【ADCC2017】計量が4度に。打倒レプリを目指すトノンの前に、DJ・ジャクソンが立ち塞がる??
【写真】5月の青木戦で見逃していけないのは、バックマウントを許したこと。そしてエスケープしたこと (C)ONE
23日(土・現地時間)と24日(日・同)の2日間に渡り、フィンランドのエスポーにあるエスポー・メトロ・アリーナで開催される。ADCC世界サブミッション・レスリング選手権=ADCC2017。ノーギグラップリングの世界最高峰の開催が目前に迫ってきた。
男子5階級、女子2階級で行われる同大会から、ここでは77 キロ級の参加選手とトーナメントの行方を探りたい――と、その前に出場選手が現地入りをしているなか、またまた計量方法に変更があった。
試合前日のルールミーティング時に加え、大会初日、そして2日目の決勝戦前に計量が行われるようレギュレーションが変更されたと66キロ級のプレビューでお伝えしたが、大会初日の計量は選手が宿泊しているホテルと会場で、2度に渡り参加者は体重を測ることとなった。
いよいよ体重に神経質になっている感のある今大会、77キロ級は前回大会優勝のダヴィ・ハモス、3位のジルベウト・ドゥリーニョ(※18日に欠場を発表)&4位オターヴィオ・ソウザが出場せず。表彰台に上った4名から今大会に挑むのはライト級最強柔術家のルーカス・レプリのみという形だ。
前回はハモスとの決勝で、飛び込み十字により一瞬にして取られたレプリがグラップリング世界一を目指す。その彼の前に立ちふさがることが予想されるのが、JT・トーレスやDJ・ジャクソン、そしてなんといってもゲイリー・トノンだ。
トノンは前回大会では準々決勝でレプリと対戦し10-0で完敗を喫しているが、ノーポイント&オンリーサブの普及により、足関節は新たな発展を遂げトノンは、エディ・カミングスとともにその道の世界をリードしている。一発勝負でなく、流れるようにコンビネーションが続くトノンの足関節はサドルポジション、ダブレッグのカニばさみ、シングルのカニばさみ、イマナリ・ロール、さらにはダブルガードからと入り口のバリエーションも増えている。
加えてレスリングができ、ベーシックな柔術、飛びつき三角など飛び道具も使いこなすトノンが、この階級の台風の目であることは間違いない。レプリとトノンが、どの時点で顔を合わせることとなるのか。トノンがレプリに勝つためには、足を絡んでいる状態でも胸を合わされないこと。足を取れる距離にない状態で下になった場合――トノンはワキを差す必要が絶対的にある。
そんなトノン×レプリ戦がスバ抜けて楽しみな77キロ級だが、トノンは天敵DJ・ジャクソンがどの山に入るかが気になっているはずだ。テイクダウン柔術家の圧力に2014年と2017年、2度に渡り屈しているトノン。後半に引き込むと-1PとなるADCCルールも勝敗を左右してきそうだ。