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【IRE06】寒河江寿泰と対戦、投神=倉本一真「グローブより効く。顔、ぺっちゃんこになりますよ」

【写真】投神が叩神(こうしん)となるか。大注目の寒河江戦だ(C)KEISUKE TAKAZAWA

10日(日・祝)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオでIRE06 が開催される。掌底有りのグラップリング=コンバット柔術で、投神=倉本一真が寒河江寿泰と対戦する。

投げて、殴るスタイルでMMAを戦ってきたグレコ戦士が、寝転び、座って来るグラップラーを相手にどのような試合を見せるのか。今大会随一の異種格闘技感覚のある試合に向けて倉本に話を訊いた。


──倉本選手の今大会の出場は、まず驚いた。そういうファンも多いと思います。なぜ、出場を決めたのでしょうか。

「ケガの影響もあってMMAの試合もずっとなかった時に、高橋Submissionさんから声を掛けていただいて。正直、コンバット柔術が何かも分かっていなかったのでとりあえず映像をチェックさせてもらいました。

柔術かグラップリングなのかと思っていたのが、掌底を使えるっていうことが分かって……しかも真っ直ぐ突く掌底もOKなら出てみようかと。もともと試合がないし、グラップリングでも機会があればとは考えないこともなかったので」

──対戦相手は生粋のグラップラーで、MMAとはスタイルとは違う選手です。

「自分はレスリング力があり、ケージという要素は大きいです。追い詰めることができます。座ってきてもガードの中に入って、ヒザをつくようなことはしないです。それは寒河江選手の土俵なので。そんなところで、掌底を使っても寒河江さんの領域に入ることになりますからね。

ただし、そこでも掌底は使えます。尺骨っていうんですか? 手の付け根で殴ることができたら、グローブをはめたパウンドより効きますし、危ないことになりますよ。顔、ぺっちゃんこになりますよ。

それに僕もリバーサルジム新宿Me,Weで8割、9割がた練習させてもらっていて山崎(剛)さん、米倉(大貴)君や岩本(健汰)君に足関節も教えてもらっています。そこもあって、試合を受けました。掌底を使って足関節を逃げるなんてこと絶対にしないですけど、グラップリングとして戦っても、足関節を簡単に取られることはないという練習を普段からしてきました。

Me,Weで練習をするようになって柔術もやっていますし。グラップリング・ルールなら寒河江選手に勝てないですけど、僕はレスラーのMMAファイターです。掌底有りなら座ってきてもパウンドを得意としているMMAファイターらしく戦います」

──パウンドと掌底で違いもあるかと思います。掌底の経験など皆無だったでしょうし。

「パンチと比べると、手を伸ばしきるので腕を取られないよう気をつけないといけないかと思っていたのですが、練習で試してみてそんなことはないことが分かりました」

──なるほどぉ。では1R✖7分間という試合タイムについては?

「キツイっすよね(笑)。僕、バカなんでいつも最初からぶっ飛ばして戦うので。これまでレスリングでもなかった時間ですし、未知ですよね……7分って。それこそ寒河江選手がゴロゴロ回るような試合をすると、向うは疲れなくて僕だけバテます。相手のペースにさせないためにも、最初からゴリゴリいって──自分のペースで戦おうと思います」

──前日計量の63キロという体重に関しては? MMAファイターがグラップリングに出る場合は減量をせず、通常体重で戦うケースが多いですが。

「それは僕から提案させてもらいました。互いに了承するなら何キロでもOKということだったのですが、寒河江選手の体重が分からないですし、65キロは重いかもしれない。それに僕もMMAの試合に近い感じで体重を落とすこともしておいたほうが良いなって思って、63キロにさせてほしいと伝えたんです」

──そこはMMAも踏まえてというのが、今回の出場なのですね。

「寒河江選手のような一流のグラップラーと、このルールで戦うことはMMAに役立つと思っています。

もちろん、掌底有りだし勝つしかない試合です。殴られたくなくて寒河江選手が立ち上がってくると、投げまくりたいですね。最近やっていない、僕らしい戦いを掌底と投げで見せて……MMAの次の試合に繋げたいです。

完全に異種格闘技戦のような感じの試合ですけど、だからこそインパクトを残して勝つことが絶対的な使命です」

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