【URCC22】フィリピン流? 無秩序MMAはサラザールに凱歌
<フライ級(130ポンド)/10分2R>
デニス・サラザール(フィリピン)
Def.3-0
ロイ・ドリゲス(フィリピン)
サウスポーのドリゲスに、サラザールが組みつくとテイクダウンへ。ギロチンを切り抜けたサラザールはトップを取るが、足関節を狙う。上体を起こしたサラザールが立ち上がってパウンドを落すと、ドリゲスはヒールフックへ。体を回転して逃れようとしたサラザールだが、ドリゲスはトップを取る。
自らスタンドへ戻ったドリゲスは、左ローを見せる。前蹴りから右ストレート、左ミドルと前に出るサラザールに対し、ドリゲスは左ボディフックをヒットさせる。ドリゲスのローに右を合せたサラザールだが、直後にボディで動きが止る。ガードを取ったサラザールの腕十字に腕が伸びたように見えたドリゲスは、腕を引抜きヒールフックへ。
極まらないとみると立ち上がり、試合はスタンド戦へ。サラザールの右ハイが、ドリゲスの顔面をかすめ、動きが鈍くなる。組みついてテイクダウンを取ったドリゲス、左のパウンドを落す。ロープ際だったため、レフェリーがフリーズを命じ、サラザールのガードのままリング中央で試合が再開する。サラザールの蹴り上げでスタンドに戻ったドリゲスは蹴りを空振りしガードへ。
派手なジャンプを繰り返すが、パスができないサラザールはヒールへ。ここも極め切れず、サラザールはスタンドへ戻るとローを蹴り込む。非常に粗い展開は、ジャンピングパスガードを狙ったサラザールに、ドリゲスが腕十字を仕掛けるも、グローブを掴んでいると注意を受け、技を解かれる。サラザールは飛び込みパスから、鉄槌を落して立ち上がる。
スタンドでも粗い打撃戦が続き、ボディフックを決めたドリゲスが、なぜか引き込みを見せる。足を畳んだり、インサイドガードに入るとことなく、常にサラザールは飛び込んでパスを狙う。隙だらけの為、ドリゲスは簡単にスタンドに戻ることが可能になる。そのドリゲスがテイクダウンを決めたところで、1Rが終わった。
アグレッシブだが、とにかく粗い両者。打撃も寝技も、無駄打ちが自然と増えてくる。2R開始早々、ヒザ蹴りでサラザールの動きを止めたドリゲスは、ここでもヒールフックを仕掛け自ら下になる。鉄槌を落し、立ち上がったサラザールがパウンドを落す。立ち上がったドリゲスは、サラザールのローが急所に入ったとアピール。再開後、ボディにヒザを入れたサラザールは続いて左ミドルを決める。攻めるが、理に叶うという部分が極端に少ない両者、今度はサラザールが右ハイを蹴り込む。
右ハイ、右ローを放つサラザール、さらに右ストレートからダブルレッグへ。無駄打ちが多く、常にアグレッシブな姿勢を持つが、動きが落ちないサラザールが逆ニーインザベリーから鉄槌を見舞う。蹴り上げたドリゲスが立ち上がる。ドリゲスのローが急所に入り、動きが止ったサラザール、レフェリーは試合を流す。サラザールは、サイドキックから右ハイを繰り出すも、ブロックされる。右ボディストレートから左ジャブで攻めるセラザール、ドリゲスの手数が少なくなってきた。
サラザールはスーパーマンパンチ、右ハイ、左ジャブと手数は衰えない。左ローを返したドリゲスは、続いて右ローを見せる。とにかく手を出す、無秩序MMAというべき攻防は、ガードを取ったドリゲスが飛び込んできたサラザールを足で突き放し、立ち上がってダブルレッグを決めたところでタイムアップに。エフェクティブな技でなく、アグレッシブネスで判断するならサラザールか。結果、サラザールがユナニマス・デシジョンで勝利を手にした。