【Pancrase298】藤野恵実及ばず。左目の周囲が腫れあがりドクターストップ。ヴィヴィが新女王に
<ストロー級QOP王座決定戦/5分5R>
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)
Def.3R0分09秒by TKO
藤野恵実(日本)
右ローを蹴ったヴィヴィ、藤野が左福を入れる。右を当てたヴィヴィに対し、藤野が左をしっかりと当てる。ジャブから右を狙う藤野、ヴィヴィが足を使って距離を取り直す。サウスポーで右を伸ばすヴィヴィは左ヒザ、オーソに戻して、右前蹴りを手数で藤野を上回る。飛び跳ねるようなステップのヴィヴィに左フックを放つ藤野は、首相撲からヒザを被弾する。
ヴィヴィがローをキャッチにしかかると、藤野がショートフックを連打する。一瞬、動きが止まったヴィヴィだが、再び大きく肩を揺らして左ジャブを伸ばす。と、残り70秒でダブルレッグを決めたヴィヴィは、手首を掴む藤野の腰や背中にヒザを入れ、バックに回り込む。手首を掴んで離さない藤野、殴られず、極めさせずタイムアップを迎えた。
ポイントを失ったが、グラウンドでのダメージは最小限にとどめた藤野、2Rが開始すると左ジャブから右を繰り出す。ヴィヴィも左ジャブを返し左フックを当てる。サウスポーから左ハイのヴィヴィ、藤野は右を放つ。左ジャブを当てる藤野に対し、ヴィヴィは組んでケージへ。押し込まれた藤野は、離れ際に左をヒットさせる。足を掴まれ、体を捻って足を抜いた藤野をヴィヴィが後方から殴る。
藤野は攻撃を受けても、譲らずショートを連打。手数が減ったヴィヴィが右を届かせる。組んでアッパーを入れる藤野だが、ここでレフェリーがブレイクを命じる。左目の周囲が大きく腫れた藤野にドクターチェックが入る。再開後、ヴィヴィが左ローからジャブを当てる。サウスポーからの右ジャブを被弾する場面が多い藤野は、右ストレートも打たれる。
再びドクターチェックが入ったが、ここも続行が認められる。前に出た藤野だが、テイクダウンを許しマウントを奪われると、ヴィヴィがパンチでラッシュをかける。必死にカンヌキに取る藤野は、腕十字こそ防いだもののエルボーを落とされながらラウンド終了を迎えた。
3R開始直後、一度前に出て右を当てられた藤野は、3度目のドクターチェックへ。ついにレフェリーが試合を止めてパン、クラス女子ストロー級の頂点はヴィヴィニ・アロージョが輝いた。
気持ちは折れなかった藤野、スタンドではリーチの差に負けず健闘したが、寝技での力の差は明白だったといえる。
「パンクラスの皆さん、ありがとう。練習の成果を見せることができてうれしい。チームメイト、家族にお礼が言いたい。コーチの皆に感謝している。日本が大好きだから、もっと日本で戦いたい。防衛戦のために練習をする。アリガトゴザイマシタ」と新女王は語った。