【WEC47】クルーズが新王者に、パルバーは涙の引退
3月6日(土・現地時間)米国オハイオ州コロンバスのネイションワイド・アリーナでは、WEC47「BOWLES vs CRUZ」が開催された。
メインのWEC世界バンタム級選手権試合ブライアン・ボーウェルズ×ドミニク・クルーズの一戦を筆頭に、同級次期挑戦者決定戦の意味合いを持つ“前王者”ミゲール・トーレス×ジョセフ・ベナビデス戦。その他にも、フェザー級実力派ベテラン同士の一戦=ハビエル・バスケス×ジェンズ・パルバー、WEC無敗同士による潰し合い=LC・デイビス×デヴィダス・タウロセビチュス、さらにはスコット・ヨルゲンセン、レオナルド・ガルシア、フレジソン・パイシャオンと、約一ヶ月半後の4月24日にPPVマッチが控えているとは思えない豪華なラインナップ&出場ファイターが揃った。
そのメインイベントでは、なんとボーウェルズが初防衛に失敗。ユライア・フェイバーに敗れ、バンタム級に転向後、4連勝で王座挑戦のチャンスを掴んだクルーズが、絶妙なスイッチワーク+レスリングでボーウェルズを削りに削り、2R終了時にボーウェルズは拳の負傷により試合続行不能に――。クルーズはMMAでは革新的といっていい足技をいかんなく発揮し、頂点へと登り詰めた。
また、セミファイナルのミゲールとベナビデスの一戦は、完璧なゲームプランを実行したベナビデスがギロチンチョークで前王者に完勝。昨年ベストバウトの呼び声もあったクルーズとの再戦に弾みをつけた。
さらに、WEC登場後は2連敗を喫していたバスケスが、軽量級界のパイオニア=パルバーから堂々の一本勝ち。敗れたパルバーは「終わりだね。観客のみんなのおかげで、素晴らしい人生を手にすることができた」と涙を流し、引退を表明した。
その他にも、WEC2連勝同士の一戦は、デイビスが僅差の勝利。ガルシアはジョージ・ループと3Rを戦い抜きドロー、ヨルゲンセンはチャド・ジョージを31秒ギロチンチョークで一蹴している。