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【ONE107】アシャ・ロカと対戦、新婚さ~んジナ・イニオン「SEAゲームスは凄く楽しかった」

Gina Iniong【写真】ケージの中とは違い、すごく優しい表情のジナ・イニオン。SEAゲームス、フィリピン代表の装い (C)ONE

31日(金・現地時間)にONE107「Fire & Fury」がフィリピン・メトロマニラはパサイ・シティのMOAアリーナで開催される。

Ginaチームラカイの一員として、男子選手も音を上げそうになるハードな練習を黙々とこなすジナ・イニオンが、今大会でインドのストライカー=アシャ・ロカと対戦する。

東南アジア、そしてインドから若い選手の台頭が目立つONE女子アトム級で、ジナはキャリア10年目を迎える。昨年10月には結婚式を挙げ、11月にはSEAゲームで優勝した──幸せいっぱいのジナに話を訊いた。


──MMAは昨年2月以来、約1年振りの試合になります。この間、試合をしていなかったのは何か理由があったのですか。

「それはONEチャンピオンシップに聞いてみて……私は試合のオファーが来るのを待っていたの。でも、12月にオファーがあった時は、10月の終わりに結婚式があったからすぐに試合はできないって断ったわ」

──10月に結婚式!! まだ新婚ホヤホヤなわけですね。おめでとうございます!!

「ありがとう」

──旦那さんもファイターですか。

「いいえ、船乗りよ(笑)。貨物船に乗っているの」

──ではほとんど会えないじゃないですか。

「そうなの。1年のうち9カ月は会えなくて、携帯が私達をつないでくれたの」

──もし、宜しければなり染めを。

「10年前に彼がムエタイの試合に出ていて、私は彼の試合を見ていて……目が合って(笑)。そうしたら試合後に彼が一緒に写真を撮ろうって言ってきて……そこから2人の交際が始まったの」

──そして10年を経て、結婚式を挙げたと。素晴らしいです。ただ、11月にはSEAゲームスでキックの試合に出ていなかったですか。

「そうなの!! 55キロの選手が必要だったらしくて、MMAを戦う準備期間はなかったけど、ああいうルールの試合に出るのも良い経験になるかなって思って」

──それで優勝をしてしまったのですか!!

「SEAゲームスは凄く楽しかった。ゴールドメダルを取れたことも嬉しかったし」

──同じ個人スポーツといっても、国を代表して戦うことにプレッシャーはなかったですか。

「MMAもフィリピンを代表して戦っているつもりだし、SEAゲームスのフィリピン代表でキックに出るのも私のなかでは変わりはないわ。それより、彼の前で戦うことの方がプレッシャーにだったかも(笑)」

──ご馳走様です(笑)。ところで決勝の映像を見たのですが、散打の舞台のようなところで戦っていてリングではなかったですね。

「それは私が出たルールが、キック・ライトというものだったから。キックボクシングはローキックなしのフルコンタクト、ローキックあり、そしてポイント制のライト・コンタクトのキック・ライトという3つのルールが行われていて、私はキック・ライトで優勝したの」

──えっ、あの試合はセミコンタクトだったのですか。いや、映像を見る限り結構いれていたような。

「アハハハハ。そこのアジャストが上手くいかなったみたいで(笑)。止めるのは難しかったわ。でも、あの期間はコーチ・マーク(サンジャオ)からスピード主体で戦うように指示されて、そういう練習をしてきたのでMMAでも役に立つと思う。ただ、やっぱりMMAで戦う時はもっと力いっぱい殴るからフルパワーで戦うために、またアジャストが必要になってしまって(苦笑)」

──アハハハ。ではアシャ・ロカの印象を教えてください。

Iniong「良いストライカーだけど、私は自分の力を信じている。そして、私の方がウェルラウンダ―だから」

──女子アトム級は若い世代がどんどん育っています。

「3試合ほどしかMMAを戦っていないけど、スタンプ・フェアテックスとか、凄く勢いがあるし。私もアシャ・ロカに勝って、彼女たちに負けないようにランクを上げたいと思っているわ」

──日本の山口芽生選手とは1勝1敗です。3度目の対戦を戦いたいという気持ちは?

「それはONEチャンピオンシップが望めば(笑)。PXCで戦った時は勝てたけど、2度目の時はアンジェラ・リーが欠場し、2週間のショートノーティスで戦ったから、PXCの時のようにしっかりと準備できなかった。でも、あの試合はメイが勝ったことは絶対よ」

──アシャ・ロカ戦後、2020年はどのようなキャリアを積み上げたいと考えていますか。

「誰と戦いとかはなくて、とにかくジナ・イニオンとして、もっと強くなりたい。そして金曜日の試合もそうだけど、ファンに喜んでもらえる試合がしたい。その自信はあるわ」

──結婚したばかりですが、これからの人生設計は?

「そこ!(笑)。そうね、子供は欲しいと思っている。だからね……試合結果によって、子作りに転じることもあるかもね(笑)」

■ONE107対戦カード

<ONE 世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ジョシュア・パシオ(フィリピン)
[挑戦者]アレックス・シウバ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ピーター・バウシュト(オランダ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
シェ・ウェイ(中国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ペッダム・ペッティンディー・アカデミー(タイ)
MOMOTARO(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
佐藤将光(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
イヴァニウド・デルフィーノ(ブラジル)
和田竜光(日本)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
アルマ・ユニク(豪州)
アン・リーネ・フグスタード(ノルウェイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ポンシリ・ミートサティート(タイ)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジナ・イニオン(フィリピン)
アシャ・ロカ(インド)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)
クリス・ショー(スコットランド)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジョマリー・トーレス(フィリピン)
ジェニー・フアン(台湾)

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