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【UFC132】水垣、北米勝ち越しを懸けたボーウルズ戦は?

2011.07.03

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ボーウルズ(米国)
Def.判定3-0:29-28、30-27、30-27
水垣偉弥(日本)

蹴りのフェイントを織り交ぜ、右を伸ばす水垣はローを蹴り込みつつも、ガードを固め慎重な立ち上がりに。ボーウルズが前に出てくると、左右のフックからローを見せる。意識はディフェンスにあるようにも見える。

右ローを蹴り込み、そのまま走り抜くように距離を取った水垣は、打ち合いにならない打撃戦を展開。左を伸ばし前に出てきたボーウルズにカウンター狙い。右の伸ばす水垣は、距離を詰めないように闘う。

ボーウルズの前進に水垣の右クロスが光る。左から右を伸ばした水垣は、ここでも一定の距離をキープする。近距離の打ち合いにも負けない水垣は、ここでケージにボーウルスを押し込むが、すぐに体勢を入れ替えられてしまう。ケージを背にして、ヒザを突き上げた水垣は2度、3度と体勢を入れ替えて、ここでレフェリーがブレイクを命じる。

残り10秒、両者がそのまま距離をキープして初回が終わった。作戦通り動けたように見えた水垣だが、ポイント的には非常に微妙な1Rだった。


2R、前に出てきたボーウルズが左を繰り出す。水垣はしっかりと見て、右を狙う。動きが増えたボーウルズに対し、水垣は右のカウンターという作戦は変わりない。水垣は左ジャブを伸ばし、ボーウルズの前進を誘う。水垣もジャブを入れて、距離を取るという動きを見せる。

左を伸ばすボーウルズは、水垣のローでバランスを崩す。左アッパーから前に出た水垣、蹴り足を掴まれ右を受けてテイクダウンを許すと、ここでバックに回り込まれる。

4の字フックからチョークを狙うボーウルズ。懸命にディフェンスをする水垣は、クラッチを許さない。後方からパンチを入れるボーウルズの右腕が首に絡むが、下から突き上げて耐え切った。

確実に2Rを失った水垣、最終回は明確なポイントが必要になる。低い姿勢から前に出る水垣だが、組みついてボーウルズがケージに押し込んでいく。ヒザを突き上げる水垣だが、体勢をなかなか入れ替えることができない。

試合がケージ中央に戻ると、ボーウルズがダブルレッグからスタンドでバックに回り込む。さらに両足フックでチョークを狙った。水垣は巧みなディフェンスを見せるが、刻一刻とタイムアップが迫ってくる。

完全にバックキープのボーウルズに対し、場内からはブーイングが起こる。右手を伸ばし、頭を潜らせたい水垣だが、試合時間は残り1分に。ここでレフェリーがブレイク。最後の逆転をかけ水垣は前に出る。ワンツーをヒットさせた水垣、残り20秒、ボーウルズが距離を取る。

ジャンプをしながらパンチを打ち込んだ水垣だが、距離を詰め切ることはできずタイムアップに。一瞬、両手を挙げる仕種を見せたが、すぐに厳しい表情に。ジャッジは二人が30-27、一人が29-28で水垣は、UFCで2連勝=北米メジャー勝ち越しはならなかった。

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