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【PXC44】矢地&忠治出場大会、メインはカルボ×カデスタム

2014.06.24

Josh Calvo

【写真】ライト級転向という話もあったが、フランク・カマチョの台頭でウェルター級に留まることになったか――ジョシュ・カルボがPXCウェルター級王座を狙う (C)MMAPLANET

27日(金・現地時間)、グアム・マンギラオのUOGフィールドハウスで開催されるPXC44。日本から矢地祐介、加藤忠治、前澤智、そしてノヴァウニオン神奈川所属の米国人エリック・マイケル・フォートが出場する同大会のメインは、PXCウェルター級王座決定戦=ジョシュ・カルボ×ゼバスチャン・カダスタム戦だ。

カルボはグアム出身のファイターで、現在はワシントン州シアトル在住。キャリア8勝3敗で、昨年8月に元UFCファイターのアンソニー・トレスを破って以来、約11ヵ月振りのファイトが王座決定戦となる。5勝1敗のカデスタンは、この間にエリートXCなどメジャー経験もあるロス・エヴァネスをハイキックで下し、タイトル戦線に顔を覗かせるようになった。柔術とボクシングがベースながらテイクダウンからエルボーで削る試合運びが板についているカルボに対し、タイ&フィリピンでオーレ・ローセン率いるレガシージムでトレーニングを積んできたスウェーデン人ファイターのカデスタムは、キックがベースのストライカーだ。

Zebastian Kadestam【写真】蹴り技で勝負するには、テイクダウン防御力が必要となってくるカデスタム(C)PXC

ワシントン州でキャリアを重ねてきたカルボは、アイヴァン・サラベリーという蹴り技を使いこなすウェルラウンダーの指導を受けているが、カデスタムのようにローを多用する選手との対戦経験はないと考えるのが妥当なところだ。早々にテイクダウンを決めてグライディングに持ち込めなければ、ローで足を殺される可能性もある。勝負の鍵はカデスタムのテイクダウンディフェンスが握ってきそうなウェルター級王座決定戦だ。

このメインや日本人ファイターの試合以外で注目したいのは、本格的にグアム上陸を果たす3人のフィリピン人ファイターか。前PXCバンタム級王者クリサント・ピットピットンゲ、トロイ・バンチャグのチーム・ラカイ勢は、それぞれジョシュ・ドゥエナス、カイル・アグオンと対戦。王座を失った試合も含め、2連敗中のピットピットンゲはフライ級に階級を落しての再出発となる。バンチャグは一時はタイトル戦線に浮上したが、現在2連敗中で、実力の割りに勝ち星が少ないアグオンとの対戦、厳しい試合が予想される。

Troy Bantiag【写真】アグオンに敗れているとレヴィン・ジョーンズに敗れているバンチャグだが、この1年でラカイ勢はトップどころが確実に成長を遂げており、彼らに続いているようだと勝負はもつれる可能性もある(C)MMAPLANET

マニラのチーム・ファブリシオから出場のジョシュ・サピノーソは、この試合がプロMMAデビュー戦。フィリピンでは珍しいレスリングベースの選手で、2月に矢地に判定負けしたカイル・レイエスと戦う。デビュー戦の相手として、レイエスは相当ハードルが高い。先住民系チャモロ系に次ぎ、人口の多数を占めるフィリピン系住民だが、これまでPXCの会場でその姿を見ることはなかっただけに、UOGフィールドハウスにはタガログ語の声援が飛び交うことになるやもしれない。

■ PXC44 対戦カード

<PXCウェルター級王座決定戦/5分5R>
ジョシュ・カルボ(グアム)
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)

<フェザー級/5分3R>
ライアン・マルヴィヒル(米国)
矢地祐介(日本)

<フライ級/5分3R>
ジョシュ・ドゥエナス(北マリアナ諸島)
クリサント・ピットピットンゲ(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
カイル・アグォン(グアム)
トロイ・バンチャグ(フィリピン)

<フェザー級/5分3R>
カイル・レイジェス(グアム)
ジョシュ・サピノーソ(フィリピン)

<ライト級/5分3R>
フランク・カマチョ(北マリアナ諸島)
加藤忠治(日本)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ハンソル(韓国)
エリック・マイケル・フォート(米国)

<フライ級/5分3R>
マクレーン・アルフレッド(グアム)
マーク・ヌイケ(グアム)

<女子ストロー級/5分3R>
前澤智(日本)
コートニー・ケイシー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロビン・エクラヴェア(グアム)
ジェフリー・メサ(グアム)

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