【Cage Warriors121】アギー・サルダリが、代役デスメを相手に辛勝=スプリット勝利でライト級王座防衛
19日(金・現地時間)、英国ロンドンのヨークホールで開催されたCage Warriors三連戦の中日=Cage Warriors121から、メインで組まれたライト級選手権試合の模様をお伝えしたい。
王者アギー・ザルダリは2019年5月に修斗でフェザー級チャンピオンの斎藤裕を破り、注目を集めたテコンドー出身のファイターだ。その後はフェザー級に落とすことが難しいと斎藤との再戦は実現せず、昨年12月に英国ケージウォリーズでライト級チャンピオンに輝いた。
今回はフランスのメディ・ベン・ラクダーの挑戦を受ける予定だったが負傷欠場となり、10日前に挑戦を了承したドノヴァン・デスメを迎え撃つ初防衛戦だ。
<Cage Warriorsライト級選手権試合/5分5R>
アギー・サルダリ(オランダ)
Def.2-1:48-47.48-47.47-48
ドノヴァン・デスメ(ベルギー)
スイッチするサルダリに対し、デスメが右ローを2発入れる。サルダリは前蹴りから左右にケージの前を動き、左ジャブもデスメが右ローを当てる。デスメは右ミドルを狙いサルダリがブロック、ローの蹴り合いから間合を図るように。残り2分、左ミドルをデスメが入れる。手数は多くないなかで、挑戦者の蹴りのヒット数が上回る初回はパンチでなく、蹴りの距離で終わった。
2R、左フックから左ミドルを蹴ったチャンピオン。デスメも右ミドルを返す。サルダリが前蹴り、デスメがローとここも蹴り合いに。デスメが左ローから右ストレート、さらにミドルを決める。サルダリは右ストレートを返し、左ジャブを入れる。
デスメはカウンターで右を返すと、デスメは左インサイドローをから左ミドル、そして左ミドルにつなげる。デスメはすぐに右ハイを蹴り、左右のカーフ。チャンピオンは前蹴りからシングルレッグ、ケージにデスメを押し込むとヒザをボディに入れて離れる。
このテイクダウン狙いが、どのような変化を試合に与えるか。左右の細かいフックを見せたサルダリは、右を被弾して組みつくが逆にケージに押し込まれる。体を入れ変えながら打撃の間合いに戻った両者、サルダリが左ミドルを決める。最後はクリンチの展開となり、王者が2度ヒザをボディに入れた。
3R、ローに対しミドルを入れるチャンピオン。さらにジャブを伸ばし、デスメは右ローを返す。ワンツーで前に出たデスメ、右ストレートを届かせ左右のカーフを続ける。パンチから組んだデスメがボディにヒザを突き上げ、離れると右ストレートを入れる。
サルダリはここも右ミドル、デスメが左フックを当てクリンチではヒザ蹴りから左を差したチャンピオンだがテイクダウンは奪えず離れる。デスメが中盤に右フックをヒット、さらにフックに左を合わせる。ミドルにはスネを上げてカットしたデスメはカーフやローを続けるも、自信の左腿も真っ赤になっている。
ワンツーで前に出たサルダリ、デスメは疲れてきたか手数が減った終盤となった。
4R、右カーフを3発見せた挑戦者に対し、サルダリは左を当てて圧力を高める。左リードからロー、組んでヒザを入れたサルダリだが、デスメが押し返して離れる。右を当てたチャンピオンがダブルレッグもデスメがスプロールする。
鼻血を流すデスメはカーフも、サルダリがジャブを当て左フックを続ける。デスメは口を開けて呼吸するようになり、ガードも下がってくる。手数、精度で上回る王者だが追い込むという攻撃まではなくタイトル戦は最終回へ。
5R、デスメが左ジャブ、サルダリが右ストレートを返す。右ジャブから左ハイ、続くシングルはデスメが反応しケージを背負って耐える。ヒザを入れて離れたチャンピオンは左ストレートを入れ、左ロー。デスメは左オーバーハンドを見せ、頭を振ってジャブをかわす。
サルダリは左ミドルを決め、左ジャブを当てる。小刻みなスイッチを繰り返す王者は右フックから左ミドル、そして左ハイ。さらに左ストレートを届かせると、ワンツーで距離を詰めシングルレッグでついにテイクダウを奪う。残り2分
ギロチンを潰してボディロックからバックに回ったサルダリがワンフック、デスメは自ら背中をマットにつける。
ハーフのサルダリ、ケージを背にして立ち上がったデスメは相当に消耗している。サルダリはテイクダウンを狙いつつ、ヒザ蹴りから右を見せてタイムアップに。
4Rと5Rはチャンピオンのラウンドとなったが、序盤の3Rは微妙──1Rはデスメがとっていてもおかしくない。結果、ジャッジは割れサルダリが王座防衛に成功した。