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【Road to ONE05】小野島恒太と対戦、山本聖悟─01─「秋山さんを信じて戦うだけ。僕が漢気をまず見せる」

【写真】KRAZYBEE、自らがトレーナーを務めるジムで集まる選手練習などが現在の山本のルーチンだ(C)MMAPLANET

5日(火)に東京都渋谷区のTSUTAYA O-Eastで開催されるRoad to ONE 05「Sexyama Edition」で、その秋山成勲からの申し出を受けた山本聖悟が小野島恒太と対戦する。

愛知からプサンに移り住み、Road FCとの契約を勝ち取った在日コリアン・ファイターの山本は、DEEPとRoad FCというラインでキャリアを積んでいる状況で、オポジションといえるRoad to ONEで戦う。

偏に秋山からの要請だったから──今回の試合を受けたという山本に試合前の心境を尋ねた。


──山本聖悟がRoad to ONEに出場。国内ではDEEP、そして韓国ではRoad FCを主戦場としている選手が、これは驚きです。

「本来なら、あり得ない話ですよね。秋山さんから声を掛けてもらった、そこに尽きます。僕が小さなころから、在日のヒーローなので。プサンに住んでRoadで戦うようになり、秋山2世とか向うの記事で書かれるようになって。僕も秋山さんのようになりたいと思ってやってきたので」

──リトル・セクシーヤマですね。

「ハイ(笑)。正直、ケガもあり体調が万全とはいえないですし、藤田(大和)選手との試合で負けて、自分を見つめ直すためにも年内は試合をしないで、見直していこうと思っていました。階級変更も含めて、自分を作り直す。そんな期間にしようと……やっぱりRoad to ONEへオファーがあるなんて、想像もできていなかったですから。

だから体重が増えていたこともあって、体重を落とせるのかということもあって、最初はお断りさせてもらったんです──実は。対戦相手が練習相手だったこともあって。まぁ、でも対戦相手のことがクリアになれば……秋山さんからの申し出だし、やるしかないです(笑)。

4年前にRoad FCの石家庄(シーチャーチュワン)大会で、セコンドで現地に向かっていた桑原(清)選手が、その移動中のバスの中でマ・アンディン戦を受けたのと同じです。恩を受けた人の期待に応えたいです」

──コロナの時代、ショートノーティス出場に応じることができるか。理不尽かもしれないですが、チャンスを掴むか否かの大きな要因になっています。ただし、その後の保障は欲しいところです。

「秋山さんは漢気の人なので……。今大会に出場できる韓国にルーツがある選手って、僕ぐらいしかいなかったんだと思います。なら、僕は秋山さんを信じて戦うだけです。『Sexyama Edition』だし、僕が漢気をまず見せるところです。

それでも僕はRoadと契約しているので、RoadとONEの関係性を考えてもクリアしないといけないことがあったし。そこはRoad に確認して、ワンマッチ契約でOKが出ました」

──にしても、対戦相手は小野島選手。全くもってアップの試合でない厳しい試合になります。

「韓国から戻ってきて、村本選手と藤田選手に負けた状態で……小野島選手は階級が1つ上でフィジカルが強いですからね。僕自身としては、今回の試合は体を動かしている時の通常体重とほぼ変わらない状態ですね」

──組みのあるなかでのMMAストライカー、聖悟選手の真価が問われる試合です。コロナ前に本拠地を韓国に移したのですが、その韓国のMMAが以前よりガチャガチャの打撃戦に戻りつつあるようにも感じます。

「チームMADの練習とか、基本的に壁レスが主流なんですけどね。5分を10本とか、ずっと繰り返してやっているので、僕も倒されてもすぐに立つことができるようにはなっています。村本選手との試合でもヒザにテイクダウンを合わせられても、スクランブルでスタンドに戻れましたし。

それに小野島選手は倒す力はあっても、抑え込む能力には欠けているかと思っています。上久保選手のようなコントロールすることはできない。ただし、テイクダウン&スクランブルを繰り返して削ることに長けています。立って寝かせて──という徹底ぶりは、僕としては嫌な選手です。

打撃の駆け引きができずに、組んでくる選手は苦手で。だからこそ、要所で攻撃できる試合にしたいです。それに北米ユニファイドではなくて、ONEルールです。和田選手の負けとか、MMAとしておかしな裁定基準ですが、僕には有利な裁定基準だと思っています。押し込まれようが、テイクダウンを許そうがダメージを与えると勝てるので」

──思考のチャンネルを普段とは変える必要がありますね。

「でも高島さんも2019年の年末にプサンでお会いした時に、『RoadよりONEルールの方が向いている』と言ってくれたじゃないですか?」

──あぁ、ありました。サムキョプサル、食べながら。そんな夜もありましたねぇ(笑)。

「そのONEルールなので(笑)。だから嫌な相手だけど、怖くないです。どれだけ尻もちをつかされようが、立って殴って、ヒザを入れれば僕の勝ちです」

──それでも小野島選手の組みに賭ける精神力は怖いと思っています。インフィニティリーグで優勝するには、判定勝ちではなくフィニッシュが必要という状況でも、残り時間がなくなって選択したのが押し込みでした。そこまで自分のスタイルを徹底する。相当な気持ちでいるはずです。

「普通は優勝して環太平洋王座に挑戦できるなら、打撃で倒しに行きますよね……。ただ逆をいえば、それしかできないんじゃないですか?」

──できないかもしれないです。なら、デキない選手が後がないから打撃で来るより、自分の戦いを貫いてくる方が怖いかと。

「確かに……そうですよね、打撃で来てくれた方が僕も楽ですね。そうなると、僕自身も自分との勝負になってくる面もあるかと思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
10月5日(火)
午後5時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Road to ONE05対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
竹中大地(日本)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
小野島恒太(日本)
山本聖悟(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
山本空良(日本)
野尻定由(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
須藤拓真(日本)
南風原吉良斗(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
河名マスト(日本)
新関猛起(日本)

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