【UFC ESPN10】血の通わないサイボーグを思わせる冷静さで、エスピノーサがデラロサを寄せつけず判定勝ち
<バンタム級/5分3R>
ジョーダン・エスピノーサ(米国)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
マーク・デラロサ(米国)
鋭いジャブ、右ローを放つエスピノーサは、デラロサのテイクダウン狙いを切ってロー&ジャブを続ける。引き続きエスピノーサは左リードフックからロー、右ストレートを伸ばす。デラロサも右を返し、ジャブを被弾しても下がらない。エスピノーサは左ミドルを入れ、左ジャブ、そして左ハイを狙う。エスピノーサの距離で戦うデラロサは右を被弾しクリンチへ。ボディロックテイクダウンは決められず、シングルへ移行する。ケージを背にして耐えるエスピノーサがパンチを背中に入れ、側頭部にエルボーを連打。テイクダウンを許さず、スペースを作ったエスピノーザが、右エルボーを3連打するなど初回を圧倒した。
2R、変わらず左ジャブと右ローを軸に攻めるエスピノーサは、左ミドルを綺麗に決める。下がらず被弾する数が増えるデラロサは、左を見せて右ボディからシングルレッグへ。アンクルピックに移行するが、エスピノーサは腰を落としてエルボー、体を上げたデラロサはテイクダウンを奪えない展開が続く。ボディにヒザを受けて離れたデラロサに対し、エスピノーサは右ストレートを当てる。
ボディを受けたデラロサが、初めてパンチでエスピノーサをケージに追い込む。ここではガードの低さが気になったエスピノーサだが、間合を外してスイッチ、左ミドルを蹴り込む。オーソに戻し右クロスも当てたエスピノーサは、流れを譲ることなく最終回を迎えることとなった。
3R、右オーバーハンド後に自ら組みついたエスピノーサがケージにデラロサを押し込みヒザを入れて離れる。右を振るって前に出るデラロサは、逆にテイクダウンを許してシッティングから足を取りに行く。ヒザをついて勢いのある右を振り下ろすエスピノーサは、左の鉄槌へ。デラロサが左腕を差してくると、ハーフネルソンからパンチ、ダースに行かずエスピノーサはスタンドを選択する。
スコアリングMMAのエスピノーサに対し、逆転にはフィニッシュしかないデラロサのパンチが大振りになる。そのタイミングでダブルレッグを決めたエスピノーサは、スクランブルでヘッドロックから、ヒザをボディに入れて立ち上がる。デラロサの右アッパーとエスピノーサの右クロスが交錯し、試合は残り1分に。エスピノーサは左ミドルを入れて離れ、右ストレートを打って移動する。逃げ切りのテイクダウン狙いを切ったデラロサだが、逆転を掛けた打撃戦には持ち込めずタイムアップに。
ここまでクールに戦えるのかというほど、やるべきことをやりきったエスピノーサが大差の判定勝ちを手にした。