【OFC09】岡嵜康悦(02) 「与えられた場で勝っていく」
【写真】何度もバックを譲りながら、最後まで絞めを極めさせなかった岡嵜康悦。本当の勝負は、これからだ(C)MMAPLANET
5月31日(金・現地時間)にフィリピン、マニラのSMモール・オブ・エイジア・アリーナで開催されたOFC09「RISE TO POWER」で、ビビアーノ・フェルナンデスとOFC暫定世界バンタム級王座決定戦を争い、判定で敗れた岡嵜康悦。
大善戦の意味合いを持つ、完敗を喫した。国内市場は海外勢の招聘に消極的にならざるを得ないなか、修斗時代から海外、金網に照準を絞っていたという岡嵜。そのインタビュー後編をお送りします。
<岡嵜康悦インタビュー、Part01はコチラから>
――理想論をいえば、日本のプロモーションで王座を失ってから、試合を1年間していないファイターに暫定世界王座決定戦に出る資格があるのか。あるいは王座に挑戦して、ドローだったファイターに世界挑戦の資格があるのかといえば、それはノーだと思います。
「ハイ。そう思われるのも分かります」
――ただし、プロモーターがそこを真摯に考えるべきで、オファーを受けたファイターがチャンスを放棄する必要はないとも思っています。
「ハイ。修斗のチャンピオンだった頃から、外で外国人選手と戦いたいという気持ちを持っていました。そして、この話をいただいたので、周りからは『何でやねん!』っていう声を挙がるとも思っていましたが、僕としてはチャンスだったので。年齢も若いわけでもないし、行けるときに、行っておかないという気持ちで試合を受けさせてもらうことにしました」
――修斗の王座を失ってから、試合のオファーはなかったのでしょうか。
「オファーはいくつかはいただいていたのですが、海外、そして金網で戦いたいという気持ちでいたので……。それはビビアーノ選手と戦うということでなく、自分が目指す部分と共通性があり、条件面でも納得できるモノだったので、OFCに決めたんです」
――それは海外で戦っていくという決意を固めたということになる?
「契約も複数契約ですし、暫くはそうなります。海外の金網で外国人選手に勝つということが、修斗時代からの目標だったので。それを成し遂げるためにも、与えられた場で勝っていきたいと思っています」
――暫定王座とはいえ、OFCバンタム級戦線の頂点と戦ったわけですが、再び頂点を目指すためにどのような選手と次の機会に戦ってみたいと思われていますか。
「周りの方から見てもらっても、ビビアーノ選手と戦って負けたけど、ソコソコ判定まで行ったと言ってもらえるというのもあるので、それなりの選手と戦って、まずは1勝したいです。
もちろん、僕の方から何か注文をするということではないですが、外国人選手と戦って1勝することが、今の目標です」
――OFCはサッカーボールキックが認められていますが、エルボーも含めユニファイドルールを想定して練習してきたのですか。
「ハイ、そうですね。スタイル的にもリングよりも金網の方が合っていると思うし、それを証明するためにも勝たないといけないです」
――これが褒め言葉になるのか分からないですが、『エェもん』を見せていただけたと思っています。『何でやねん!』という声も十分に払拭できる――一歩手前のファイトだったかと(笑)。
「ハハハハ。でも、そうですね。完全にポイントで負けていますからね」
――でも、今後の岡嵜選手に対し期待が高まる試合でした。
「ある意味、残念ではある試合で、別の意味では柔術の世界のトップ選手と戦って、グラップリングで一本取られなかったのは自分の経験としては悪くはないなと思っています。もちろん、勝ちたかったんですけど」
――だからこそ、次の試合が大切になってきますね。
「今日の敗北、試合を良い風に考えて、自分のなかで自信にして頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」