【UFC143】ベラォンが北米メジャー5連勝目を達成
<バンタム級/5分3R>
ヘナン・ベラォン(ブラジル)
Def.判定3-0:30-27、30-27、30-27
スコット・ヨルゲンセン(米国)
開始早々、重い右ミドル、ローを見せるベラォン。ヨルゲンセンのダブルレッグをかわし、ロー&左ジャブを打ち込む。ヨルゲンセンもローを蹴り込むが、スピニングバックキックで跳ねて飛ばされると、突っ込んできたベラォンに組みつく。
ヨルゲンセンのテイクダウン狙いを、問題なく切ったベラォンは、左ジャブを伸ばし、前蹴りで距離を測る。ヨルゲンセンも右クロスをベラォンの左に合わせるが、組みついてもテイクダウンは奪えない。
ヨルゲンセンもエンジンが掛かったか、打撃戦でもローや左ジャブを伸ばし、ベラォンの攻撃を見切っていく。ベラォンはパンチを被弾しながらも、重いローを蹴り込む。右クロスから組みつきドライブしたヨルゲンセン、ここでもベラォンが体勢を入れ替えて逆にケージに押し込まれてしまう。
ベラォンの後ろ廻し蹴りがヨルゲンセンの顔面をかすめ、さらに左ハイ、左ストレートと手をゆるめないまま初回を戦った。2R、左ハイ、前蹴りを伸ばすベラォンに組みつくヨルゲンセン。しかし、ここでもテイクダウンを奪えない。ベラォンは伸びるパンチで前に出て、後ろ廻し蹴りへ。
テイクダウンできないヨルゲンセンは、ついに引き込んでグラウンドへ。ベラォンは腰をコントロールし、寝技につきあう。ヨルゲンセンのキムラ狙いをしっかりと切り、BJJ黒帯らしさを見せると、しっかりと腰をコントロールし、立ち上がり際にバックに回る。
腕をはがし、向き合って打撃戦を挑むヨルゲンセン。この展開では、引き込んだ意味がない。それだけ攻め手がないヨルゲンセンは、パンチの打ち合いを選択する。ここでベラォンの左ストレート、スピニングバックキックを受ける。前に出てくるヨルゲンセンに、右ローを蹴り込み、左ストレートで迎え撃つベラォンは、前蹴りから右前蹴りと、2Rも自分のペースを崩すことなく戦い切る。
3R、距離を詰めたヨルゲンセンに対し、ベラォンが左ボディフック、さらにローを蹴り込む。左右の重いパンチを受けてなお、前に出るヨルゲンセンの左フックがベラォンを捉えるシーンも。ローでバランスを崩したヨルゲンセンだが、アッパーを打ち込み、前に出続ける。鼻血を流しながらも、抜群の安定感を見せるベラォンは、再び後ろ廻し蹴りを繰り出し、攻撃の手を弛めない。
残り1分、ベラォンのローで顔をしかめたヨルゲンセンは、それでも前に出て拳を振るっていくが、ベラォンも間断なく拳を振るい続ける。懸命に前に出て気持ちが折れることがなかったヨルゲンセンだが、攻勢に出ることはなくタイムアップを迎えた。
判定は問題なく3-0でベラォンに。「思った通り、とてもタフな相手だった。でも、しっかりと準備したから。ベルトが欲しい」というベラォンはWEC時代から北米メジャーで5連勝となった。