【ONE FN06】立ち技無双メクセンとミックスファイト、スタンプ・フェアテックス「実戦で教えてあげる」
【写真】スタンプはインタビュー中、常に笑顔で明るい。それなのに戦術的なことをどんどん話してくれます(C)MMAPLANET
14日(土・現地時間)にバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE Fight Night06でスタンプ・フェアテックスがアニッサ・メクセンとムエタイ&MMAのミックスファイト=フリースタイル戦で戦う。
混合ルールとはいえムエタイを戦うのは2020年8月以来となるスタンプは、立ち技通算戦績103勝5敗のメクセンが初回は優位であることを認めた上で、MMAのラウンドでフィニッシュすることを宣言した。
──「おお、ドラえもんが」とインタビューを始めさせてもらおうかと思ったのですが、髪の毛が凄く伸びていますね。スタンプがそれだけロングヘアーになったのは初めて拝見させていただきました。
「ハハハハ。ルックスも変ったでしょ?」
──ちょっと驚きました。髪の毛が長いと視界を奪って戦い辛いと思うのですが、なぜ伸ばしたのですか。
「ロングヘアーの方が、皆が親しみやすいかなって思って(笑)。ショートヘアーだと、筋肉が凄く目立ってしまうから、こっちの方が良いんじゃないかなって(笑)」
──なるほどぉ。では試合の時も、そのままで?
「サイドを少しカットしようかと思っているけど、それほど変わらないかな」
──ではスタンプのコーンロウが見られるかもしれないですね。
「そうね。そうなると思うわ」
──もちろん、ファイトは外見で雌雄を決するものではないですが、コーンロウはある種、女子選手にとって戦いへのイニシエーションのように感じます。今回のミックスファイトルールに関して、どのような印象を持っていますか。
「凄く楽しみで、ハッピー。ムエタイとMMAを交互に戦うなんて初めてのことだから、凄くチャレンジングで」
──ミックスファイトはONEの歴史でも2度目です。昨年3月にDJとロッタンが戦いましたが、ロッタンはMMAの経験がなく、DJはムエタイの試合をしたことがなかった。そしてスタンプと戦うメクセンはMMAを戦ったことがないです。スタンプだけがムエタイもMMAも試合をしている点はアドバンテージになると考えていますか。
「う~ん、1Rはアニッサにアドバンテージがあると思う。彼女は素早く、打撃のレンジも少し私より長い。でも私もムエタイを長い間戦って来たし、アニッサに遅れを取るとは考えていない。そして2Rになると、明白に私にアドバンテージがあるはず。アニッサは最初のムエタイのラウンドは、より積極的になるでしょうね」
──DJとロッタンの試合、DJはMMAファイターとして初回のムエタイをロッタン相手に見事に戦い抜きました。ただし、その目的はサバイブにあったと思います。ではムエタイの経験があるスタンプは、この1Rをどのように戦うつもりですか。
「ちゃんと打撃戦をアニッサとやるつもりよ。でも、2Rになるようサバイブも心掛ける。まずムエタイでもアドバンテージを握って、2Rに入ってサブミットするつもりよ。当然、MMAのラウンドの方が試合を終らせることができるチャンスも多いから」
──ムエタイのリズムのなかでムエタイを戦ってきたスタンプに対し、アニッサは欧米のトップファイターとキックボクシングも戦っているムエタイ選手なので、至近距離のパンチの交換は彼女の方が有利かと予想できます。
「確かにアニッサのキックボクシングの経験値が、私よりも高いのは確か。フットワークも優れているから、その距離を潰して接近して戦うわ。彼女のレンジを潰すためにも」
──つまり、より近づいてクリンチゲームに持って行くということですか。
「私のゲームプランはローキックを多用して、彼女のスピードをまず殺すこと。そして2Rになるとテイクダウンからサブミットすることね」
──実はアネッサにインタビューをした時、彼女は1年半米国でMMAのトレーニングをしたことで、MMAルールで戦うことにも思った以上に自信を持っていました。
「彼女のMMAトレーニングが、私のMMAへの取り組み方と比べてシリアスだとは思わない。私はもう5年、6年とMMAの練習をして来たから。打撃の試合と、MMAの試合に向けての練習は全く違うことを彼女は知らないといけない。アニッサが自信を持っているのは勝手だけど、如何にMMAがハードかを実戦で教えてあげるわ」
──この試合に向けてムエタイとMMA、どちらにウェイトを置いて練習してきましたか。
「ムエタイもMMAも同じだけ練習してきたわ。彼女は優れたキックボクサーだから、しっかりと研究する必要があったから。だからボクシング対策も、ちゃんとやってきた。テイクダウンの練習も力を入れていたし、あとは試合で練習の成果をだすだけね」
──この大会はバンコクで行われます。スタンプが2020年8月にバンコクで戦ったときは無観客イベントでした。今回は母国のファンの前で試合ができますね。
「両親や友達もアリーナにやってくるし、タイのサポーターの声援を耳にして戦えることはとてもハッピーよ」
──ところで以前からスタンプと戦いたいと言っていた平田樹選手が、前々回の試合を体重オーバーしキャッチ戦で勝利。そして11月に予定されていたハム・ソヒ戦も計量失敗し、今度はハム・ソヒが対戦を飲みませんでした。彼女の計量失敗について、思う所はありますか。
「イツキが体重を落とせてなくて、ハム・ソヒと戦えなかったことで私はアンジェラ・リーとの再戦に集中できるから、少しハッピーだったわ(笑)」
──!! そうなのですね……(苦笑)。
「イツキとハム・ソヒが戦わなくて、勝者も生まれなかった。だからアンジェラに挑戦するライバルとの試合が、オプションになったから(笑)。私とイツキが戦えば、良い試合になるとしてもね。彼女は打撃だけでなく柔術にも優れているから、凄くエキサイティングな試合になると思う。だからイツキとは、いつか戦いたいと思っているわ」
■放送予定
1月14日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル
■ONE FN06対戦カード
<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)
<150ポンド契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
佐藤将光(日本)
<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<ONEキックボクシング世界フライ級王座決定戦/3分5R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)
<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)
<フリースタイル女子アトム級(※52.2キロ)/3分4R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)
<215ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)
<キック・フライ級/3分3R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジドゥオ・イブ(中国)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
ジョニー・ヌネス(米国)