

「ウフフフ。次は大阪大会のメインじゃないですか。デビューしてからメインに出るのは今回が初めてで。この選択がどう転ぶか、ですよね。自分でもメインだと聞いた時は驚きました。ピュッとオシッコが出ちゃいましたもん。すぐパンツは乾きましたけど」

――聞いただけでオシッコを漏らすなら、試合当日は前回以上に緊張してしまうでしょう。

「その緊張が僕のムラムラに、どんな影響を及ぼすのか――やってやりますよ」

――ですから、ムラとムラムラは……メインとメイン以外では気持ちも違ってきますか。

「それは違いますよね。DEEPはメインだとリングアナウンサーさんが変わるじゃないですか。あのアクションが大きい方に」

――リングアナウンサーのヴェルサイユ半田さんですよね。

「あの方の場合、他の試合よりも入場してから試合が始まるまでが長くなりますからね。それが良い方向に転ぶか、悪い方向に転ぶのか。どちらにしても、あのアナウンスを体感できるのは、長い人生を考えた時に嬉しいですよ」

<この項、続く

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