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【KSW47】チャンプ×チャンプはヘビー級王者デフリーズが、TD&トップコントロールでナルクンに完勝

<KSWヘビー級選手権試合/5分5R>
フィル・デフリーズ(英国)
Def.3-0:50-44.50-44.50-45
トマス・ナルクン(ポーランド)

ライトヘビー級王者ナルクンが、デフリーズの持つヘビー級王座に挑戦。遠い距離から大きなパンチを見せるナルクンが左ジャブを当てる。デフリーズは右ロー、そして右フックを振るっていく。ジャブの差し合いから右を被弾したナルクンがバランスを崩す。すぐに立ち上がったナルクンは左ジャブを連続で伸ばし、リードフックから右を放つ。デフリーズはワンツーを見せてシングルレッグも、ナルクンが切る。両者の動きが激しくなり、ナルクンは右ストレート、左の前蹴りへ。直後にデフリーズが右ストレートでダウンを奪う。

ガードを取ったナルクンだが、右のパウンドを落とされ、足を一本抜かれる。デフリーズはダースを狙い、ナルクンが反応すると立ち上がり右のパウンドを落とす。ボディにエルボー、直後に顔面を殴ったデフリーズがトップをキープしパウンドで初回をリードした。

2R、慎重にスタンド戦を展開する両者。ナルクンは右前蹴りを繰り出す。打撃戦のなかでデフリーズがダブルレッグでナルクンをケージに押し込み、テイクダウンに成功する。すぐにハーフになったデフリーズだが、ナルクンがフルガードに戻る。ここからガードの中で細かいパンチを入れたデフリーズのトップキープが続く。間断なくパンチを落とし続けるデフリーズが、ナルクンを削る。残り30秒を切り、バタフライフックからデフリーズを送りスイープからスクランブルへ。

スタンドに戻ったデフリーズのテイクダウン狙いにナルクンがギロチンを合わせて、後方回転。さらに引き込んだナルクンのギロチンはかなりタイトに入ったように見えたが、タイムアップに阻まれた。

3R、デフリーズの前進に右フックを当てたナルクンが、左ローを続ける。デフリーズは左フックを当てるが、両者揃ってスタンドの打撃は迫力に欠ける。ジャブを当てるが、ローで体がもっていかれそうになったナルクンは左ジャブと右ローを繰り返す。デフリーズもジャブから右ストレートを繰り出し、大振りの右フックは空振りにする。それでも右フックを当て、右ミドルをキャッチしてテイクダウンを奪うと、ガードの中へ。

残り80秒で上になったデフリーズは頭を胸につけて、まずは固める。ここから時折り頭を挙げてパンチを落とす。ナルクンが腕を抱えるようにパンチを防ぎ、試合はチャンピオンシップラウンドへ。

4R、前蹴りとローを多用するナルクンに対し、デフリーズは大きな振りの右フックを見せておいて左ジャブを伸ばす。淡々としたスタンド戦が続き、ついには観客から口笛が聞かれるようになるが、両者とも回転数は上がらない。デフリーズは右を当て、右ロー、再び右ストレートをヒットし前に出る。

ライトヘビー級で戦っている時の良さがまるで出ないナルクンは、ボディから左ジャブ、ワンツーを被弾。蹴り足も掴まれ、右を打たれる。ナルクンは残り30秒でテイクダウンに成功するが、デフリーズはすぐに立ち上がりパンチからダブルレッグへ。ギロチンに出たナルクンだが、振り落とされこの回も挽回はならなかった。

最終回、ナルクンが前に出てローからワンツーを繰り出す。さらにワンツーで前に出るも、デフリーズが右フックを返す。ここで前に出てパンチをまとめたナルクンは、左右のフック、アッパーボディを連打する。必死に組み付いたデフリーズはシングルレッグでテイクダウンを奪う。

ナルクンはここでスクランブルでなくクローズドガードを選択する。スタンドに戻らないと逆転はないナルクンは腰を切って腕十字へ。腕を抜いたデフリーズがパンチを見せる。ナルクンはガードを続け、細かいパンチを受け続ける。デフリーズは残り30秒で立ち上がると、レフェリーはブレイクを要求しナルクンもスタンドに戻る。最後の10秒で距離を取ったデフリーズは、試合終了と同時に勝利を確信──文句なしの王座防衛に成功した。


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