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【TUF15】イアキンタ×マイルス、実力者対決の行方は?

2012.03.31

Iaquinta vs Jury
【写真】間合いを取るジュリー・マイルスに対し、アル・イアキンタは距離を詰め、カウンターを恐れずにプレッシャーを与えていった(C) UFC

30日(金・現地時間)に、The Ultimate Fighter Season 15第4週が中継され、3試合目となるライブファイト、チーム・クルーズのセレクト3位のジュリー・マイルスと、チーム・フェイバーでセレクト1位のアル・イアキンタ戦が行われた。

ファイターとしていかに生きるか人生のカウンセリング、マイク・リオの右ヒザを負傷などというトピックスが見られた今週のTUF。ローカルどころの中堅プロモーションでも選手権試合級の生き残り合戦となった試合の行方は――。


<ライト級/5分2R>
アル・イアキンタ(米国)
Def.延長判定2-1:10-9、10-9、9-10
ジュリー・マイルス(米国)

まずはマイルスが左ミドルを見せると、イアキンタは距離を詰めて左から右を伸ばす。左ミドルを多用するマイルスにイアキンタが組みつくが、すぐに距離をとる。マイルスは右前蹴り、さらに左ハイと自ら射程距離の確保に掛かる。イアキンタの前進にカウンターを合わせたいマイルスだが、イアキンタは蹴りをブロックしながら前進を続ける。

マイルスのフライングニーは空振りに終わり、着地したところにイアキンタのストレートが決まった。蹴りから組みついたマイルスは、イアキンタがスプロールすると、再びサークリングを駆使し、スイッチを織り交ぜるなどドミニクばりの動きをみせる。ケージに押し込みマイルスがテイクダウンを狙うと、イアキンタは珍しい形の股裂きを見せて動きを封じ込める。

立ち上がったマイルスはイアキンタのバックを取ると、後方に大きな弧を描く投げを見せ、スタンドで足のフックを狙う。ここで初回が終了し、質の高いファイトは2Rへ。マイルスの左ローがイアキンタの急所に当たり、試合は少し中断するが再開後、距離を取るマイルスにイアキンタが突っ込んでいく。

マイルスの動きに翻弄されず、プレッシャーを与えるイアキンタが、右を打ち込むと、蹴りをキャッチして前に出たイアキンタにマイルスの左がヒットし、一瞬腰が落ちる。しかし、ここで前に出たマイルスもイアキンタの右を受けて、バランスを崩すなど一進一退の攻防が続く。

残り2分30秒、常に前に出るイアキンタと迎え撃つマイルス。ややマイルスの動きが落ちたか。右オーバークロスを放りこみ、右ローから前に出て左フックを打ったイアキンタ。マイルスは後方に回りこみ、バックを奪取。向き合ったイアキンタが、すぐに前に出てプレシャーを与えるが、マイルスはすかしていく。

残り1分、イアキンタは左ジャブから右ハイを見せ、マイルスはボディアッパーからヒザを蹴り上げる。マイルスの左に、右フックを繰り出したイアキンタだったが、残り10秒のところで、ダブルレッグでテイクダウンを許してしまい、ここで試合終了を迎えた。

最後のテイクダウンで勝利を確信したようなチーム・クルーズ。ジャッジはドローと判断し、シーズン初の延長3Rに試合はもつれ込んだ。最後の5分、まずは左ジャブから左右のフックで前に出るイアキンタ、再び右をヒットさせ最初の30秒はポイントをゲットする。

左サイドキックから左へ回るマイルスに、左フックを打ち込み、右回りには右ボディを見せるなど、イアキンタがリズムを掴む。イアキンタ自身も左に踏み込み、次は右に移動するなどジグザクのようなステップを使い、手を出し続ける。手数が明らかに少なくなったマイルスは、右フックも空振りに終わる。打ち気にはやるイアキンタを諌めるように、「ガードを上げろ」というユライアの指示が響き渡り、イアキンタは冷静さを取り戻す。

下がりながらイアキンタの左フックに、カウンターを合わせようとするマイルスだが、なかなか距離が合わない。左ハイも空振りに終わり、ケージ際を左右に移動する展開が多くなる。テイクダウン狙いもカットされたマイルス、気が付けばイアキンタが逆に間合いをコントロールするようになっている。

最後は思い切り拳を振るうようになったマイルス、タイムアップの時点でやり抜くべきことができたファイターがどちらだったのかは、明らかだったが、最初のジャッジは10-9でマイルスを支持。残り2人は10-9でイアキンタのラウンドとし、スプリット判定で勝利を手にした。

次戦のマッチメイク権を手にしたユライアは自らのチームからマイケル・ヒエサ、チーム・クルーズからはジェレミー・ラーセンを指定した。

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