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【PFL2021#10】UFCで2勝0敗、ドン・マッジがPFLを選んだ理由。「4試合で100万ドルを手にするチャンス」

【写真】ライト級としては大きく、スピードがあるドン・マッジ。左右の蹴りとパンチのコンビネーションは相当高いレベルにある (C)PFL

27日(水・現地時間)、フロリダ州ハリウッドのセミノール・ハードロックホテル&カジノでPFLのシーズンファイナル=PFL2021#10 「Championships 」が開催され、本大会の第1試合でドン・マッジがネイサン・ウィリアムスと戦う。

UFCでは2連勝後に、コロナの影響でなかなか試合が組まれなかったドン・マッジが、心機一転PFLに転じた。UFCを離れた理由──いやPFLを選んだ理由をマッジに尋ねた。


──計量を終え、ネイサン・ウィリアムスとのPFLデビューを明日に控えたドン・マッジです。UFCで2連勝していたのに、PFLとサインしたことにまず驚かされました。

「とにかく、もっとコンスタントに試合がしたかったんだ。UFCでは2年前の9月に試合をして以来、コロナになって今年の3月まで試合が決まらず。決定した試合も相手の負傷、ビザの問題で2度も流れたままだった。凄くフラストレーションがたまったし、PFLはシーズン制を採っているのでもっと定期的に試合ができると判断したんだ。

それに新しい場所で戦い始めるって、エキサイティングなことだからね。エルボーが無かったり、アジャストは必要だけど大したことはないよ。全てのプロモーションには、それぞれのやり方があるわけだし。そこに合わせることは、MMAを戦ううえでとても重要になってくるからね」

──ところで日本ではUFCと契約していて、試合機会がないから他で戦うという選択はあまり考えられないです。南アフリカではPFLはUFCから戦場を移すほど価値が認められているプロモーションなのでしょうか。

「南アフリカではMMA自体が急成長している。そんな南アフリカの選手たちに、UFCだけじゃない他の選択肢があることを知って欲しという想いもある。世界的な規模でイベントを開いてきたプロモーションがあることもね。

それに僕がMMAの第1戦を退く時、プロモーション云々でなく自分のキャリアを築いておきたいと思ったんだ。どこのプロモーションでも戦う選択肢は僕にあり、色んなところで色々な経験ができる僕のキャリアを築きたいんだよ」

──100万ドルも魅力的ですしね。

「もちろんだよ。100万ドルを他のプロモーションで稼ごうと思うと、10年間掛かる。タイトルを獲って、PPVのフォーマットに乗ったマシーンの一部にならないと手にできない額だ。でもPFLでは4試合で100万ドルを手にするチャンスがある。誰だって、そんな環境で戦ってみたいはずだろ(笑)」

──ところで南アフリカという国で、ドンがMMAを始めたきっかけは何だったのですか。

「僕は6歳の時に空手と柔道を始めた。母親は柔道のチャンピオンで、子供のころからずっとマーシャルアーツの影響を受けてきた。14歳の時にムエタイを始め、プロになりたいと思った。そして、この世界で成功するならタイだと思い2009年からビザが切れるまでタイにいて帰国、またビザを取ってタイに行くという生活を20歳まで4年以上繰り返したよ」

──そこまでムエタイに傾倒していたのですね。

「最初はバンコクで練習し、帰国した時にはアフリカでキックの試合に出ていた。僕の試合を見たタイガームエタイの関係者に誘われ、スポンサードを受けてタイガームエタイで練習をするようになり、ムエタイやK-1ルールの試合に出ていたんだ。

で、21歳になって南アフリカに戻った時、ムエタイを練習していた連中が皆MMAに転向していたんだ。彼らはMMAに夢中になっていて、『お前もMMAを始めろよ』って勧められた。特に断る理由もないし、それでMMAの練習をするようになったんだ」

──それだけムエタイをやり込んでいて、組み技の習得は問題なかったですか。

「チャレンのし甲斐があったよ。ムエタイのチャンピオンから、MMAで戦うことで多くのの技を学ぶ必要があり、タフだった。でも11年間、レスリングと柔術ももう続けてきた。柔術は6年前に茶帯になって以来、ずっと帯の色は変わらないけどね(笑)。今ではグラップリングは僕の弱点ではなくて、得意分野といえるよ。とにかく自分が強くなるためには練習しかない。そこで学び続けることが僕の性に合っている」

──強烈な左右の蹴り、さらにヒザ蹴りも強いダンですが、スクランブルにも長けており蹴りでもパンチでも倒せるウェルラウンディットファイターです。PFL初戦では来年のレギュラー獲得のために、どのような試合をしたいと思っていますか。

「ドン・マッジとはどういう選手か分かってもらえる試合がしたい。ちょっとしたバイオレンスな戦いも交え、ビューティフルマーシャルアーツを見せたいんだ」

──あの強烈なフィニッシュ力の幅が広いのは、その考え方が根底にあるからなのですね。では最後に日本のファンにメッセージをお願います。

「僕が最初に好きになった格闘技のイベントが、K-1 MAXだった。マサトは、僕が成長する上で凄く影響を受けたヒーローの1人だよ。マサトがインスピレーションを与えてくれたから、K-1、PRIDEと日本で行われていた試合は必ず目を通すようにしていたんだ。ずっと日本のマーシャルアーツが好きだったし、友人のボカン・マスンヤネが戦うようになってからONEの試合もチェックしている。今は日本の皆は僕のことを知らないだろう、でも試合を視聴してもらえたら、名前と顔を覚えてもらえるよう戦う。絶対に皆が楽しめるよう試合をするよ」

■視聴方法(予定)
10月28日(木・日本時間)
午前5時30分~Official Facebook

■ PFL2021#10計量結果

<女子ライト級決勝/5分5R>
ケイラ・ハリソン: 153.8ポンド(69.76キロ)
テイラー・ゴールダード: 154.4ポンド(70.03キロ)

<ウェルター級決勝/5分5R>
マゴメド・マゴメドカリモフ: 170ポンド(77.11キロ)
レイ・クーパー3世: 169.8ポンド(77.01キロ)

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ: 155.8ポンド(70.66キロ)
アビゲイル・モンテス: 154.4ポンド(70.03キロ)

<ヘビー級決勝/5分5R>
ブルーノ・カッペローザ: 236.4ポンド(107.22キロ)
アンテ・デリア: 243ポンド(110.22キロ)

<フェザー級決勝/5分5R>
モヴィッド・ハイブラエフ: 145ポンド(65.77キロ)
クリス・ウェード: 145ポンド(65.77キロ)

<ライトヘビー級決勝/5分5R>
アントニオ・カルロス・ジュニオール: 204.4ポンド(92.7キロ)
マールシン・ハムレット: 205ポンド(92.99キロ)

<ライト級決勝/5分5R>
ロイック・ラジャポフ: 155ポンド(70.31キロ)
ハウシュ・マンフィオ: 155ポンド(70.31キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オマリ・アクメドフ: 203.6ポンド(92.35キロ)
ジョーダン・ヤング: 206ポンド(93.44キロ)

<女子ライト級/5分3R>
ジュリア・バッド: 154.6ポンド(70.12キロ)
ケイトリン・ヤング: 155.6ポンド(70.57キロ)

<ライト級/5分3R>
ドン・マッジ: 155.6ポンド(70.57キロ)
ネイサン・ウィリアムス: 155.4ポンド(70.48キロ)

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