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【RIZIN TRIGGER02】クレベル戦へ、佐々木憂流迦─02─「ケラモフかクレベルと戦いたいと伝えて」

【写真】「KIDさんがよく通っていたBROTURES HARAJUKUで自転車組んでもらって、その時、撮ってもらった写真使ってもらいたくて」と憂流迦本人からリクエストのあった写真を使わせていただきます (C)ULKA SASAKI

23日(水・祝)、静岡県袋井市のエコパアリーナで開催されるRIZIN TRIGGER02で、クレベル・コイケと対戦する佐々木憂流迦のインタビュー後編。

昨年9月、RIZINフェザー級初戦で堀江圭功に敗れた憂流迦にとって、今回のクレベル戦はどのような意味を持つのか。今回のクレベル戦を選んだ理由を訊くと、佐々木憂流迦らしい答えが返ってきた。

<佐々木憂流迦インタビューPart.01はコチラから>


――憂流迦選手は昨年9月の堀江圭功戦からフェザー級に転向……といった報じられ方もありますが、正確には復帰であって転向ではないのですよね。

「そう、フェザー級に戻したんですよ。プロデビューはフェザー級で、修斗で新人王を獲ったのもフェザー級でしたから。当時、修斗の階級名はライトでしたけど。それでガイ・デルモに負けた後(2011年9月に判定負け)、バンタム級に落として」

――さらにフライ級へ落とし、RIZINでバンタム級に上げてから、今回フェザー級に戻ったという経緯があります。そのフェザー級復帰第1戦、堀江戦は判定負けを喫しました。

「フェザー級で戦って、体の感覚は良かったです。フレッシュな感じがしました。あの試合は自分の中でも、まずフェザー級での感覚を確かめたかったほうが強いです。だから次の試合はキーポイントになると思うんですよね。前回の試合もキーポイントだったですけど、今回の試合は別の意味で重要になります」

――正直なところ、前回の試合で敗れている憂流迦選手と、前戦で朝倉未来選手に勝っているクレベル・コイケ選手のマッチアップは驚きました。たとえ両者の地元である静岡県で開催される興行であったとしても。

「普通はやらないですよね。試合が決まった時はビックリしました。あぁ通るんだ、って」

――……通る? 憂流迦選手からクレベル戦を希望したのですか!!

「そうです。僕のほうからクレベル選手とやりたいと伝えていて」

――――それはなぜ……。

「えっ(驚)。戦いたいからですよ。今回は(ウガール・)ケラモフ選手かクレベル選手と戦いたいと伝えていました。その2人がRIZINのフェザー級で一番強いと思うから」

――……。

「僕がベストの状態でその2人と戦って勝てないなら、フェザー級で戦っていくのは厳しくなりますよね。でも勝てば、自分もフェザー級でやっていける。それって分かりやすくないですか」

――確かに分かりやすいです。今回お話を聞いて以前よりも落ち着いたなと感じたのですが、勘違いしたようでした(笑)。

「落ち着いていますよ(笑)。でも、そこは変わっていないです。UFCの時も、ランカー以外当てないでください、ってお願いしていましたから」

――アハハハ、どこで戦おうと上を目指し続けているところは変わっていないと。

「だって、格闘家のキャリアって短いですからね。長くできても40歳、あと8年しかないんですよ。その間に――できるのであれば――一番強い相手と戦いたいので」

――なるほど。今回の対戦相手であるクレベル選手ですが、憂流迦選手はかつて格闘技ショップのブルテリアからサポートを受け、2010年ごろには道衣の試合にも出場していました。当時、ブルテリアが運営するボンサイ柔術で練習したことはありますか。

「いや、練習したことはないですね。ブルテリアさんの紹介で、クレベルと会って話をすることは何度もありましたよ。だからお互い知らない仲ではないんです」

――静岡県は憂流迦選手にとっても、クレベル選手にとっても地元です。そこで地元の利というのは存在しないかもしれません。

「むしろアウェイなんじゃないですかね(笑)。僕も地元の人たちが応援に来てくれるけど、向こうも応援団が凄いでしょうし。でもアウェイは慣れていますから。UFCで、ケージの中で外国人選手と戦っていた時のことを思い出します」

――そこですね。今回の試合はケージで行われます。憂流迦選手としては、RIZINでもケージで戦いたいですか。

「全部ケージにしてほしいです。でも本戦はリングのままでしょうけどね。同じクレベルと戦うにしても、ケージとリングでは違うと思いますよ。そしてケージで戦うのは、僕に有利だと思います」

――一方で、ここで星を落とすことがあれば、今後のキャリアにも影響を与えるのではないかと思います。

「引退ということですか?  引退はしないです。試合が好きだから、戦っていないと嫌なんですよ。でも、この試合を落とすとフェザー級でやっていくのはキツいと思います。やっぱり一番を獲りたいし、一番を獲るために連勝していきたいんです。昔みたいにガーッと勝っていきたいので、そのために何をどう選択するか」

――昔みたいに……2011年9月、ガイ・デルモに敗れた時は、試合後にとても悔しがっていました。

「悔しかったですよ。悔しすぎて頭が痛くなったぐらいで」

――その1年後、2012年11月に修斗で井上学選手と対戦し、ドローに終わりました。あの時、憂流迦選手が試合後に後楽園ホールの控室前のベンチに横たわって、天井を見つめながら何かを考えていた姿が印象に残っています。ここから何かが変わるのだろうな、と感じました。

「あぁ、井上戦ですね。覚えていますよ。確かにあそこから変わりました。それで次の試合から連勝が始まりましたからね。今は連敗のほうが多くて、あの頃の感覚が欲しいです」

――井上戦後の姿を見るまでは、どこかで「憂流迦、天狗になる」(憂流迦はサンスクリット語で天狗の意)と書こうかと思っていて……。

「アハハハ、何でも書いてください。あの頃は……ちょっと天狗だったかな(笑)」

――今、当時の勢いを取り戻す自信はありますか。

「勢いというか、連勝する自信があります。今は当時の自分と戦ったら余裕で勝てると思うので。技術的な面も上がって、あとは結果を残すしかないですね。クレベルに勝ったら、RIZINでフェザー級GPがあるかもしれないし。そこで連勝して、一番上を目指します」
僕たちは互角なの? とか言われてしまいますから(笑)」

■視聴方法(予定)
2月23日(水・祝)
午後2時~Exciting RIZIN
午後2時~RIZIN LIVE
午後2時~RIZIN VR
午後2時~LINE LIVE-VIEWING
午後2時~Fnstream/StreamPass
午後2時~スカパー!

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