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【UFC135】ハント、MMAファイター転向に光明見えた

<ヘビー級/5分3R>
マーク・ハント(ニュージーランド)
Def.判定3-0:29-28、29-27、30-27
ベン・ロズウェル(米国)

ハントは左から右、フックを振るう。ロズウェルのテイクダウン狙いを軽快にかわし、左から右とワンツーを見せたハントは、ロズウェルの左ジャブに左フックを合わせようとする。パンチの攻防の中から、テイクダウンを仕掛けるロズウェルだが、ハントのパンチの前に近距離で組みつくことができない。

3度目のテイクダウンでハントを倒したロズウェルは、マウントこそ返されたが、そのままハントをケージ際に押し込み、左ヒジを落とす。ケージを背に立ち上がったハントは、テイクダウン狙いを2度防ぐと、思い切りパンチを打ち込み、ロズウェルのテイクダウン狙いを潰して、逆にトップを奪う。

上体を起こし、シングルを狙ったロズウェルだがトップを奪い返せず、スタンドに戻るに留まる。左目の周囲を真っ赤に染めたロズウェルは、残り30秒で再びテイクダウンを奪うと、ワキを差して、右エルボーを連打。体が伸び始めたハントは、ラウンド終了のホーンに救われる形で、2Rへ。


右目尻の上をカットしたロズウェルは、テイクダウン狙いも踏み込みがなくバランスが悪い。ハントは右ローを思い切り蹴り込み、左フックから右アッパーとプレッシャーを与える。ロスウェルはローを受け、大きくバランスを崩すが、ダブルレッグへ。

ケージを背にしたハントは体勢を入れ替えると、反対にテイクダウンを奪うことに成功。ハントは鉄槌を連打し、パウンドへつなげる。さらに右エルボーを連続で落としたハント。両者、スタミナ切れで動きが悪いが、ハントのトップキープが続く。

目尻から流血で顔を真っ赤にするロズウェルに、容赦なくエルボー&パウンドを落としたハントは、立ち上がってもパンチを落とし、パスガードに成功。さらにパウンドを続けるハントはニーインザベリーからパンチを落とす。

ヒップエスケープから後方に立ち上がろうとしたロズウェルのバックに回り込んだハント。動きが止まったロズウェルからマウントを奪うや、鉄槌攻撃から腕十字を仕掛けた。腕を伸ばすことはできなかったが、MMAへの対応が十分に進んでいることを証明するかのような、ラウンド終盤の攻めだった。

最終回、開始に応じるのも嫌々なように映ったロズウェル。懸命に前に出るが、ここでハントはフックからアッパーをヒットする。テイクダウン狙いは失敗し、立ち上がったロズウェルの顔面にパンチを打ち込んだハントは、バックハンドブローを打ち込む。ここは空振りなるも、ハントは再びロズウェルをテイクダウンする。

ブレイク後、疲れた両者は体の軸をぶらせながら、パンチを振るうもそのスピードも遅い。ロズウェルのテイクダウンを潰し、バックに回ったハントは、立ち上がってアッパーを打ち込んでなお、自ら距離を取る。こともあろうか、打撃戦を避け、テイクダウンからサイドを取って攻めるハント。体重を預けるように抑え、パウンド、体を起こして鉄槌を落とす。

レフェリーのブレイクの指示にも、すぐに起き上がることができないロズウェルは、ハントのパンチを浴びて、ヒザに両手をやって立ちすくむ。ハントはハイキックを見せ、ここでもテイクダウン狙いへ。しかし、完全に動きが止まったハントは、マウントを奪われタイムアップを迎えた。

完全にスタミナを切らしていた両者の対戦は、MMAファイターへの転向に光明が見えた始めたハントが、3-0で判定勝ちを手にした。

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