【LFC11】タイトル奪取、安藤晃司第一声。「格闘技に嘘をつけない」
【写真】一度はブレイクが掛かり、勝利を確信するまでやや時間を要した安藤晃司。タイトル獲得が確定すると、ご覧のような表情で、歓びを露わにした (C)MMAPLANET
27日(土・現地時間)にマレーシアのクアラルンプールで行われたLegend FC11。そのメインで安藤晃司が3R0分47秒、負傷TKOによりジャダンバ・ナラントンガラグを下し、LFCライト級王座を獲得した。
大会の延期が続き、10カ月に及ぶ準備期間、自らを苛め抜いてきた安藤の試合直後の声、控え室に戻ってからの第一声をお届けしたい。
――控え室に戻って来たばかりの安藤選手です。今の気持ちをお願いします。
「ホント、何て言うんですかね……。嬉しいというか……、この試合のためにやってきたし、ちょっと言葉にならないですね。オヤジにもこれが最後のチャンスだという風な感じで言われていたので……。親として将来を心配して、そういう風に言ってくれていたので、僕も『ここらへんでケジメをつけないとダメだ』という想いで、打ち込んできました。
僕の人生は格闘技を取ってしまうと、何も残らない。だからこそ、格闘技には嘘をつきたくないというのがありました。僕が今、コレでやっているんだから嘘はつきたくなかった。ハイ……、でも良かったです」
――1Rに良いローやミドルがあり、やはりナラントンガラグ選手は強いなとリングサイドでもヒシヒシと感じていました。
「パンチのプレッシャーも凄くて、怖い選手でした。正直、スパーリングで上の階級の人と練習をさせてもらっていても、そんなに自分が下がることはないという気持ちでやってきたのですが、ナラントンガラグ選手のパンチは怖かったです。
ただ、終わってからいうのもアレなんですけど、いつもなら勝手に興奮状態になるのに、今回は気持ちが昂ぶらなくて。自分でそういう風にもっていこうとしていたぐらいで、結構冷静に戦えたのが良かったかもしれないです。
パンチが凄く見えたのも良かったです。圧力、振り回すということには対応できました。ただ、向こうがガッと来るのに対して、自分も力を入れて対応してきたので、もっとリラックスして自分らしく戦わないといけないと感じました」
――2Rからテイクダウンがバンバンと決まって、流れが安藤選手の方に傾いてきました。最後もアクシデントとはいえ、攻めているなかでの負傷です。MMA初勝利を挙げて以降、日本人がナラントンガラグ選手に勝ったのは安藤選手が初めてです。
【写真】テイクダウン直後のナラントンガラグ。あの気持ちの強い選手が、自らの右足の先を見てこのような表情を浮かべた(C)MMAPLANET
「いやぁ……、そうですね。あのテイクダウンはずっと練習で積んできたモノなんです。ナラントンガラグ選手のパンチが強いからこそ決まるというテイクダウンです。ナラントンガラグ選手の構えは低いんですけど、パンチを打つときは、僕のほうが背が高いんで、顔を狙ってくるとどうしても重心が上がるんです。だから、そこでカウンターでテイクダウンを決めてやろうとずっと練習してきました。それが決まった良かったです」
――本当におめでとうございました。
「ありがとうございますッ!!」