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【DEEP X NARIAGARI】「今までの自分とは違うものを感じています」北岡悟戦前の大木良太─02─

【写真】スキンヘッドになり、受ける印象が若干変わった大木。北岡にとって過去2戦より、厳しい試合──望んできた状況に近づいているマッチアップだ (C)MMAPLANET

23日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催される『DEEP×NARIAGARI』のメインで、北岡悟と対戦する大木良太のインタビュー後編。

幼少時代からJリーグを目指してサッカーを続けていた大木が、なぜ空手からMMAを始めることになったのか。

そのキャリアを訊くと、現在の大木のファイトスタイルが明確になってくる。とはいえ大木は現在2連敗中で、北岡悟に勝利して再びベルトを目指すことができるか――決戦への意気込みを語ってくれた。

<大木良太インタビューPart.01はコチラから>


――サッカーを辞めたあと、大学在学中に大阪で空手の道場に入ったのですか。

「はい。空手はフルコンの試合に出ていました。今も蹴りについては空手をやっている時に習ったことを、そのまま生かしているという感じで。あとはサッカーですね」

――……どういうことでしょう?

「ずっとサッカーをやってきたおかげなのか、他のスポーツをやっても『全くできない』という経験はなかったです。空手を始めた時も、すぐに試合に出してもらえたり」

――なるほど。サッカーは競技人口も多いですし、その中で鍛えられていれば体の動かし方も含めて、基礎は違うかもしれません。

「しっかり野球をやっていた人もそうですよね。特に野球の投げ方とパンチの打ち方は、動作が同じところもあるらしくて。空手の道場へ見学に行った時、ミットを蹴ったら『蹴りが良いね!』って褒められたんですよ。空手だったら試合で人間を蹴って良いじゃないですか。それが面白いなと思って空手を始めました」

──蹴る対象がボールから人間に替わったわけですね(笑)。

「アハハハ。実際、ボールを蹴るよりもハイキックで顔面を狙うほうが、やりやすいかもしれないです。サッカーだとボールは試合中、ずっと動いていますよね。でも人間の顔面は、試合中のボールほどは動いていなくて。だからサッカーで蹴るっていうことに慣れていたら、ハイキックで顔面を狙いやすいっていうのはあるかもしれないです」

――空手からMMAに転向したのは、どういった経緯があったのでしょうか。

「大阪で空手をやったあと、大学を卒業して就職で地元の鹿児島に帰りました。鹿児島でも格闘技はやりたけど、フルコン空手って顔面を殴ることはできないじゃないですか。そこで顔面を殴れる競技を探していたら、1回500円で練習できるMMAのジムがあって。見学に行くと道場の代表の方が昔は空手をやっていたそうで、自分の空手のエッセンスを入れながらMMAをやれるんじゃないかと入門したのが、MMAを始めたキッカケですね」

――プロデビューは大阪Wardogで、地元のMMA大会にも出場しています。

「アウトサイダーにも出ました。鹿児島はジムも大会も少ないし、当時はアマチュアだとアウトサイダーに出るっていう流れがあって。他にも九州の大会に出たりしながら、もっと技術を学びたいと思い、出稽古で東京に行くんですよ。その出稽古がキッカケで、拠点を東京に移すことになりました。それで2019年からDEEPに出させてもらうようになって」

――DEEPで4連勝している時期は、「これはいける!」という手応えはありましたか。

「自分の中で『上に行く!』という意識はありましたけど、そういう『行けるんじゃないか』みたいな過信はなかったです。ずっとスポーツをやってきて、その過信が一番良くないことは分かっていました。上に行くためには、とにかく自分の穴を潰していくこと。穴を潰していかないと気が済まない性格でもあったので」

――では2021年7月に、大原樹理選手とDEEP暫定ライト級王座を争った際は、過信ではなくベルトを巻ける自信はあったのですか。結果は3Rに大木選手から偶発性のローブローがあり、試合はストップ。テクニカル判定で大木選手は敗れました。

「はい、自信はありました。いずれ大原選手と対戦すると思っていて、タイトルマッチが決まる前から試合も観ていましたし。試合自体については、ローブローの後も僕としては続けたかったです。でも、大原選手もずっと欲しかったベルトに手が掛かっている。そこで無理をしないのは当然で。ただ、僕としても気づかせてもらえたことも多かったですね。

次の石岡戦も、勉強になった試合でした。僕の中では打撃を当てていたのは自分だったし、勝ったやろうと思っていて。でも判定では僕の負けという印象になるんだなって。まず自分が勝っていると印象づけるためには、MMAで何をどうやったら良いのかと自分の中でも理解しないといけないと感じたんです」

――それが最初に仰った試合への取り組みに繋がるのですね。次の試合は北岡悟選手と対戦します。大木選手も2連敗中ですが、ここで勝てばもう一度ベルト戦線に立つことができる重要な試合だと思います。

「もちろん北岡選手に勝てば、ベルトに向けて前進できることは確かです。でも今まで試合によって気持ちが変わったことはないんですよ。いつも『絶対に相手をブッ飛ばしてやる』という気持ちで試合に臨んでいます。自分の中の温度はいつもマックスで、それは北岡選手が相手でも同じです」

――なるほど。記者会見の発言で、北岡選手と練習した経験があったとか。

「僕が東京に出て最初に入ったのがTRIBE TOKYO M.M.Aで、北岡選手がTRIBEのプロ練に参加していたんですよ。組んだこともありますが本当に強くて、これがトップ選手なんだって思わせてくれました。僕がTRIBEを離れてからは、一緒に練習したことはないです」

――では現在の北岡選手について、対戦相手としての印象を教えてください。

「組み中心、寝技中心の選手ですが、苦手意識のようなものはないです。僕自身が今まで試合では寝技をやっていないだけで。次の試合は今までと違う僕を見せることができると思っています。最初に言ったとおり、斎藤裕さんや上田将勝さんにアドバイスを頂いたり、後輩たちも含めて対策を立ててもらったりしていて。練習の時点から、今までの自分とは違うものを感じています。怪我のために2年近く試合から離れてしまいましたが、ここまで自分のできることは100パーセントやってきました。次の試合は、絶対に倒します!」

■視聴方法(予定)
7月23日(日・日本時間)
午後2時45分~SmartNews

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