【UFC216】至近距離での殴り合い、減点響きヴァナータがグリーンと痛み分け
<ライト級/5分3R>
ランド・ヴァナータ(米国)
Def.1-1:28-28.29-27.27-29
ボビー・グリーン(米国)
手を前方に伸ばしつつ、上半身をゆっくりと動かすような独特な構えから鋭い踏み込みを見せるヴァナータが、ボディを打ち、距離を詰められてエルボーを打ち込む。離れ際に近距離で右ハイキックを蹴っていったヴァナータが右ボディフック、エルボー、フックでグリーンからダウンを奪う。
パウンドの追撃を入れ、グリーンの立ち上がり際にパンチを打ち込むヴァナータは、グリーンのヒザがマットに着いている間にヒザ蹴りを放ってしまう。ペナルティで1Pを失ったヴァナータは、試合が再開されると後ろ回し蹴りを放つ。グリーンのダブルレッグをギロチンに迎え撃ち、後方回転から同体でスタンドへ。頭を抜いたグリーンがヴァナータをケージに押し込んでヒザを突き上げる。
シングルレッグから逃れたヴァナータは組んで右フック&右エルボー、離れたグリーンに右ローから左ハイを放つ。ローを効かせるヴァナータは、ダブルレッグから左を差し上げてテイクダウンに成功し反則が無ければ完全に取っていたラウンドを戦い終えた。
2R、上体を揺らすヴァナータがフックを被弾しても、慌てず右フックを当て返す。スーパーマンパンチのステップからローを入れたヴァナータはワンツー、ボディから顔面へのコンビネーションが冴える。グリーンも左ジャブを多用し、ヴァナータが鼻血をみる。ケージに押し込んで左のパンチを続けるグリーンだが、ボディロックからテイクダウンを許す。
すぐに立ち上がったグリーンはヒザ蹴りを掴むが、ヴァナータは前転からグラウンドに持ち込みバックをする。頭を抜いて立ち上がったグリーンがバックコントロール。ヴァナータが向き合って右フックを打ち込む。足が泳いだグリーンにボディから顔面というコンビネーションを続けるヴァナータ。グリーンも耐えて、ヒザ蹴りをボディに蹴り込む。残り15秒で左フックを当てたヴァナータだが、グリーンも左ジャブを返した。
最終回、ショートフックで前に出るヴァナータは頭を振ってグリーンのパンチを避けて、右フックを当てる。グリーンも殴られて良い距離でパンチの勢いを増していくも、右を被弾。肉弾戦はスタミナゲームにもなり、グリーンがケージにヴァナータを押し込む。離れたヴァナータは右フック、グリーンはスイッチして右ジャブをダブルで決める。ショートフックから右エルボーを入れたヴァナータは、鋭い右を打ち込む。
グリーンも右を返すが、ボディを入れられ下がると右ハイを顔面に受けそうになる。アッパーを受けても左右のフックから左ハイを繰り出す。近距離でワンツーからスリー、直後にダブルレッグを決めたヴァナータ。グリーンもスクランブルに持ち込み、試合がスタンドへ戻る。
最後の10秒も打ち合いを続けた結果、5秒を切ってグリーンのワンツーが決まり、ヴァナータの腰が落ちる。両者、死力を尽くしての戦いはタイムアップに。今大会は2017年規定が用いられておらず、初回は9-9、2Rは10-9でヴァナータ。最終回は最後に動きを止めたグリーン、もしくはそれまでに攻勢だったヴァナータのどちらが優勢と判断されるか。
ドローという結果に両者は笑みを浮かべた。