【KSW39】足関節の使い手、グラップラーライト級王者ガムロはノーマン・パークと格闘異文化の衝突!!
【写真】元UFCファイターのパークにガムロのグラップリングは通じるか(C)MMAPLANET
明日27日(土・現地時間)、ポーランドのワルシャワ国立競技場ことPGEナルドヴィで行われるKSW39 「Colosseum」。5階級のタイトルマッチにはクレベル・コイケがKSWフェザー級王者マルチン・ロゼクに挑戦する一戦も含まれている。
そんなタイトルマッチ・ラッシュのなかで、要注目なのがKSWライト級選手権試合=王者マテウス・ガムロ×挑戦者ノーマン・パーク戦だ。元UFCファイターのパークは徳留一樹、小谷直之、6月17日のシンガポール大会で五味隆典と対戦するジョン・タックらに勝利し、レオ・サントスとはドロー。グレイゾン・チバウやフランシスコ・トリナルド、ルスタン・ハビロフに敗れるも5勝3敗1分とオクタゴンで勝ち越していたファイターだ。
対してチャンピオンのガムロはMMA戦績12勝0敗で、落としたラウンドが1度もないというパーフェクトレコードの持ち主。7試合でフィニッシュし、サブミッションでの勝利は3試合というグラップリング・ベースのガムロは、2015年のADCC欧州予選77キロ級を勝ち抜き、世界大会に出場経験もある。そこでは初戦でライト級柔術最強の男ルーカス・レプリに敗れたものの世界を肌で知る強味を持つ。
もちろんMMAなので打撃も使うが、基本は組んで倒してから極めるか、もしくは殴るというのがガムロのスタイルだ。特に低い姿勢からのテイクダウンが多く、過去にハイキックを空振りし尻餅をついた直後にダブルレッグに持ち込んだこともあった。
ROAD FCライト級トーナメント出場のBAMMAライト級王者マンスール・ベルナウイに勝利してベルトを巻いたガムロは、この試合ではダブルレッグをがぶられても、ワキを潜ってバックを取るなどMMAにアジャストしたレスリングも見せている。ヘナト・ゴメスを破った初防衛戦はクロスヒールから内ヒールで一本勝ちしている。
パークを相手に打撃でプレッシャーを掛けることは簡単ではなく、その威力に圧されて逆にテイクダウンを奪われることも予想されるが、そうなった直後の2度勝利しているヒールフックは──限界点を見極めて使用する限り、大きな武器になるに違いない。
特にパークがオーソの相手に見せるテイクダウンは左を振ってから、右手で相手に前足(左足)にシングルを仕掛けるケースが多く、その際、頭が向かって右側の外に出ている。この仕掛けだと、ガムロとしては倒されてもパークの左足をターゲットにし外ヒールが非常に掛けやすい。もちろん、その態勢を落ち着いてセットアップするには、パークの左を被弾しないことが絶対の条件となる。
打撃&スクランブルゲームが世界標準となった今、下になっても取るという姿勢が残るKSWは中国とはまた別の意味でガラパゴスMMAとして発展している。そのKSWにとって初のスタジアムショーにおけるチャンピオンと元UFCファイターとタイトル戦は、格闘異文化のぶつかり合いでもある。
■ KSW39対戦カード
<ミドル級/5分3R>
ボリス・マンコフスキー(ポーランド)
マメッド・ハリドヴ(ポーランド)
<ヘビー級/5分3R>
マリウス・プシャノウスキー(ポーランド)
ティベリヨシュ・コバルチュ(ポーランド)
<KSWヘビー級選手権試合/5分3R>
[王者]フェルナンド・ロドリゲス・ジュニオール(ブラジル)
[挑戦者]マルチン・ロザルスキ(ポーランド)
<ヘビー級/5分3R>
パベウ・ラク(ポーランド)
ロベルト・ブルネイカ(リトアニア)
<KSWライトヘビー級選手権試合/5分3R>
[王者]トマス・ナルクン(ポーランド)
[挑戦者]マルチン・ボイチク(ポーランド)
<ヘビー級/5分3R>
ミハウ・キタ(ポーランド)
ミハウ・アンドレシャク(ポーランド)
<KSWライト級選手権試合級/5分3R>
[王者]マテウス・ガムロ(ポーランド)
[挑戦者]ノーマン・パーク(英国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ウカシュ・ユルコフスキ(ポーランド)
ティエリー・ソクジュ(カメルーン)
<KSWフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]マルチン・ロゼク(ポーランド)
[挑戦者]クレベル・コイケ(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)
ジュリオ・ガレゴス(米国)
<女子フライ級王座決定戦/5分3R>
アリアネ・リプスキ(ブラジル)
ディアナ・ベルビタ(ルーマニア)