【Strikeforce】ヒョードルが歴史的敗戦、フランクは引退へ
6月26日(土・現地時間)、カリフォルニア州サンノゼのhpパビリオンでは、ストライクフォース&M-1グローバルの共同イベント「FEDOR vs WERDUM」が開催された。
その大会名にもある通り、今年初の試合に臨んだ皇帝エメリヤーエンコ・ヒョードルが、ファブリシオ・ヴェルドゥムと激突したメインイベント。試合前には、現ストライクフォース世界王者アリスター・オーフレイムが、「個人的には、ヒョードルに勝ってほしい。僕自身が彼と戦いたいからね。スタンドのKOでヒョードルが勝つ。誰が次の挑戦者になろうが、勝つのは僕だよ」と語り、試合の行方を見守ったが、そこには誰も予想し得なかった衝撃の結末が待っていた。
ヒョードルのパンチで後方へ崩れ落ちたヴェルドゥムに対し、追撃を狙ったところで、ヴェルドゥムは下から三角絞め。態勢を立て直し、その右腕を伸ばしに掛かると、観念したかのように皇帝はタップ、約1分という短いタイムでベルドゥムは世紀の番狂わせを起こした。
勝ったベルドゥムは、「1Rは汗が少ないから、トライアングルが極まりやすいと思っていた」と試合を振り返ると、ヒョードルとの再戦を口に。その一方で、どこか茫然自失にも見えるヒョードルは、「ここでの言葉は意味はない。僕の対戦相手は、立っていなかったんだから。打撃に集中していたから、これから敗因を探る。もう1試合、契約が残っているから、また米国で戦います」と言葉を残し、MMAキャリア初の一本負けを喫したケージを去った。
気になる今後のヘビー級戦線だが、ストライクフォース・サイドとしては年末までにアリスター×ヴェルドゥムの世界戦を行なうことを明言。ヒョードルの今後は、M-1グローバルの思惑もあり、現時点で主催者サイドからの公式戦発表は一切ない。
また、女子ミドル級最強王者クリスチャン・サイボーグは、ジェン・フィンニーを一蹴し、2度目の防衛に成功。昨年12月に逆転勝利を許したカン・リーは、再戦となるスコット・スミス戦に臨み、スピニングバックキックでレバーを撃ち抜く見事なTKO勝ち。同じく昨年末の大会でギルバート・メレンデスに敗れ、王座統一に失敗したジョシュ・トムソンは、パット・ヒーリーに苦戦を強いられるも、3R執念のリアネイキドチョークで逆転勝利を挙げた。
なお、大会前に重大発表を予告していたフランク・シャムロックは、予想通り「ギルバート(メレンデス)やクリス・サイボーグが未来。僕の時代は終わった」と述べ、引退を宣言している。
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