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【Pancrase290】日沖発から逆転KO勝利、髙谷裕之─01─「ベンチは最近伸びているんですよ」

Takaya in Fightfarm【写真】左上から白川龍馬、津田勝憲、髙谷裕之、佐々木修平、松葉祐輔。下段中央が伏見和之。厚い信頼を置くジムのトレーナーと高谷が育てている選手たちと共に(C)KAORI SUGAWARA

8日(日)、東京都江東区のディファ有明で行われたPancrase290で髙谷裕之が14年ぶりに再戦した日沖発にKO勝利を収めた。

今年の2月に自身のジム、ファイトファームを立ち上げ初陣を迎える髙谷は前日の計量で『キッチリKOで勝ちたい』と決意を語った。宣言通りのKO決着を付けた今回の試合への向き合い方と今年40歳を迎えた髙谷にファイターとしてのこれからを、改めて同ジムで尋ねた。


──試合を終えて1週間が経ちましたが、この間はどのように過ごしていましたか。

「ゆっくりしてきましたし、今もしています」

──1年10カ月振りの勝利でした。

「危ない場面もあったから、周りも喜んでくれています。ジムをオープンして初めての試合だったし、絶対に勝ちたかったので、結果的に1番良い形で勝てたので良かったです」

──KO勝ち直前まで、日沖選手が攻勢でした。

01「立て続けに2発くらいもらったので、1回立て直そうと思って、回って、そしたら知らないうちにカウンターを合わせていましたね。そんな特別効いた感じはなかったですけど、一気に圧力をかけてきたので、1回リズムを作り直さなければいけないなという感じでした」

──宣言通りのKO決着でしたね。

「ハイ。あんなに早く終わるとは思わなかったし、組みで来ると思っていたんですよ。でも、向こうが打撃で来てくれたから逆に良かったです。パンチを当てた感触もありましたけど、あの時は狙っていたのかなあ。集中していたからあんまり覚えていないですけど、常にカウンターは狙っているのであのカウンターは自然に出たんだろうなあ」

──試合前のインタビューでも、トレーナーの方たちへの感謝の言葉が聞かれました。

昼間は学生が練習をしにくるというFIGHT FRAM

昼間は学生が練習をしにくるというFIGHT FRAM

「元々ワタナベジムで自分の練習を見てもらっていた佐々木(修平)トレーナーにジムを出すタイミングで来てもらったり、一緒に練習をしていた津田(勝憲)がトレーナーとして来てくれるようになったり。福田(努)さんは元々見てもらっていました。今は一緒に独立してもらってファイトファームで一緒にやっています」

──ファイトファームはオープンしてからは同じ場所で、同じメンバーで練習が出来るのですね。

高谷が自身で皮を剥がすところから制作した鹿のハンティングトロフィーがトイレに飾られている

高谷が自身で皮を剥がすところから制作した鹿のハンティングトロフィーがトイレに飾られている

「移動がないから楽になりましたね。好きなバイクとか車で移動しているから気分転換になるだろうくらいの気持ちで負担にはなっていないと思っていたんですけど、いざ移動しない生活になると結構大変だったんだなと思いましたね」

──髙谷選手の長い選手生活の中で、20代、30代、40代と年齢を重ねて来て、体の変化は感じていますか。

「パワーとかスピードとかでは感じないですけど、疲れは抜け難くなったのかなというのは多少ありますね。なのでマッサージに行く回数が増えました。休む時間も取るようにしています。全然気にしていなかったんですけど、気にしてみようと思いました。気にしてやって見たらコンディションが凄く良くなったと思います。

若い時は大して筋トレとかしなくても筋肉があったと思うんですけど、そこそこの年齢になって来るとフィジカルトレーニングが必要なんじゃないかなと思います。僕はフィジカルを週3くらいでやっているので、それで維持とか向上は出来ていると思うんですよね。

動きのトレーニングは福田トレーナーに考えてもらって、ストレングスは五十嵐(悠哉)トレーナーに習っています。スクワットは160キロくらいで、ベンチはやっと125キロとか130キロと、最近伸びているんですよ。ストレングスも重量はずっと上がり続けているから、そういう面ではパワーも上がっているとは思うんですよね。」

──年齢を重ねても、数値が上がっていると。

「嬉しいです。筋トレが嫌いな人も結構多いじゃないですか。僕は結構、重量を追うのとかも好きだし、格闘技を始めてからずっと筋トレはやっていますね。23歳で格闘技を始めて、最初の田中塾が『週2回は絶対に筋トレをやる』という方針だったんです。なので、ずっとやり続けています」

<この項、続く>

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