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【Interview】躍進韓国MMAの原動力、RFCジョン代表「来年は日本へ」

2012.10.25

Jeon Mun hong

【写真】ちょっとイケメン&セレブ風のジョン・ムンホン会長。着実にRFCを成長させてきた。韓国MMA界第四勢力ともいわれるチーム・フォースの指導者でもある (C) MMAPLANET

11月24日(土・現地時間)に初のプサン大会を行なうROAD FC。活動開始から2年、韓国国内ツアーを視野に入れるほど成長したRFCは、躍進韓国MMA界の象徴といえる。

そんなRFCのジョン・ムンホン代表にインタビューを試みた。そこではジョン代表の口から、日本進出という言葉も飛び出した。
Special Thanx to Mr.Yoki Komiyama

――9月15日にウォンジュで行われたRFC09は、会場の雰囲気といいソウルで行われていた時よりも、ずっと良い印象を受けました。ウォンジュでイベントを開催するようになった理由、その利点、結果、どのような手応えを感じるようになったかを教えてもらえますか。

「元々は自分の弟子達、後輩達のために始める事となったRFCなので、6月に行われた第8回大会にして、初めて私の生まれ故郷のウォンジュで開くことになったのは、別の見方をすれば、少々遅かった感もあります。

現在、ウォンジュ市の後援を受けており、今後も市の全面協力の下、ウォンジュ市を大韓民国の総合格闘技界のメッカにすべく、計画を立てています」

――ライト級トーナメントを含め、前回大会の印象を教えてもらえますか。

「なんといっても久米選手の実力には、改めて感心させられました。今後も実力のある日本人選手は、韓国人選手と同じく公平に機会を与えていくつもりです」

――レフェリングなのですが、ヴィシール・コロッサ×キム・ソクホ、ナム・ウィチョル×鳥生戦では、ストップが遅すぎたように感じました。

「レフェリングに関しては審判長を始めとした審判陣に、全てを任せています。もちろん彼らも毎大会後、反省点を今後に活かせる努力しているはずです。選手の安全面の為にも、よりよいレフェリングを期待していくしかないです」

――では、裁定についてですが……、メインは個人的には1Rはジェソク、2Rがマヌーフ、3Rはミドルを当てていたジェソクに軍配が挙がったように感じたのですが、ゾン会長はあの結果をどう思いますか。

「私の個人的な考えでは延長に行っても良かった。それ程、拮抗していたと思います。このような判定のポイントに関しては、大会主催者と審判陣は別個の組織である事を再認識させられましたよ」

――前回大会は3人の日本人選手が出場しました。日本人ファイターのRFCにおける存在意義とは何でしょうか。また、これからどのような日本人選手を招聘したいと考えていますか。

「ミノワマン選手は日本格闘技界の生き証人と呼ぶ事が出来ます。彼の試合に対するプロフェッショナリズムを尊敬しています。久米選手の実力は、今回のトーナメントの出場者の中でも際立っているでしょう。このような立派な選手たちを輩出した日本格闘技界を尊敬しているんです。

ミノワマン選手、久米選手のような実力、プロフェッショナリズムを備える選手であれば、いつでも歓迎します。今後、招聘したい日本人ファイターの筆頭は……そうですね、個人的にはパンクラスの川村亮選手です。実力はもちろん、礼儀を兼ね備えた素晴らしい選手だと思います」

――そのお隣の国、日本のMMAの状況を会長はどう思われていますか。

「かつて世界でナンバーワンであったPRIDE消滅以降の日本の格闘技界の状況は、とても悲しいものなんです。しかし、私はまだ日本、韓国を始めとしたアジアのMMAプロモーションが、世界の格闘技界を掌握すると強く信じています。その為にも、まずは日本と韓国を始めアジアの国々で総合格闘技というコンテンツを復活、あるいは誕生させていかなければいけないです。

RFC09【写真】ミッドサイズの会場にPRIDEを思わせる舞台設定。日本では、どのような規模のショーを考えているのか。そのパートナーとともに、詳細が明らかになるのが楽しみだ (C) MMAPLANET

その第一歩として、現在RFCを日本で共に協力して活動していける日本のプロモーションと接触しています。来年には必ず、総合格闘技を愛する日本のファンの皆さまと韓国ではなく、日本で行われるRFCでお会いする事が出来るでしょう」

――それは楽しみな話です。では、その前に目前に迫った24日の第9回大会についてお尋ねします。日本人ファンが一番気になるのがライト級トーナメント準決勝です。コロッサとウィチョルは昨年戦っており、勝ち上がった韓国勢は同門と言うことを考えると、久米の対戦相手はウィチョルになるのだろうという予想を立てていたのですが、コロッサとキム・ウィチョル、久米×イ・ヨンジェという対戦になりました。

「察知の通り、今回のマッチメイキングを決定するのはとても難しかったです(苦笑)。でも、ナム・ウィチョル×ヴィシール・コロッサ、イ・ヨンジェ×久米鷹介に決定しました。そして、RFCでは11月24日のプサン大会から、全国ツアーを開始します」

――韓国人全滅もありえるトーナメント準決勝の顔合わせは、ジョン会長の本気度の表れに感じます。ところでRFCはでの活躍は当然としてOFC、LFC、PXCとアジアの大会での韓国人ファイターの成長が著しいです。この成長の要因はどこにあると思いますか。そして、会長が一番期待している韓国の新鋭ファイターは誰になるでしょうか。

「韓国人特有の諦めない根性と貪欲な精神、そして外国でより一層発揮される愛国心の強さが、最近の海外での韓国人選手の活躍の一助になっていると思っています。個人的にはナム・ウィチョル、キム・スーチョルに注目しているんです」

――最後にこれからのRFCの方向性をお教えください。

「来年はソウル、ウォンジュだけでなく、全国の都市で大会を開催していく計画を有しています。韓国格闘技界の再生はもちろん、日本、韓国を始めとしたアジア総合格闘技界に再び栄光を取り戻せれば幸いですね」

■RFC10対戦カード

<RFCミドル級選手権試合/5分3R>
[王者]大山峻護(日本)
[挑戦者]イ・ウンス(韓国)

<97.5キロ契約/5分3R>
ジェフ・モンソン(米国)
カン・ドングク(韓国)

<ライト級T準決勝/5分3R>
ナム・ウィチョル(韓国)
ヴィシール・コロッサ(南アフリカ)

<ライト級T準決勝/5分3R>
久米鷹介(日本)
イ・ヨンジェ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ユク・ジンス(韓国)
大脇要(日本)

<ミドル級/5分3R>
イ・ドルヒ(韓国)
パク・ジョンギョ(韓国)

<ミドル級/5分2R>
ソン・ヘソク(韓国)
パク・イルチョル(韓国)

<フェザー級/5分2R>
ジョン・ヨンサム(韓国)
ホ・ユン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
ムン・ジェフン(韓国)
キム・ソンジェ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
ハム・イムン(韓国)
チョン・ジュンヒ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
ハン・イムン(韓国)
チョン・ジュンヒ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
アラン・ヨシヒロ(日本)
キム・ヒョンソン(韓国)

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