【UFC111】ミラー、絶対絶命のピンチを凌いで判定勝ち
■第5試合 ライト級/5分3R
ジム・ミラー(米国)
Def.3R終了/判定
マーク・ボセック(米国)
【写真】柔術家同士の対戦となった試合。ミラーは、ボセックのチョークに腕までロックさせるというピンチを凌ぎ、勝利を手繰り寄せた (C) ZUFFA
柔術ベースのライト級MMAファイター同士、元はノヴァウニオン・カナダ、現ATTに所属するボセックと、ヘンゾ・グレイシー門下ミラーの対戦は、細かいパンチの応酬で始まった。
最初に組みついたのはボセック、シングルレッグでミラーをケージに押し込む。ミラーはギロチンを狙いつつ、引きこむがすぐに頭を抜かれると、ガードからシングルを狙う。
がぶって立ち上がったボセックは、首相撲からヒザを突き上げると、組みついてテイクダウンを狙う。ミラーのヒザ蹴りから距離が生まれた両者。ボセックの右がヒットし、直後にダブルレッグでテイクダウンを奪う。ミラーはラバーガードからオモプラッタ、さらにゴゴプラッタを狙うが、ボセックは脇を差してパスを狙う。ハーフの状態から、脇差しパスガードを狙うボセックに対し、ミラーはハーフの状態からアームロックの態勢をとり、リバーサルに成功する。引き続きボセックの左腕を攻めたミラーに、ボセックは必死の表情で耐え抜いたが、かなりえぐい角度で搾られた。
2R、すぐにボセックがテイクダウンを奪うと、左腕で頭を抱えパスを狙う。潜りを見せつつ、足を戻したミラーだが、直後にハーフの状態を取られる。肩固めを仕掛けつつ左右にパスを狙うボセックに、足を越させないミラーはさらにヒールフックを仕掛ける。体を反転し、足を引き抜いたボセックは、マウントを奪取。体を反転しつつ潜りスイープを狙ったミラーに対し、ボセックの動きはその先を読んでおりバックに回り込む。
バックのみならず、右腕までを四の字フックで捉え、チョークを狙うボセック。コーナーのマルコ・パフンピーニャが力を入れて指導する動きを見事にモノにしたボセックが、ミラーを追い込む。上半身を必死で起こし、立ち上がったミラーがボセックを前方に振り落とそうと前転したところで、2Rがタイムアップ。最後までボセックはバックグラブをキープしていた。
勝利を得るためには落とせない最終ラウンドは、互いに攻めが慎重になり、時間だけが過ぎていく。残り3分となって、ボセックがシングルレッグを仕掛け、バックをうかがう。反対に左足にシングルを仕掛けたミラーだが、頭が中に入り過ぎており、ボセックがいなすと前方に姿勢を崩す。直後にシングルレッグからテイクダウンを奪ったボセック。バックを狙い、耐えるミラーは最後の10秒でがぶりを振り落とし、バックへ回り両足をフックするものの、ここでタイムアップ。ジャッジの裁定は3者とも29-28でミラーを支持した。