【No-Gi Worlds2015】プレギーサ、ヘビー級に続き無差別も制しノーギ世界2冠
【写真】出場禁止処分明けのプレギーサが無差別で優勝、ヘビー級と合わせ2冠に。マルセリーニョの愛弟子ジニズはミットヘビー級3位、無差別2位と頂上に届かなかった(C)IBJJF
7、8日(土、日・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチ州立大学内のピラミッドにて、IBJJF主催の世界ノーギ柔術選手権が行われた。ADCCと並んでノーギ・グラップリングの最高峰の舞台と言えるこの大会、今年も注目すべき強豪が多数エントリーして、激戦を繰り広げた。最終回は超重量級2階級と無差別級の決勝の模様をレポートしたい。
<スーパーヘビー級決勝/10分1R>
ジョアオ・アシス(チェッキマット)
Def. by 4-0
ホベルト・アレンカー(グレイシー・バッハ)
開始早々にダブルレッグから背後に付いて、そのまま引きずり倒すようにテイクダウンを奪って先制した13年のADCC王者アシス。その後バックに付いたところを振り落とされて下になるも、タンク体型をさらに丸めてハーフガードでディフェンス。
なかなかこれを攻略できないアレンカーは、ディープハーフ状態のアシスにキムラを取りに行くが、ここでアシスがうまく体を入れ替えて4-0に。そのままアシスが上をキープして優勝を飾った。
<ウルトラヘビー級決勝/10分1R>
ガブリエル・ルーカス(チェッキマット)
Def. by 2-2 アドバンテージ3-2
モハメッド・アリー(ロイド・アーヴィン)
最重量級決勝で今年の柔術世界王者のガブリエル・ルーカスを迎え撃ったのは、ブラジルからロイド・アーヴィン道場に加わり、今年黒帯になったばかりのモハメッド・アリーだった。
試合開始早々、アリーは場外際で仕掛けた豪快なダブルレッグでアドバンテージを先制。しかしルーカスもシングルレッグからバックに付いてアドバンテージを取り返す。ここでバックを取られたままキムラグリップを作ったアリーは豪快な払い腰。それでもルーカスは背中に付き続け両者立ち上がると、アリーはもう一度キムラグリップを維持したまま払い腰を再び決める。今度は上になることに成功し、2点を先制した。
下になったルーカスは、負けじとシッティングガードからタックルに移行。テイクダウンに成功してリバーサルで2点を返し、ポイント2-2、アドバンテージも2-2の同点に追いついた。そのまま低くプレッシャーをかけていったルーカスに対し、アリーも胸を合わせられないように抵抗を続ける。終盤、このルーカスのプレッシャーが評価されたかアドバンが追加。ルーカスが逆転勝利を飾り、世界柔術に続いてIBJJF世界大会2冠を達成した。
<無差別級決勝/10分1R>
フィリッピ・ペナ・プレギーサ(グレイシー・バッハ)
Def. by 10-2
マテウス・ジニズ(アリアンシ)
ヘビー級でジャクソン・ソウザを倒して優勝したペナは、無座別級でもこの決勝まで全試合一本勝ち。準決勝でもミドル級覇者のDJ・ジャクソンにチョークを極めている。片や神童マルセロ・ガウッシアの弟子のジニズは、ミディアムへビー級では準決勝で優勝者のルーカス・バルボーザにポイント差で敗れたものの、この無差別級では快進撃。1回戦ではゲイリー・トノンにポイント差で勝利し、準決勝では最重量級準優勝のモハメッド・アリーからチョークで一本勝ちを収めている。
試合開始直後に引き込んだのはペナ。ジニズの右足を引き出して足を搦める得意の動きから立ち上がって先制すると、その後も長いリーチを駆使して腕をポストしてのヒップバンプ(ヒップスロー)からのスイープを決めるなど試合をリードする。ジニズもディープハーフからのスイープで反撃をするものの、ペナはさらにスイープとテイクダウンで加点し、ついには背後に付いて両足フックを入れてのチョーク狙い。極めることはできなかったものの10-2の大差で勝利。無類のスイープの強さに加えて、上からのバランスと極めの強さも見せつけ、階級別と合わせて大会完全制覇を果たした。
■リザルト
【スーパーヘビー級】
1位 ジョアオ・アシス(ブラジル)
2位 ホベルト・アレンカー(ブラジル)
3位 ギジソン・コスタ(ブラジル)
3位 ジェイムス・プオポロ(米国)
【ウルトラヘビー級】
1位 ガブリエル・ルーカス(ブラジル)
2位 モハメッド・アリー(ブラジル)
3位 ホベルト・アベレウ(ブラジル)
3位 グスタボ・ディアス・エリアス(ブラジル)
【無差別級】
1位 フィリッピ・ペナ・プレギーサ(ブラジル)
2位 マテウス・ジニズ(ブラジル)
3位 DJ・ジャクソン(米国)
3位 モハメッド・アリー(ブラジル)