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【GI West Japan】コンペ練参加の意図、金古一朗─02─「世界を目指す選手には自分を信じてほしい」

2018.05.24

Ichiro Kaneko【写真】トライフォース・コンペ練習を終えて。世界を目指す柔術家たちと接し、また違った角度から日本の柔術界を俯瞰できる金古(C) MMAPLANET

6月3日(日)、大阪府豊中市の豊中市立武道館ひびきで日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)公認IF-PROJECT主催の「Ground Impact West JAPAN 2018」が開催される。同大会のマスター1黒帯ライトフェザー級に出場し、大会終了後にセミナーも開催する金古一朗インタビュー後編。

指導に主眼を置いた柔術家人生と、マスター選手権への拘り。そして日本のトップとコンペティション練習を行うなかでの自分の力の維持という話から、自然とインタビューは金子のムンジアルで戦う柔術家たちへのエールの言葉へ移っていった。
Text by Tsubasa Ito

<金古一朗インタビューPart.01はコチラから>


――アダルトに出場していた頃と比較して、物足りなさは感じませんか。

「火曜日と木曜日の昼にトライフォースさんのコンペティションクラスに参加させてもらっているんですけど、そこで芝本幸司さんとか中村大輔さんとか嶋田裕太君とか、現役のトップ選手とスパーリングができているので、そこまで極端にレベルを落とさずにいられます。

質の高い攻防を毎回勉強させてもらっているので、自分の道場で指導する時も活きてきますよね。体が動く限りはそういった感じでやりたいなと思っています」

――嶋田選手の名前が出ましたが、同じライトフェザー級で現在、国内のトップとして活躍を続ける嶋田選手はどのような印象をお持ちですか。

「すごいと思いますよ。嶋田君はすごく練習をがんばっていますし、人生をかけて柔術をやっているんだなというのが伝わってきます。微力ですけど、僕で力になれることがあればサポートしてあげたいなという気持ちは常に持っています。それは芝本さんとか山田秀之君とか、その他のムンジアルに出ている選手に対しても同じ思いでいます。

コンペティションクラスに参加させてもらっているのは、そういう理由もありますね。世界で戦う柔術家の良い練習パートナーでいることが、僕の目標の一つでもあるので」

――客観的にご覧になって、日本と世界との距離は縮まっていると感じますか。

「アダルト全体としては、むしろ離されているんじゃないかという気がします。海外は若くて強い選手がどんどん出てくるんですよ。5年くらい前は、ルースターやライトフェザーのような軽量級はブラジルやアメリカも選手層がそんなに厚くなかったので、まだ日本人にもチャンスがあったんです。今はそういう隙間がまったくないですよね。

ただ、今年のヨーロピアンは芝本さんが獲りましたし、パン選手権では橋本知之君と芝本さんが決勝を争いました。嶋田君や岩崎正寛君もパンやヨーロピアンで表彰台に上がっています。全体のレベルに関してはさっき話した通りですけど、本当に頑張っている選手はちゃんと食らいついていっているなという印象ですね。

しいて言えば、名前を挙げた選手と競るぐらいの選手が国内に2~3人いると、全体として海外と張り合えるレベルになるのではないかなと思います。ブラジルにはチャンピオンと張り合える人間がゴロゴロいるというのが現状なので」

――日本国内では、一部の選手だけが抜きん出てしまっていると。

「そうですね。自分の道場だけで切磋琢磨するには限界があるので、道場の垣根を越えて練習する必要があるんです。でも、海外だとアリアンシとATOSが合同練習することはないわけじゃないですか」

――ムンジアルでベスト8の実績を持つ金古選手ですが、今後、日本の男子選手が世界の頂点に立つことは可能だと思いますか。

「ムンジアルを知っている人間としては、そんなに簡単なものではないというのはやっぱりあるんです。僕自身のことで言えば、『俺ならやれるはずだ』という気持ちと、『やっぱり無理なんじゃないか』という弱気な気持ち。その葛藤と戦いながら現役生活を送っていました。

芝本さんや嶋田君がどういう気持ちかは分からないですけど、僕がベスト8止まりだったのは、そういうことも凄く影響していたんじゃないかなと今になって思うんです。これが一番難しいと思うんですけど『自分は世界一になれるんだ』と信じて疑わないことが、世界一になる唯一の道なのではないかなと今になって思います。

ですから、世界を目指す選手には自分を信じてほしいなという気持ちがありますね」

――試合だけではなく日々の練習から?

「ハイ。僕は練習で相手を圧倒できてこなかったんです。現役当時の話ですけど、芝本さんとはそこそこ良い勝負ができても、1階級上の中村さんには全然歯が立たないと。階級が上の全日本王者を圧倒できるくらい強かったら、もう少し自信の量も増えたんじゃないかと思うんですけどね。そういった自信は、日々の練習の中でつくっていくしかないと思います」

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