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【RFC23】藤井恵「地方の強い選手が、首都圏や近畿圏の試合で勝つことができれば……」

Megugu【写真】BURSTの川口雄太郎、藤野恵実ら出場選手とともに(C)SHOJIRO KAMEIKE

2日(土・現地時間)に韓国ソウルのチュンチュン体育館で開催されたRFC23に、セコンドとして2月大会に引き続き現地を訪れていた藤井恵。

日本女子格闘技を引っ張り、世界で戦い、今──現役を退いて地方から格闘技界とともに生きる。そんな彼女にROAD FCを通して、格闘技界の現状を話してもらった。

――2月に佐々木信治選手、今月の2日にはYoung Gunsに出場した川口雄太郎選手のセコンドとしてRFCに遠征した藤井惠さんです。まずR FCの感想をお聞きしたいと思います。

「RFCは試合だけでなく演出など、選手のモチベーションや見ている側の気持ちを上げることができるスパイスが、バランス良く入っているように思いました。何かがひとつ過剰になっているというわけではなく、全部がちょうど良い感じですね」

――選手に対する印象は?

「韓国の選手はもともとフィジカルが強かったところに、テクニカルな選手もどんどん出てきていますよね。日本人選手にとっても、相手がデビュー戦、デビュー2戦目とか、そういったキャリアの差は関係ない。試合をするうえで、対戦相手についてキャリアを目安に考えることは、少し違うかなという印象を持っています」

――藤野恵実選手と対戦したパク・ジョンウン選手は、これがプロMMAデビュー戦ですが、敗れたものの打撃で藤野選手を苦しめました。

「そうですね。テクニックを持っている選手だと思っていたんですけど、試合を見たらすごく体幹が強いし、メンタル面も強い選手でした」

――現在19歳という年齢に関しては?

「年齢に関していえば、他のスポーツは子供の頃に始めて、19歳ぐらいの年齢でしっかりとした技術を持っているのは、普通だと思うんですよ。ここ最近、日本でも10代の選手が活躍していたり、チャンピオンになる選手も多いですけど、他の競技ではよくあることじゃないですか。そういう意味では、ようやくMMAがスポーツとしてのスタートラインに立てたのかな、という気がします。スポーツとして将来的なことを考えると、若い世代がMMAに取り組んでくれれば、層も厚くなりますし」

――世界的に見ても、MMAはどんどん普及しています。それは韓国で感じられたと思います。

「はい。でも世界だけを見ていてはいけないんです。国内では首都圏や近畿圏に比べて、地方はまだ差があるというか。良い選手はいます。でも、頑張っていても試合に出る機会がなかったり、MMAを続けるモチベーションに繋がりづらいケースもあるんですよね。

だからみんな、格闘技をやるなら首都圏や近畿圏に出ていきたいと思うのも、それはまた当然なのかもしれません。でも、地元から強い選手が出てきて、その選手が首都圏や近畿圏の試合で勝つことができれば、より一層、日本の格闘技界全体に元気が出てくるのかなと思います」

――現在、藤井さんが佐々木選手とともに運営している、広島県福山市の総合格闘技道場BURSTはいかがですか。

「ウチのジムも若い選手がプロデビューしたり、地方の大会で結果を出してきています。まだ試合には出ていなくても、10代や学校を卒業したばかりの年齢の選手がいるんです。それぐらいの子たちは、練習したことをどんどん吸収していきますよ」

――こうして首都圏のジム以外から、海外の大会に出場できる環境があるのも良いことですよね。

「正直、地方の選手はまだまだ、こういう試合に出る方法を知りません。今の選手たちがどんどん経験を積んでいって、次の世代に繋げてくれれば、また夢も繋がっていきますからね」

――女子選手にとっても、試合の場が増えれば……。

「……女子に関していえば、出場することはできても、結果を出すことを考えたら、もっともっと底上げをしていかないといけないですよね。個人個人もそうですけど、韓国もどんどん練習方法が変わってきているようですし、日本も常に新しいことを取り入れながら練習しています。今すぐでなくても何年か後になって、その練習が形となって出てくれれば良いかなと思います」

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