この星の格闘技を追いかける

【on this day in】12月19日──2009年

12 19 09【写真】日本ではケージを組める会場が少なく、また使用料金の関係で米国の大会のように前日にケージを組み立てることなど、まず不可能だ。よってスピードが求められ人件費も高くつく (C)MMAPLANET

DEEP CAGE IMAPCT
@東京都江東区、ディファ有明
「20年の記者生活で過去に何度か、試合以外の用事があって会場にやって来た選手のインタビューをし、試合が始まる前に会場を離れるという失礼極まりない取材を行ったことがある。〆切までの時間、作業時間と興行時間を考えると、どうしても会場にいることができない。時には試合前に取材し、一旦は編集部へ戻り、またセミファイナルぐらいに会場を訪れるようなことをしたこともあった。本当にプロモーターの方々には申し訳のない話で、仕事量と仕事をこなすスピードが計算できない──経験値が足らないことをそのたびに痛感させられてきた。2009年のこの日も、そんな仕事に追われた状況で午前中にディファ有明へ足を運んだ。DEEP CAGE IMPACTでこの日、初お目見えする新ケージの組み立てを見学させてもらうためだ。ケージの組み立てと人件費が、日本MMA界のケージ化への足枷になっている。この日が初お目見えのケージは鉄骨同士をブロックのように組み合わせることで、材料の点数を減らしたとう誠産業自慢のスグレモノだ。組み立てに必要な人員もそれまでのケージよりも少なくて済むことになり、アッと言う間ではないがテキパキと作業は進みケージが完成すると、僕は帰路についた。佐伯代表はもう覚えていないかもしれないが、ケージの組み立てを見学させてほしいと願い出た記者のことを、不思議な生命体を眺めるような目をしながら苦笑いを浮かべていた。あれから5年、恐らくは記者人生のなかで一大会最多試合数となるであろうDEEP DREAMに付き合わせていただく所存だ」

on this day in──記者生活20年を終えようという当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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