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【2017~2018】阿部大治─02─「柔道を活かすために、打撃もサウスポーの練習をしている」

Daichi Abe【写真】持って生まれたモノをどのように活用していくのか、非常に楽しみな阿部の2018年が始まる (C) MMAPLANET

9人のファイター達が語る2017年と2018年、阿部大治の足跡と一里塚─第2弾。

最短距離でUFCと契約し、アイポークで厳しい局面に陥りながらイム・ヒョンギュを破った阿部は、11月に名門ATTでトレーニングを行った。

最高の環境で練習をしたことで、阿部は自らの課題と取り組むべきことが見えて来たという。インタビュー後に2月11日のUFC豪州パース大会でルーク・ジュモーと対戦することが正式に決まった阿部が、UFCファイターとしてさらなる進化を遂げるために何が必要かを語った。

<阿部大治インタビューPart.01はコチラから>


──イム・ヒョンギュ陣営も正直者なのか、そこで殴ってきた。打って離れるという手段を取られると本当に危なかったです。

「ほんと、その通りですよね。アイツが打ち合ってくれたから助かった。もう、絶対にKOするしかないと思って戦っていましたけど、次からああいうことが起こったら、何を言っているのか分かるまで、通訳さんに間に入ってもらうようにします(笑)」

──とにかくUFC初戦で勝つことができて良かったです。

「5分3Rにフルで戦えたことで、経験も積むことができました。これまで日本人に負けたことがない相手だからこそ、絶対に俺が勝ってやるという気持ちでしたし。それに身長が190センチを超えている選手に勝てて、ダナ・ホワイトに良いアピールになったんじゃないかと思います」

──だからこそ、すぐに次の試合が決まって欲しかったですね。

「狙いは年末のラスベガスでしたけど、ボコボコになり過ぎてダメでした(笑)。2月辺りに試合ができればと思います(※1月2日に2月11日のUFC221でルーク・ジュモー戦が決定した)」

──打ち負けないことが信条の阿部選手ですが、UFCで生き残るために何が必要だと考えていますか。

「基本的に長所である打撃をもっと伸ばしたいのですが、そのためにもレスリングを活かす必要があると思っています。11月に10日ほどATTへ練習に行かせてもらい、例え組みのフェイントでも足の方に注意を向かせてパンチを入れるとか、つなぎの練習をしてきました。

それと柔道の癖で投げても、投げっぱなしでレスリングの人にはバックを取られたりしたので、その辺はもっと意識して向上させていきたいですね。その部分を課題として、今も修正しています」

──阿部選手はもともとMMAはハワイのHMCでキャリアをスタートさせたのですが、ATTの環境は如何でしたか。

「最高ですね。僕は隣のホテルに泊まっていたのですが、ジムには宿泊施設もあるし、あそこにいると練習漬けの毎日というか、練習以外には何もすることがないと思いました(笑)。その分、強くなれるでしょうね。

ATTで学んだことをこっちに持ちかえって、これからに生かしたいですね。良い経験ができました。と同時に良いコーチがいて、良い設備があっても強くなれるかどうかは自分次第です。日本とハワイで課題を克服しながら、強くなれると僕は思っています。

ATTのような名門ジムでチャンピオンになる選手がいて、対照的に誰も注目していないようなところから強くなっていくのも面白くないですか? チャレンジのし甲斐があります。

困難も多いし、挫折も経験すると思いますが、人間的にその方が強くなれるのではないかと考えています。ATTで練習させてもらい、その良さが分かったからこそ、そういう考えになりました。強くなるきっかけって色々なところにあって、それをATTで教えてもらいました」

──月見草、草魂的な考えですね。

「……? ATTでもHMCでも学ぶことがあって、そこで技術を盗んで日本で磨いていきたいです」

──そうしてレスリング力と同時に、打撃を伸ばしていくと。

「そうですね、それと組みに関してはこれもATTで感じたことですが、柔道を使える要素はまだまだあるんじゃないかと」

──東海大に学費全額免除で推薦が決まっていたのに蹴り、キックボクサーからMMAファイターになった阿部選手には、そこを是非とも進化させてほしいです。

「イム・ヒョンギュ戦でも、厳しい場面で柔道を使えば良かったと思います。足払い、大内刈り、大外刈りで投げることができたはずです。柔道の技はMMAでは浸透していないので、使っていきたいですね」

──打撃に威力があるので、自分のタイミングで組むことができ、より柔道技を駆使できるのではないかと思います。

「実は柔道を活かすために、打撃もサウスポーの練習をしているんです」

──えっ、それは書いてしまって良いのですか。

「大丈夫です。どうせ、試合で使うために練習しているので。キックはオーソドックスで、左手前なのですが、右手前の構えも使えるようにして、そのまま組めるスタイルを確立中なんです。片手でも相手を固定すると、簡単に投げることができますから」

<この項、続く>

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