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【PXC33】詳細レポート(02) 要注目フィリピン勢ストライグル&トケーロ

2012.09.06

Striegl

【写真】ワッスティングのタックルを潰してトップキープ、袈裟固めからのアームバーで一本勝ちしたストライグル。レスリング育ち・慧舟會出身のストライグルがスムーズな動きで勝利した

1日(土・現地時間)にフィリピンのパシッグ市のイナレス・スポーツセンターにて行われたPXCの第33回大会。アジアに広がるMMAを強く印象づけた今大会で、最もインパクトを残した地元フィリピンのファイターは、無傷の11連勝を飾ったマーク・ストライグル。アマチュア・ムエタイ出身のエウゲニ・トケーロの二人だった。
Text & Photo by TAKUMI NAKAMURA

<フェザー級/5分3R>
マーク・ストライグル(フィリピン)
Def.1R1分38秒 byアームバー
ロバート・ワッスティグ(米国/グアム)

両親がインターナショナルスクールの教師で日本生まれのストライグル。18歳まで日本で過ごし、学生時代にレスリングを学び、和術慧舟會GODSに在籍していたこともある、日本に縁のあるファイターだ。

フィリピンだけでなくアジア各国で試合を続けて10戦無敗のストライグルは、今回がPXC初参戦ながらも会場人気はNo.1。大歓声に包まれてケージに入ったストライグルは、ワッスティグのタックルで金網に押し込まれながらも、ワッスティグの脇を差して首をコントロールしてトップポジションを奪う。そのままサイドポジションを取ると、袈裟固めの状態からワッスティグの右足を自分の両足で挟むアームバーで一本勝ちを収めた。

大会後も会場でファンに囲まれて写真攻めに合っていたストライグル。PXCでもがっちりとファンのハートを掴んでいたストライグルのアジアMMAでの今後の活躍が期待される。

<フライ級/5分3R>
エウゲニ・トケーロ(フィリピン)
Def.1R0分40秒 by KO
レオナルド・カリワ(フィリピン)

そして試合内容という部分で最もインパクトを残したのが、PXC3戦目のトケーロだ。カリワとのフィリピン人対決に挑んだトケーロはサウスポーに構え、カリワがパンチで飛び込んでくるところにカウンターの左ヒジを一閃。この一発でカリワを前のめりにして、衝撃的な秒殺KO勝利を収めた。

Toquero【写真】左ヒジのカウンター一発でKO勝利したトケーロ。キャリア3戦ながら2試合連続で立ちヒジによる勝利を収めているところに注目だ

アマチュア・ムエタイからプロ・ムエタイを経てMMAファイター、というキャリアを持つトケーロ。PXC31のヴィクトー・トーレ戦でもヒジ打ちでカット→ドクターストップでTKO勝利を収めており、キャリアは浅いながらも立ちヒジの使い手として要注目のファイターだ。

■PXC主な試合結果

<ライト級/5分3R>
ハリス・サルミエント(米国/ハワイ)
Def.判定2-1:29-28、30-27、28-29
ハン・スンハー(韓国)

<バンタム級/5分3R>
ラッセル・ドゥワン(米国)
Def.判定3-0:29-28、29-28、29-28
山内慎人(日本)

<ライト級/5分3R>
チャン・ホンセウ(韓国)
Def.1R by TKO
リッチー・レッドマン(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ジョン・デロス・レイエス(米国/グアム)
Def.1R by腕十字
トロイ・バンチャグ(フィリピン)

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