【TUF18】Ep.04 ロクサン×ジェシカ――良い人対決に涙……
【写真】ロクサンは最後に「日本の皆さん、ありがとうございます。これからも頑張りたいと思います。諦めません」と日本語でコメントを残した(C) Photo Courtesy of UFC, Special Thanx to WOWOW
30日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターで開催されるThe Ultimate Fighter 18 Finale。TUF8年の歴史で初めて女子が参加した今シーズン、第4週に行なわれたジェシカ・ラコジー×ロクサン・モダフェリ戦を振り返りたい。
<女子バンタム級/5分2R+ExR>
ジェシカ・ラコジー(カナダ)
Def.2R2分31秒by KO
ロクサン・モダフェリ(米国)
互いにジャブとローを繰り出す序盤、ジェシカの右ストレートを受けたロクサンが、そのまま前に出てテイクダウンに成功する。蹴り上げを続けるジェシカの足を畳みにいくロクサンがパスに成功する。右ワキを差すロクサンに対して、腹這いになったジェシカが立ち上ろうとする。ロクサンは腹固め、バック奪取ともに失敗し下になり、ガードを強いられることに。
ロクサンの腕十字を耐えたジェシカが、パウンドを落す。引き続きハイガードを取ったロクサンだが、ジェシカが立ち上がる。残り40秒でダブルレッグに出たロクサンは、時間を掛けてテイクダウンを奪うことに成功した。トップから有効な打撃はなかったが、2度テイクダウンを奪ったロクサンのラウンドとなったか。
2R、「もう一つテイクダウン」というミーシャの声に見送られたロクサンだが、前に出るところで左フックを受けて姿勢を乱す。ロクサンは引き込んで手首を掴むが、ジェシカはスタンドに戻る。疲れの目立つロクサンは、左フックを受けて頭が下がりながらも、テイクダウンを仕掛けていく。と、ここでジェシカがケージを掴んでテイクダウンを防いだため注意が与えられる。
ケージに詰まった状態で試合が再開すると、ジェシカが首相撲からヒザをボディに連打する。ヒザをマットにつきながらテイクダウンを奪ったロクサンだが、後方に投げられトップを許す。クロースドガードのロクサンを持ち上げたジェシカは、ここでスラム。背中を強打し動きが止ったロクサンは、パウンドを受けて体が伸びる。日本語で「ガンバル」と声も掛かったロクサンだが、足に組みついたところをかわされ、背中をつけてガードを取る。ここでジェシカが飛びこんでパウンドを落すと、ついにレフェリーが試合をストップ。「彼女は私のルームメイト、友達だけど腕を極めに来た。私もやるしかなかった」と勝者は語った。
掃除や部屋の整理に精を出しハウスのママと呼ばれるジェシカ、常に周囲を和ませるハッピー・ウォリアーのロクサン。そのロクサンがロッカールームに戻る際、チーム・ラウジーのシェイナ・ベイズラーがやってきて肩を抱き合って、嗚咽を漏らしたシーンは、TUF史上最もエモーショナルなシーンといっても過言でない、切ない場面となった。ともあれ、初めての勝利を手にしたロンダは、次の試合にデイヴィー・グラント×ルイス・フィセッティを選んだ。