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【ONE86】世界ストロー級王者パシオに挑戦、猿田洋祐─01─「シウバ戦直前に、セコンドと喧嘩しました」

Saruta【写真】本当にファイターとは不思議な生き物。一つの勝利で顔つきが劇的に変わって来る。まさに今の猿田がそうだ (C)MMAPLAET

19日(土・現地時間)にインドネシアはジャカルタのイストラ・セナヤンで開催されるONE86 「Eternal Glory」で、猿田洋祐がジョシュア・パシオの持つONE世界ストロー級王座に挑戦する。

そんな猿田の1日をAmeba TVが制作するドキュメンタリー番組= ONE DAY が追った。

昨年12月7日のクアラルンプール大会で、2週間前のオファーを受け元同級世界王者アレックス・シウバと対戦し見事な判定勝ちをした猿田。今回も鈴木隼人の欠場を受けての世界王座挑戦となった。

一気に動き始めた猿田のMMAファイター人生、大一番を前に心境を訊いた。そして、この機会が巡ってくる最大の要因となったシウバ戦の前にセコンドと仲間割れするという驚きの事態に陥っていたことが明らかになった。


──急遽ONE出場に続き、急遽タイトル挑戦。劇的なまでに急転直下という状況が続いています。

「本当に田丸(匠)選手、ありがとう……と言う感じです。あの後ろ回し蹴りを食らったことで負というか、悪いところが全部出たような感じです。あの試合も自分の動きができなくて負けたわけではないので。アレがあったから今があると思います」

──あの敗北をきっかけに、それまでやってきたことが上手く噛み合うようになったのかもしれないですね。

「ハイ、自分を見つめ直して。また一からやり直しているタイミングで試合のオファーが来て。そこで勝って、次がまたあるというような感じです」

──アレックス・シウバ戦を改めて振り返ってもらえますか。過去最高の結末に持っていけました。

「2週間前に決まった試合で、その限られた期間で準備したなかで一番の試合ができました。もう少し時間があれば、もっと良い試合ができたと思います」

──そこも勝負の妙で、2カ月あればアレックス・シウバも猿田選手のことをより研究していたかもしれないですし。実際に作戦はどのようなモノだったのでしょうか。

「abema TVを視てくれた人は知っていると思いますが、もっとボディを打てばと皆に言われます(苦笑)。ボディは狙っていたのですが……。実は体調面では、これまでで一番悪かったです」

──えッ? そうなのですか。気持ちと体にギャップがあったということでしょうか。

「ハイ。直前まで焦りがありました。体重も戻らなくて……いつも通りやろうと思ってリカバリー食も持っていっていたのですが、メンタル的なモノなのか戻りませんでした。その不安もあって、試合直前にセコンドと喧嘩をしました(苦笑)」

──セコンドと喧嘩? クアラルンプールへどなたと一緒に?

「魚井さんです」

──魚井フルスイング選手と……。なぜ、喧嘩に?  1月27日に修斗で藤井伸樹選手と戦うPRを兼ねてお願いします(笑)。

「アハハ、自分の世界戦の1週間後に試合がある魚井フルスイングという選手に、マレーシアではサポートしてもらっていたのですが……。ホント、当日の試合直前ですよ、控室でアップを始めて。魚井さんとカウンターを合わせる、あるいはテイクダウンに入るという打ち込みをしていたんです。

でも上手くいかなくて。切れが悪く、タイミングも合わない。いつも通りにいかない。パンチを被弾しないようにだとか、ダメージを受けずに上手くやろうとし過ぎていたんです」

──ハイ。

「で、これはダメだなって思い魚井さんに『右フックを打って』と頼みました。シウバは右フックが得意だったので、そこに合わせようと思っていたので。一発殴ってもらって、スイッチを入れようと……それを魚井さんに言っていなかったのですが、やっぱり魚井さんは当てずにパンチを止めたんです」

──そこはそうしますよね。

「自分のなかで殴られようと思っていたのに、殴られなかったのでブチっと来てしまって。それで『お前、ふざけんなよ』みたいになって(苦笑)」

──それは……。

「アハハハ。それで魚井さんも切れてしまって」

──魚井選手は完全にとばっちりを受けたわけですが、それでも試合直前の選手に切れるというのも……どっちもどっちですねぇ(笑)。

「まぁ、抑えましたけどね(笑)」

魚井 完全に八つ当たりですよ。こうやって自分をベビーフェイスにしようとしていますが、丸っきり八つ当たりです。

「アハハハハ」

魚井 もう、おかしくなっていたんですよ。

「それも自分の中では分かっていたんです。でも、それぐらいしないとダメだと思って」

──それが大沢さんなら、もうジムに居られなくなっていましたね。

「いや、大沢さんだったら自分の気持ちを分かってくれるので」

──う~ん、さらに魚井選手が気の毒になる一言ですね(笑)。

「そうですね……。あとで、ちゃんと謝りました」

──そういう遺恨があるのか、今日の練習でもスクランブルの攻防で魚井選手の顔面にヒザをいれていくなど、スリリングなスパーリングが見られたわけですね(笑)。

魚井 アレって思いましたよ(笑)。ONEでは有効でも、修斗では反則だし。それで『おお、良いよぉ』とか声が掛かっていると……『えッ?!』って(苦笑)。

「心を許しているからなんですけど、試合と練習を変えたくないというか。しっかり当てないので、形を変えないという意識を持って打撃の練習にも組み技の練習にも取り組んでいます。もう試合まで1カ月を切っているので」

──ということで魚井選手には気を静めて頂き、世界戦の話へ。当初、鈴木隼人選手が挑戦予定の試合でした。

「オファーがあった時は、どういう理由で欠場になったか分かっていなかったですし、そこには何の感情もなく『チャンスが来たぞ』と思いました」

──またスクランブルかという想いは?

「今回は1カ月あると。前回が2週間だったので、倍あるぞとポジティブに捉えることができていましたね」

<この項、続く>

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