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【XMMA05】堅実&スマートなスコアリング=ハリソンの勝利の方程式が崩壊?! リニャレスに1-2で下る

<フェザー級/5分3R>
マイケ・リニャレス(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
アンドレ・ハリソン(米国)

まず左ミドルを見せたハリソン、リニャレスもジャブを伸ばして右ローを蹴り、ハイを放つ。間合いの測り合いのなかで蹴りを多用するリニャレスに対し、ハリソンが右ストレートを伸ばす。後ろ回し蹴り、ハイキックと積極的に動くのはリニャレスだが、手の距離にはなかなか入らない。ハリソンは圧を掛け、右ストレートから左フックを振るう。

軌道の変わる左ハイを見せたリニャレス、互いの攻撃が行き交うことはなく3分が経過する。ハリソンは思い切り右フックで前に出てバランスを崩す場面も。すぐに臨戦態勢を取ったハリソンは、リニャレスの左フックにダブルレッグを合わせてテイクダウンを決める。ここから残り10秒までトップに留まり、ニーシールドに立ち上がったハリソンはもう1度ダブルレッグを狙いリニャレスをケージに押し込み初回が終わった。

2R、初回より距離を詰めるようになったハリソンが右フック、リニャレスはここも蹴りで対応する。肩から当たりワンツーのリニャレス、かわしたハリソンはテイクダウンを仕掛ける。レベルチェンジでリニャレスを反応させたハリソンが、左フックをヒットさせる。リニャレスのパンチは大振りで、左にハリソンが右を合わせる。カーフ、ジャブのリニャレスは左エルボーで前に出るが、ここもハリソンが見ている。

と、リニャレスの左アッパーにハリソンがダブルレッグでテイクダウンを決める。バックコントロールから力強い左のパンチを打ちつけるハリソンが、らしい堅実な攻めでリニャレスを削っていった。

最終回、蹴りで間合いを取るのではなく、ジャブで前に出始めたリニャレスが左フックを振るう。ハリソンは当然、ここもテイクダウンのタイミングを計るよう見る展開を続ける。リニャレスのハイの着地に、ローを蹴り窮屈な姿勢でダブルを狙って動きが止まったハリソンがヒザを受けそうになる。スピニングバックキックがボディを抉ったリニャレスだが、追い打ちはなく距離を取って後ろ回し蹴りを放つ。結果、ハリソンが左ジャブを当て、リニャレスはカーフキックとジャブ、そして回転系の蹴りを繰り出す。

オーソで右回りをしていたハリソンがサウスポーに戻し、リニャレスのダブルレッグをスプロールしてがぶる。初めての組みのアテンプトに、見事な反応を見せたハリソンはダースを狙いつつ、頭が抜けるとバックへ。すぐにスクランブルに持ち込んだリニャレスは、ケージに詰められても離れる。あっさりと打撃の間合いに戻ったハリソンが、パンチの交換になると残り20秒でダブルレッグを決めるという想い通りの仕上げを見せた。

TITAN FC、WSOF、そしてPFL時代と変わらぬ手堅い戦いを貫いたハリソン──なんとジャッジの裁定2-1でリニャレスに。リングアナは「5分4R制」、そして「マジョリティ・デシジョン」と読み上げるなどスコア計算とコールが正確なのかを疑ってしまうほど、信じがたいハリソンの判定負けだ。


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