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【Strikeforce】もう一人の世界王者KJ・ヌーン獲得

2009.12.04

(C) MMAPLANET2009年、全米ナンバーツーMMAプロモーションの地位を築いたストライクフォース。このところ、日本をターゲットにトップファイターの獲得が目立つ同プロモーションだが、3日(木・現地時間)に元エリートXC世界ライト級王者KJ・ヌーンと複数契約を結んだと正式発表があった。

【写真】ボクシングでの頂点という道は潰えたが、KJ・ヌーンのMMA復帰は嬉しいばかりだ (C) MMAPLANET

前日のメルビン・マヌーフとの契約の報に次いで、ストライクフォースの大型補強は、黄金のミドル級に留まらず、ついにライト級に及ぶこととなった。

カール・ジェイムス・ヌーン、KJはMMAキャリア僅か7勝2敗。しかし、6戦目でネイト・ディアズを下し、エリートXC世界ライト級王座(=160ポンド)を獲得。08年6月にイーブス・エドワーズを48秒で倒し、初防衛に成功した彼は新興EXCの勢いを背景に、強いインパクトを残していた。


しかし、王者になっても待遇面でニック・ディアズの後塵を拝していたため再戦を拒否し、9月に王座剥奪の憂き目にあってまった。その後、KJはかつて二足のわらじを踏んでいたプロボクシングに専念、世界王座を目指すようになる。

MMAでの活動を休止していた彼は、3月に判定負けを喫したものの、その後は5月に復活ウィンを挙げると、MMA復帰に動きだす。この間、日本の戦極が接触したという情報も流れたが、日本来日は成らず、再び実戦の勘を養うために8月、10月とボクシングマッチに挑んだ。結果、プロボクシングで3連勝中だったにも関わらず、そして11勝2敗という戦績を残しながら、今回のストライクフォースとの契約に至った。

「ストライクフォースに参戦することになって、とてもエキサイトしている。打撃、それ以外の部分でも自信を持っている。以前より、コンプリートファイターになった。ストライクフォースが望む誰とでも戦う準備はできている」とKJ。

KJ Noons【写真】打撃だけでいえば、間違いなく世界のライト級においてもトップ中のトップ。自らより完璧になったというKJの戦いに注目が集まる (C) ELITE XC & Aaron Meyer

ボクシングでも結果を残していることから、KJはパンチャーという見方をされているが、もとはといえばキックや散打でも計13勝1敗の戦績を挙げており、足技も得意としているファイター。

PRIDEオーディション合格後、マット・ヒュームの下でMMA強化訓練を長期に渡り行なっており、その試合数よりもずっと熟成したファイトをKJは見せてきた。EXC世界王座を獲得した試合ではニック・ディアズに打ち勝ち、テイクダウン狙いを遮断してエルボーを叩き込んでのTKO勝利、イーブス戦ではカウンターでダウンを奪い、そのままパウンドの連打で一気に勝負を決めている。

ディアズ戦でみせたテイクダウンディフェンスから、エルボーでなく切れ味するどいヒザ攻撃というオプションもあり、拳、ヒザともにKOパワーを秘めている。

なお、気になるストライクフォース・デビュー戦の日時・対戦相手は、今回のリリースで発表はなかったが、1月30日のフロリダ大会になる公算が高いようだ。今月19日にギルバート・メレンデスと王座統一戦を行なうストライクフォース世界ライト級王者ジョシュ・トムソンは、同王座獲得直後に、KJとの統一戦を訴えていたこともあり、初戦をクリアすれば早々の世界王座挑戦も十分にあり得るだろう。

もちろん、1年半以上のブランクは決して短くないが、ライト級トップコンテンダーのビリー・エバンゲリスタといきないの対戦も見てみたいところ。ノヴァウニオン総帥アンドレ・ペデネイラスによると、ヴィトー・シャオリン・ヒベイロも既に同プロモーションと契約を済ませたようで、いよいよ世界レベルのクオリティを誇るようになったストライクフォース・ライト級戦線にあって、KJは十分に核となりうるファイターだ。

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