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【UFN34】いよいよ、オクタゴン初陣へ。川尻達也の勝算高し

Tatsuya Kawajiri

【写真】UFC168中継中もシンガポール大会に言及された際にジャパニーズ・スーパースターと紹介された川尻達也。取りこぼせないオクタゴン初戦を迎える(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、シンガポールのマリナベイ・サンズで開始されるUFC Fight Night34「Saffiedine vs Lim」。2014年UFC初イベントは、UFC ASIA Seriesとなる。川尻達也、菊野克紀、清水俊一、ストラッサー起一と新たに4名の日本人選手がUFCデビューを飾る同大会、やはり一番の注目は川尻の参戦だろう。

MMAデビュー14年目を迎える川尻の戦績を改めて振り返ると、41戦32勝7敗2分、フェザー級転向後は3試合の一本勝ちを含め4連勝中、2011年4月のギルバート・メレンデス戦以降は5連勝中だ。ついにUFC参戦を果たしたという印象が強いJ-MMAを引っ張ってきたベテランの対戦相手はショーン・ソリアーノ、9戦9勝でフロリダのCFAの暫定フェザー級王者という肩書を持つ。ブラックジリアン所属でローやヒザ蹴りにキレがあり、グラウンドでもエルボーやパウンドでTKOも、ポジションを進めて一本勝ちもできるオールラウンダーといえる。

ただし、当初予定されていたハクラン・ディアズと比較すれば、川尻とは手の合う相手といえる。ハクランのように徹底したテイクダウンで金網に詰めてくるスタイルと比較して、打撃で前に出てくるソリアーノは、川尻としてもテイクダウンに結び付けやすい。手の間合いでもプレッシャーを当てることができる川尻は、「ケージやルールに対応するのが目的でなく、勝つことが目的」と言っており、これまでのスタイルを大きく変えることなくUFCに挑む模様だ。

さらに時差や移動など、少しでも自分にアドバンテージのある状況を鑑み、2012年3月に試合経験のあるシンガポールという地を大切な初戦に選択するなど、川尻は非常に慎重な面も見せている。今後、本格的なレスラーと戦うこともあるだろうが、ソリアーノはそこまでテイクダウンが強いわけではないので、気をつけたいのは倒してからの相手の反応&対処方法だ。そのまま背中をつけさせた場合は、川尻のペース。もちろん、レフェリーのブレイクには気をつけたいが、試合を優勢に進める展開には変わりない。

対して、川尻の予想以上にソリアーノが立ち上がる力に優れており、隙を見てヒザなど打ち込み、粗いフックを振り回してくると厄介だ。過去の実績、両者のスタイルを考えると川尻有利は間違いない。同時に自らの戦いを貫くとしても、やはり相手がケージだから可能になる動きというものは頭に入れないと思わぬ展開に持ち込まれることもありえる。スタイルは変えなくとも、オプションを増やした正常進化バージョンの川尻達也でUFCに挑み、初戦をしっかりとクリアしてほしい。

■ UFN34対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
タレック・サフィジーヌ(ベルギー/10位)
イム・ヒョンギュ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
川尻達也(日本)
ショーン・ソリアーノ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ストラッサー起一(日本)
ルイス・ドゥトラ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
カン・ギョンホ(韓国)
清水俊一(日本)

<フェザー級/5分3R>
マックス・ホロウェイ(米国)
ウィル・チョープ(米国)

<ライト級/5分3R>
菊野克紀(日本)
クイーン・マルハーン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ロイストン・ウィー(シンガポール)
デヴィッド・ガレラ(フィリピン)

<ライト級/5分3R>
マイルベク・タイスモフ(オーストリア)
バン・テヒョン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
ダスティン・キムラ(米国)
ジョン・デロス・レジェス(グアム/米国)

<バンタム級/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
ラッセル・ドーン(米国)

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