【F2W167】ケネディ・マシエル欠場。タイトル戦が飛んだガブリエル・ソウザがしっかりモイジーニョ破る
20日(土・現地時間)、プロ柔術大会Fight to Win 167がテキサス州オースチンで開催された。
ここではケネディ・マシエルの持つF2W道着ライト級王座に挑戦予定だったガブリエル・ソウザが、マシエルが負傷欠場により──2016年と2018年に世界3位に入っている技巧派のベテラン、ケイシーニョことモイジーニョと相対した一戦の模様をお伝えしよう。
Text by Isamu Horiuchi
<道着・8分1R>
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)
Def. 2-1
オズワウド・モイジーニョ(ブラジル)
スタンドで袖と襟を取り合い、頭を付けて組み合う両者。ソウザは一瞬引き込みを見せるが、いい角度を作れないと見たか、すぐにスタンドに戻った。続いてモイジーニョが逆に引き込んでクローズドガードに。ソウザはすかさず立ち上がってモイジーニョをリフトしてスラム。これを嫌ったモイジーニョは、すぐにガードを解いて立ち上がった。
お互いに足を飛ばし合う両者。今度はソウザが引き込みながらケイシーニョの足を払ってのスイープ狙い。一瞬崩れたモイジーニョがすぐに体勢を立て直し、両者はまたスタンドに戻る。
次に引き込んだのはモイジーニョ。ソウザはすかさず左足へのストレートフットロック狙いで倒れ込む。アンクル狙いで切り返すモイジーニョ。50/50の体制で膠着するかと思われたが、お互い極まらないと見るや足の絡みを解除し、試合はまたしてもスタンドに。
しばらく組み手争いが続いた後、ソウザが引き込みながら後転。巴投げのような形で上になることに成功した。モイジーニョはラッソーでソウザの右腕に絡むが、これを嫌ったソウザが腕を引き抜くと、モイジーニョも立ち上がった。
残り2分。ソウザは再び引き込むと、モイジーニョの右足にデラヒーバで絡み、さらにラッソーに変化。そこから引きつけての仕掛けを狙うが、モイジーニョは背筋を伸ばして防御する。
残り時間が少なくなると、勝っていると踏んでいるのかソウザは両方でラッソーを作る。思うように動けないモイジーニョは、両腕を捉えられたまま強引に左右へのパスを狙うが、不発。それでもラッソーが抜けてソウザがシッティングの体制になると、モイジーニョは上から飛び付いてのフライング三角狙い。後ろに倒れ込みながらそれをかわしたソウザが、右足にストレートフットロックで逆襲に転じたところで、試合は終了した。
判定は2-1でソウザに。お互い一瞬絡んではスタンドに戻るということを繰り返したこの試合。剣の達人同士の斬り合いのような展開だったとも言えるが、最終的には、この試合もF2Wルールを利用したニアサブミッション狙いのポイントゲームになってしまった感が強い。
とまれ、ソウザはジアニ・グリッポに続いてモイジーニョにも勝利。マシエルの負傷が癒え次第、実現するであろうタイトル挑戦が楽しみだ。