【Bellator FS】NASCARと合体。ベラトールのMMA普及作戦、第一弾にかつてのスター候補生が復帰戦
【写真】4年7カ月振りにMMAを戦うマックリントック(C)KEITH MILLS
2日(火・現地時間)にBellatorが米国最大のモータースポーツ=NASCARとのパートナーシップ締結し、速さを競い合うサーキット内のファンゾーンにケージを持ち込み、強さを競い合うザ・モンスターエナジー・ベラトール・ファイトシリーズ、その第一弾の対戦カードが発表された。
20日(土・同)にノースカロライナ州シャーロットのシャーロット・モータースピードウェイにおいて開催されるモンスターエナジーNASCARオールスターレース。そのレースウィーク中の19日にティト・オーティズとダン・ヘンダーソンがサイン会が催され、翌日の午後3時半から午後5時の間にアマチュアマッチ1試合を含む、MMA4試合が組まれることとなった。
メインのヘビー級戦=アレン・クロウダー×ロバート・ニールを筆頭に、キャリア10戦程度の日本で無名のファイターがサークルケージに上がる──と思いきや、セミのウェルター級マッチで戦うジェレミー・ホロウェイとジェイコブ・マックリントックは共にベラトール出場経験がある。
8勝2敗同士の両者、ともにその黒星はベラトールで喫したものだ。いってみればベラトールにとってMMAとは違うファン層を拡大するための地方巡業的なイベントで、両者は世界第2位のMMAプロモーションで生き残りを賭けて戦うことになる。特に5年近くMMAから離れていたマックリントックの復帰に注目したい。
1988年2月生まれの29歳、19歳でプロMMAデビューを果たし6連勝で、マックリントックはシーズン2ウェルター級Tの目玉選手としてベラトールと契約。しかし、結果を残すことはできずその後の2年で2試合を行って以来、MMAと離れていた。プロデビューの年にムンジアルの紫帯ミッドヘビー級で3位入賞を果たし、MMAファイターとしてだけでなく、パン柔術やUSナショナルで結果を残し柔術家として足場を固めていたノヴァウニオンのグスタボ・ダンタスの黒帯を習得している。
特筆すべきは茶帯時代にクラーク・グレイシーに勝利している点。以前はそのダンタスが拠点を置くアリゾナ州フェニックスのアリゾナ・コンバットクラブに所属していたマックリントックはその愛称であるチックタックという名称を用いた自らのジム=チックタック柔術をサウスカロライナ州チャールストンに持つ身となった。
いってみれば基盤を固めてのMMA再起戦、かつてのスター候補生が再びメジャーシーンを目指し、轟音が響き渡るNASCARの舞台でリブートの第一歩を示す。