【All Japan JJC2019】20回目の“日本一決定戦”、ルースター級芝本は前人未踏の8連覇なるか
【写真】ムンジアル出場のポイントが獲得できない全日本選手権ではあるが、日本最強柔術家の称号を狙う選手が集まり国内大会では屈指の戦いが見られる(C)SATOSHI NARITA
8月4日(日)、東京都文京区の文京区総合体育館にてJBJJF主催の全日本ブラジリアン柔術選手権が開催される。全日本キッズ、ノービスの翌日にアダルトカテゴリーのみで争われる“日本一決定戦”は、今年20回目の節目となる。
エントリー最終締切りは23日(火)のため、参加選手に多少の変動は考えられるが、19日零時辞典のエントリーリストを元にアダルト黒帯各階級の顔ぶれを紹介したい。
【ルースター級】
5人が参戦している本階級には、国内軽量級のトップを牽引し、前人未踏の全日本8連覇がかかる芝本幸司(トライフォース)がエントリー。昨年決勝をクローズアウトした同門の澤田伸大も参戦しているため、2年連続のワンツーフィニッシュとなる可能性が高い。このトライフォース勢に、昨年のムンジアル茶帯3位、全日本茶帯では頂点に立った吉岡優幸(徳島柔術)、松本一郎(NR柔術)、中村洋介(SASA BJJ)といった黒帯で初の全日本挑戦となるマスター勢がいかに絡むかに注目したい。
【ライトフェザー級】
11名と黒帯で最多エントリーを誇るライトフェザー級。昨年、全日本3連覇を成し遂げた橋本知之(CARPE DIEM)の名前はリストに見られないが、橋本と2017年、18年の決勝で対戦した鍵山士門(フィジカルスペース)を筆頭に、6月のIBJJF東京国際初戦で鍵山を下した山田秀之(トライフォース)、平尾悠人(エクストリーム柔術アカデミー)、川嶋和哉(パラエストラ千葉)ら有力選手が並んでいる。さらに、名古屋から後藤貴史(ALMA FIGHT GYM HOMIES)、奈良から宇原浩一(NR柔術)、鹿児島から梅田皇輝(ねわざワールド桜島)も参戦と、全日本という冠に相応しい群雄割拠ぶりだ。
【フェザー級】
昨年全日本ライトフェザー級3位の加古拓渡(グラップリングシュートボクサーズ)が階級を上げてエントリー。ムンジアル後も東京国際、全日本オープンとコンスタントに大会参戦し、両大会で表彰台のトップに上った加古が、昨年のフェザー級準優勝者・大塚博明(フィジカルスペース柔術アカデミー)、同3位の塚田市太郎(DAMM FIGHT JAPAN)らと鎬を削り合う。さらに本階級には、現段階で黒帯唯一の日系ブラジリアンであるチアゴ・ハタダ(IMPACTO JAPAN B.J.J)や、昨年の全日本茶帯フェザー級準優勝者で今月黒帯に昇格したばかりの櫻井徹也(SASA BJJ)らも参戦している。
【ライト級】
6名がエントリー中の本階級、本命は東京国際優勝の毛利部慎佑(リバーサルジム川口リディプス)、極め力に定評のある世羅智茂(CARPE DIEM)か。また、昨年のIBJJFアジア選手権で準優勝、7月の全日本オープンではダブルゴールドを獲得した森戸新士(藤田柔術)、今年3月の大阪国際覇者の白石勝紀(グレイシーバッハ神戸)ら関西の有力選手、さらに全日本茶帯王者で全日本ノーギも制した樋口翔己(パラエストラ吉祥寺)も黒帯で初参戦するなど、見応えのある熱戦が期待できそうだ。
【ミドル級】
高本裕和(高本道場)を筆頭に、須田智行(SCORPION GYM)、長瀬憲紀(柔専館)らマスターカテゴリーを主戦場とする選手が集まるミドル級には、山脇悠佑(アライブ)、高木翔太(ねわざワールド)、そしてキム・ドンギュン(トライフォース柔術アカデミー)も参戦。昨年はトーマス・ミツと田村幸成のCARPE DIEM勢でクローズアウトとなったが、今年は誰が優勝してもおかしくない。
【ミディアムヘビー級】
昨年、圧倒的な試合内容で全日本の頂点に立った添田航平(BOHEMIANS)がエントリー。中村勇太(T-REX柔術アカデミー)、新美吉太郎(バッファローMMA)ら添田に完敗を喫した選手も参戦しており、彼らの奮闘にも期待したい。また、黒帯で初の全日本挑戦となる梅村和希がCARPE DIEM三田からエントリー。マスターカテゴリーを主戦場に2月の大阪国際ではダブルゴールドも達成した野村洋平(リバーサルジム新宿Me,We)、イ・ヒョンネ(パラエストラ品川)らも参戦している。
【ウルトラヘビー級】
現段階で本階級にエントリーしているのは関根“シュレック”秀樹ただ一人。昨年は平間良浩とのワンマッチ決勝を制し、オープンクラス決勝ではホブソン・タンノを下して2冠を達成したが、無差別はもとより階級別でもダイナミックなムーブで会場を湧かせてもらいたいところだ。