この星の格闘技を追いかける

【Lemino Shooto04】遅れてきたルーキー。平良達郎の練習仲間。中島陸と対戦、エリー・ワイズ「」

【写真】ZOOM画面からだが、明らかにバンタム級としては大きいことが伝わってくるワイズだった (C)MMAPLANET

30日(月)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるLemino Shooto04で、バンタム級サバイバートーナメント・リバイバル準々決勝、最後の1試合で中島陸と対するエリー・ワイズ。
Text by Manabu Takashima

この名を聞いて、顔と名前が一致するファンはほぼ皆無だろう。平良達郎の米国の拠点、デンバーでの練習仲間でこそあるが、何と今回がプロMMAデビューのファイターだ。

ムエタイとMMA、アマでは戦績を積んでいるワイズに関しては、招聘を決めた岡田遼氏は打撃の強さに関しては絶対だと断言できる。

では、組み技はどうなのか。この27歳のルーキーは、中島戦に向け「テイクダウンを取られることはない」、「疲れることは絶対にない」、「キャリアは気にならない。トーナメントに優勝する絶対の自信がある」と言い切った。

戦う場所が変わってもUFCとの契約を諦めず、ダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ(DWCS)経験者のホーキを迎え撃つ藤田。この一戦に向けて平良達郎のトレーニングキャンプにも参加して勝利を目指す。


――試合は30日ですが、随分と早くから来日しているようですね(※取材は23日に行われた)。

「これまで世界を横断するような旅行をしたことがなかったから、時差ボケの解消や減量を含め試合のために十分な環境を整えたくて、早めに来日することにしたんだ。安全策を採ったということだよ。もう時差もほぼないし、その辺りの調整はできたよ」

――試合があるのが前提で、日本をエンジョイできていますか。

「しっかりね。今は柏にいてTHE BLACKBELT JAPANで練習をしているけど、友人も週末に合流するから東京も訪れようと思っているんだ。試合まで我慢しないといけないけど、日本で美味しいモノをたくさん食べたい。ずっとインスタでチェックしてきたんだ。本当に楽しみでならないよ」

――言葉の面とか、問題はないですか。

「もちろん通訳してもらうことが必要な場面はあるけど、僕も日本語を覚えた。アリガトウゴザイマス。ハジメマシテってね(笑)。練習する分には、ジムの皆が口を揃えて『レッツゴー』っていうのが面白くてしょうがない(笑)」

――そんなエリーですが、正直なところLemino修斗が来日をアナウンスするまで、ほとんどのMMAファンはエリーのことを知らなかったと思います。

「それはそうだと思うよ。今回の試合が、僕にとってプロデビュー戦になるんだから。ただアマチュアでは21戦の試合経験がある。ムエタイで15勝3敗、MMAは3勝0敗だよ。僕はデンバーのハイ・アルティテュード・マーシャルアーツで練習をしていて、タツロー・タイラやコーチのリョー・オカダがやってくるようになって2、3年が過ぎた。タツローは素晴らしい練習パートナーで、彼らにいつも『日本で戦いたい』と言い続けていたんだよ。

そうしたらブラザー・リョーが、日本で新しい大会を開くことになって、僕の夢を実現させてくれた。マーシャルアーツを続けてきた者にとって、本当に日本で戦うことは特別なんだ」

――今もムエタイとMMAを並行して戦っているのですか。

「ノー。今は100パーセント、MMAに集中しているよ」

――岡田氏からは、「打撃はすさまじい」と聞いています。MMAでも打撃主体と考えて良いでしょうか。

「そうだね。キックボクシングとムエタイを17歳から始めて、19歳になって真剣に取り組むようになった。当時はシカゴのムエタイジムで練習していたんだけど、1年ほどしてデンバーに引っ越しドゥエイン・ラドウィックの下でキックを学ぶようになった。だから僕のキックはMMAで有効なハイブリッド・ストライキングといえる」

――MMAファイターとして、レスリングや柔術という展開での自信のほどは?

「もちろん、あるよ。ここ3、4年は80パーセントから90パーセントはグラップリングに集中してきた。1年以上、実戦から離れているけど常にファイトキャンプで、試合のある選手の練習相手を務めてきた。だから、1年以上ファイトキャンプを続けているようなもので(笑)。その多くの時間が、グラップリングに割かれてきた。ずっとグラップリングの強化をしてきたから、その成果を見せることができる機会を得られて楽しみでならない」

――それにしても初のプロの試合で、4カ国の選手が参加する8人トーナメント出場だと知った時はどのように思いましたか。

「大興奮だよ。こんなことは人生に1度しか起こりえないだろう。僕はコーリー・サンドハーゲン、タツロー・タイラ、ブランドン・ロイヴァルという世界のベストガイと練習を続けてきた。今回、コーナーに就いてくれるのはPFLワールドTに出ていたジャスティン・ウェッツェルだ。5年前にはTJ・ディラショーと練習していた。こうやって世界のベストファイターとずっとトレーニングしてきたのだから、自分がどれだけできるか分かっている。

それを証明する機会を手にできたことが、本当に嬉しいんだよ。素晴らしいファイトプロモーションで、3試合の経験が積める。この3勝が、僕の来年からの活動に大きく影響を及ぼすことになる。このトーナメントには素晴らしい選手が出場しているけど、僕は自分の方が上だと思っている。それを試合で示していくつもりだ」

――では対戦相手、18歳の中島陸選手の印象を教えてください。

「彼はスターであり、キラーだよ。18歳のキッドだけど、柔術はエクセレントだし、忍耐強い。落ち着いて戦っているから、決断力もある。でも僕は17歳から練習を始めて、27歳になった大人だ。それだけの経験をしてきたから、18歳と27歳の違いを知っている。

まぁ試合前だし、あまり話せないけど、ゲームプランは立てている。これまでの試合を研究したからね。本当に強い相手と認めたうえで、最高に楽しめそうだよ」

――中島選手に対して、自身の強みはどこだと捉えていますか。

「全てだよ。体格を生かして、距離をコントロールできる。殴っては、離れる。テイクダウンはされない。されてもすぐに立ち上がる。彼がこれまで経験してきた試合とは、別ものになる」

――マイルハイ・シティを拠点にしていると、5分3R動き続けるスタミナが養われているということはありますか。

「15分の試合で、僕が疲れるなんてことはありえないよ。スタミナに自信があるだけでなく、ペース配分、スペースの使い方もしっかりとできる。それだけのファイトIQがある。だから僕を疲れさせることは不可能だ。万が一疲れたとしても、そこからどうすべきかも分かっている。そんなことはありえないけど、疲れてからのファイトも考えて準備をしてきた。それに以前のコーチからも『お前が疲れた時は、相手も疲れ切っている』と言われてきた(笑)。標高の高い街で生活していることは、絶対的に僕にとってアドバンテージになっているよ」

――サイズ、スタミナ、ファイトIQを使って、どのようなファイトをファンに披露したいと考えていますか。

「どうだろうね。ただ、やるべきことをやる。アーチストとして、自分のアートを披露する。この時を待っていたんだ。これからを掴むために、全てを賭けて戦うだけだよ。何が起こるか分からないけど、エキサイティングな試合にしたい」

――既にエリーよりずっとキャリアのある3選手が準決勝進出を決めているトーナメントですが、初戦だけでなく今回のトーナメントを勝ちぬく自信は?

「めちゃくちゃ自信はあるよ。他の3人はタフで、経験豊かなことは確かだ。でも、彼らの経験なんて気にしない。僕のトレーニング・パートナーと比較すると、そういうことは気にならないよ。僕は過去5年、もっと経験豊かで強いファイターとトレーニングを続けてきた。世界のベストと同じ空間を共有していて、自分がどれだけできるか分かっている。だって最終的には皆、二本の足と二本の腕を持つ同じ人間だからね。そういう選手たちと練習をしてきて、こんな風に想えるようになった。だから試合数とか、別に気にしていないよ」

――ところで27歳のプロデビュー、どのような目標を持っていますか。

「可能な限り、一番の高見を目指す。そうUFC世界チャンピオンだよ。それは19歳の時から、想い続けてきたことだ。プロになるのは、遅かった。それは分かっているけど、このゴールを持ってアマチュアで試合を重ねてきた。ゴールはあの頃から何一つ変わらない。そのトラックを走ってきたんだ」

――ダナ・ホワイトは30歳以上のファイターには「ファイトスタイルは好きだけど、年齢は好きじゃない」と言い切ってしまっていますが……。

「だからこそ、このトーナメントに出たんだよ。これだけタフで、経験と実績を残している選手達が出場しているトーナメントで優勝すれば、それだけ僕のキャリアをプッシュしてくれるに違いない。僕のキャリアアップに、完璧なトーナメントなんだ」

――では最後に日本のファンに一言お願いします。

「アリガトウゴザイマス。アハハハハ。僕の試合を楽しんでほしい。僕は米国人だけど、ファイターとして共通言語を皆と持っている。レッツゴー!! サンキュー・ソーマッチ!!」

■視聴方法(予定)
3月30日(月)
午後6時~ Lemino


■Lemino Shooto04対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔(日本)
ビクター・バレンズエラ(チリ)

<フライ級/5分3R>
藤田大和(日本)
ルケ・コンセイソン(ブラジル)

<バンタム級サバイバーTリバイバル2026準々決勝/5分3R>
中島陸(日本)
エリー・ワイズ(米国)

<バンタム級サバイバーTリバイバル2026リザーブファイト/5分3R>
青柳洸志(日本)
神田T800周一(日本)

<フェザー級/5分3R>
宇藤彰貴(日本)
カイル・マヨッキ(豪州)

<ストロー級/5分3R>
畠山隆称(日本)
内藤頌貴(日本)

<フライ級/5分3R>
シモン・スズキ(日本)
饒平名知靖(日本)

<69キロ契約/5分2R>
モリシマン(日本)
宮路智之(日本)

<キッズ修斗 40キロ契約/3分1R>
河上琥珀(日本)
大貫翔葵(日本)

PR
PR

関連記事

Movie