【RFC14】1年3カ月振りの勝利の久米 「勝ち星積み重ねる」
【写真】久米の勝利はALIVE勢にとって6戦ぶりの海外戦での勝利。鈴木陽一代表もピニッコリ (C)MMAPLANET
9日(日・現地時間)に韓国ソウルのオリンピックホールで開催されRFC14で、エドゥアウト・シモエスを破り、一昨年11月以来の白星を挙げた久米鷹介。
サウスポー、ヒールフックで勝っているなど、僅かな前情報しかなかった試合で、久米は堅実に勝利を挙げキャリアの再構築、その一歩を示した。韓国勢には0勝4敗だった当大会でブラジル人相手に日本勢唯一の勝利を手にした久米の話を訊いた。
──1年3カ月振りの勝利を挙げることができました。おめでとうございます。
「ありがとうございます。でも、本当に手堅く戦ってしまいました。連敗がストップしただけ、ここからだと思っています」
──出足の打撃戦はすごく軽やかに映りました。
「一つ収穫だったのは、焦れずに打撃を戦えたことでした。相手が突っ込んでくる時に良いタイミングで組みつくことができたので、そこは良かったです」
──1Rのテイクダウンは見事でした。2Rは何か相手がバランスを崩して引き込んだようにも見えました。
「2Rはそうですね、良いタイミングとはちょっと違いました。久しぶりの勝利なんで少し盛ってしまいました(笑)」
──チェックできた映像が1試合、サウスポーの構えでヒールで勝利している試合のみ。ヒール対策はできても、他に何を持っているのか分からない怖さがあったと思います。
「そこは本当に怖かったです。連敗のあとで相手がブラジル人、戦績も7勝2敗でブランクもある。どんな選手なんだろうという不安は常にありました。そういう部分でも、今回はナーバスにある部分もありましたから、とりあえずはホッとできました。
もう少し、アピールになるような攻撃もしたかったです。そういうところも計算して、動けるようになりたいです。冷静さとか戦略的な面で、もっと上達しないといけないと思います」
──ヒールは完璧に防ぎましたが、そこから何か他の得意な動きがあるかもしれないし、なかなか仕留めに掛かることは難しかったですか。
「足関節のプレッシャーはそれほどなかったのですが、戦績しかデータがなくて……。どんな形で一本を取っているのか分からなくて、ああいう風に戦ってしまいました。もっと早い段階で対処できるようにしないと、今日の選手以上に極めが強い相手だったら一気に持っていかれるもしれないので、そこは反省点です」
──欲をいえば、相手の力を見切って最終ラウンドなど思い切り攻めるシーンも見たかったです。
「そうなんです。1Rの最後の三角絞めなんかは、時間があれば形に持っていけたと思うので、一気に攻めようという気持ちもあったのですが……。ラウンドが切り替わったことで自信を持っていけなかったです。そういう見究めの部分も、まだできていないです」
──久米選手の入場の際、ケージサイドで観戦していたSsabi MMAの面々が一斉に『ガンバレ』と声を掛けたり、会場の至る場所からカタコトの日本語を駆使して、久米選手を応援していた韓国のファンがいまいた。
「開会セレモニーでも大きな声援を頂いて、本当に嬉しかったです。取り敢えず勝つ姿を見て貰えたので、少し恩返しできたかと思います。ただ、まだ連敗を脱しただけなので、これからはただ勝ち星を積み重ねていきたいです」