【UFN89】サークリング&蹴りでアルヴィーに勝ったセオドロに母国のファンはブーイング
<ミドル級/5分3R>
アライアス・セオドロ(カナダ)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
サム・アルヴィー(米国)
ゆっくりしたリズムで遠い距離から蹴りを見せるセオドロ。前蹴りとハイキックは届かず、ローのみが当たる。アルヴィーは完全に待ちの態勢。セオドロが一人で独特の動きを繰り返し、そのステップの音が館内に響くという静かな展開が続く。アルヴィーは2分30秒を経過して、初めてステップインして右を伸ばす。ミドルハイと前蹴りを繰り返すセオドア、前に出ないのか出られないのかジッとしているアルヴィー。
セオドアが勢いのある右ミドルを入れると、アルヴィーは右ストレートを空振り。アルヴィーは終盤になり距離を詰め始めるも、パンチの距離を作ることはできないまま、セオドアの右ミドルが決まる。残り5秒でパンチのラッシュを掛けたアルヴィーだが、セオドアラウンドとなった。
2R、異名の通りスマイルをインターバル中に浮かべていたアルヴィーに、セオドアは構えを変えてハイ、前蹴り、サイドキックを繰り返す。基本、ミドルやハイを狙うのはオーソの時だが、そこにテイクダウンを交える。すぐに離れたセオドアに対し、アルヴィーの蹴りを交えて戦う。アルヴィーは再び、ダブルレッグを切ると右アッパーをヒットさせる。直後に組みついたセオドアだが、ケージに押し込まれヒザをボディ受ける。
金網際で態勢を入れ替え続ける両者、残り80秒でブレイクが掛かる。二段蹴りでハイを狙ったセオドア。アルヴィーはブロックするが、見栄えのする攻撃を許してしまった。再び組み合った両者、大きな動きはここも見られなかった。
最終回、右ミドルから右ハイを見せて離れるセオドア。アルヴィーは右前蹴りを返す。サークリング+ほぼガードに当てる蹴りという戦いを続けるセオドアを崩せないアルヴィーは、ノーガードで立つ。続くローをキャッチしてシングルに出たセオドアが離れ際にショートを連打。ダメージはないが、手数は稼ぐ。セオドアは蹴りをキャッチされても、引き抜いてスタンドをキープする。と、アルヴィーの右フックがセオドアに当たる。直後にダブルレッグからバックに回ったセオドアに対し、アルヴィーは胸を合わせて首相撲へワキを潜ってバックを窺うが、セオドアも許さない。
残り1分、金網にセオドアを押し込んだアルヴィー。残り20秒でブレイクが掛かると、アルヴィーの右ローでセオドアがバランスを崩す。急ぎ、サークリングに入ったセオドアに試合終了直前にパンチを纏めようとしたアルヴィーだが、やるべきことをやったのはセオドア。ただし、ジャッジがこの戦いを如何に評価するか。
結果は3-0でセオドアが勝利したが、母国のファンにブーイングを浴びた。